記憶の断片   作:じゅるじゅるアクメビッチ

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完全思いつき衝動作品。

多分、ここの流れの後が、浮上しつつあるから、門前の所は記述するかもしれないです。


欠片 〜嘗〜
#1 魔界への道(3)


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以下は、ある男の15歳5月17日11時頃の記憶の一部である。

 

 

 

   ◇◆◇◆◇

 

 

 

この感覚はやはり不思議な感じだ。

 

水中なのに、陸上にいるかのような安心感で平常を保つことができ、この強い水流にも流されない。

 

目の前に俺と同じように直立している姉御の、何ともないと言わんばかりの態度には少し感動してしまう。

 

「少し、慣れたかしら?」

 

「ちょっとは……」

 

俺達が現在立って、水流を肌に感じている場所は「潜水艦」の真上だ。

 

大層大きいってほどでも無い、個人が扱えるような小型艦を少し大きくした位のものである。

 

んで、その真上に文字通り「直立」しているのに何故流されないかというと、後ろに壁があるわけでも足をめり込ませてる訳でもない。

 

簡単に言ってしまえば「魔法」。そう呼ばれているもので、我が身を潜水艦上から飛ばされないようにしている。

この魔法は、重力の種類だろうかと以前聞いて正解だったため、今回のも同じものであろう。酸素云々の話はまた別だと思うけど……。まぁ、空間的なものとでも頭で理解しておこう。

 

「ったく……。何で俺が小僧の案内のために、使われるんだよ……」

 

「まぁまぁ、金はちゃんと払うからいいでしょ? エンツォの兄貴」

 

「金払えば良いってもんでもねぇぜ〜」

 

そう苦言を漏らす男の名はエンツォという者だ。体型的には小太りでちょっと醜いが、奥さんとお子さんに恵まれた立派な父親である。毎度子供のためのクリスマスプレゼントとかを忘れない志も備えており、父親としてはいい人である。「父親」としては。

 

「それに、この後はまた俺が運転する羽目になるのかぁ……?」

 

「…………そうかな?」

 

肯定されてほしくない形で疑問を発するエンツォに、俺は媒介として姉御にそう聞く。

 

「えぇ、そうよ。私達は別れるもの」

 

「だってさ」

 

「……念の為に潜水艦の操縦、覚えてきて良かったぁ……」

 

間が空いたのはやはり嬉しいことでは無いためであろう。そしてその後に出た言葉は完全に、保険を掛けていた甲斐があった様子のようだった。

 

確かに彼は、以前に姉御の情報元として連れてかれ、戦闘機やセスナ等に乗せられそのまま放置されてグッバイされている経験がある。

 

保険として念の為に操縦の仕方なりを覚えていても不思議ではないだろう。

 

「……何事も無ければ安全に帰還できるだろうね」

 

「不安になることを言うな!」

 

「はははっ」

 

俺の言葉に物恐ろしさを感じたエンツォは多少ビビりながら叫び、俺はそれをおかしく感じて軽く笑う。

 

「まぁ、出てきてくれないと少し困る奴等もいるんだけど……」

 

「えっ? ……あ、あぁ、アイツらの事か……。でもよぉ、全滅させたんじゃなかったか?」

 

「確かに細胞一つ残らず全滅したっていうのは史学でやったけど……。実際に、目撃情報があるからねぇ」

 

右手の人差し指を立てて、それを揺らしながら彼の声に応える。

俺達は只立ってるわけではなく、姉御と共に辺りを見回していたりもする。

 

「聞いた話じゃ……そいつらは、すっげぇ醜い顔してんだろ?」

 

「醜いっていうか、魚面っていうか」

 

種別的に魚人に属されるし、その上で醜いとか言ったら、大体魚面っていう感じだと思うけど……。

 

「あら、貴方達が丁度話してる奴ら、見えたわよ」

 

「「えっ」」

 

先頭に立って見やすい位置にいるのだから、確かに何かあればすぐに発見はできる。

だが、今話してた中身の奴らが出てくるとはタイミングが良いというか、なんというか。

 

「見つけ次第、死滅……だっけ?」

 

「えぇ、問答無用でね」

 

俺達の言葉を少しは理解する者がいたのか、この水中を震わす程の音響を応えるように、そいつは発声した。

 

「う、うわぁっ!?」

 

「まぁ、1匹狼では無いよねぇ」

 

当然、ソイツ等の習性的に群れで動くことが多い為、今回も10匹程の群れで行動しているようだった。

 

「準備はいいかしら?」

 

「OK! I ready!」

 

姉御の持つ青い両手足拳銃と、俺の持つ翠色の両手足拳銃。そのそれぞれに嵌め込まれている宝玉が輝くとともに、発泡音が響き始めた。

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