俺の転生先がワキ巫女なわけがない!(凍結/リメイク中)   作:Lv.零の素人

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萃夢想オリジナルEX

※※※※※

 

いつも通りの朝、素敵なお賽銭箱があるあたりの方から声がしていた

どこかで聞いたことのある声なのだが寝起きということもありすぐにわからない。

と言うかそれよりもせっかくの睡眠時間を邪魔されたことによる怒りの方が強かった。

 

何せ昨日は宴会があり、

寝たのはその片付けが終わった頃

つまり今の時間で言うなら二時、三時と言った時間にようやく眠ることが出来たのだ。

 

酔っ払いマジうぜえ………と思ったのは内緒だ。

 

それはともかく

 

この声結局誰なんだろう?

とりあえず表に出てみるか

おかげて眠気も覚めてしまったことだしな

そして外に出ようとした矢先ふと、

一つの約束を思い出した。

 

たしか昨日誰かの稽古をつけてやるみたいなことを俺は言わなかっただろうか?

はて、と首をかしげてみる。

その相手とは銀髪の子つまり妖夢じゃなかっただろうか?

さぁーと血の気が引けていくのを感じる。

几帳面なあの子のことださっきから声がしているのは要するに………あーやっちまった。

 

俺は急いで賽銭箱の方に向かう

すると予想通り妖夢が直立した体勢で待っていた。

 

「あっ!師匠!朝早くから申し訳ありません!」

 

「いや妖夢、こっちこそ約束したのに悪かったよ。こればっかりは師匠弟子関係なしに俺が悪いよ。本当にすまなかった。」

 

俺は妖夢に頭を下げる。

 

「はわっ!やっやめてください師匠!

昨日の今日で来てしまった私が悪いんですよ!」

 

そう言ってくれるが

これは時間を指定しなかった俺の落ち度だ。

 

「いや、やっぱり俺が悪いよ。ごめんな?」

 

「いえやっぱり私が悪いですよ!申し訳ありません!」

 

いや俺がいやいや私が………等と言い合っている内にそろそろ始めようか?ということになった。

 

「こほん!それでは師匠!ご指導よろしくお願いします!」

 

「ああ、そうだな始めよう………でもさ、正直俺が妖夢に教えられることなんてほとんど無いぞ?流派にしたって我流だしな。

精々教えてやれるのは俺の戦術とそうだな、剣を持つのが最後に至るという心眼についての昔話ぐらいなもんだしな。

それにしたって俺が至ったわけでないし不完全なもんだけど。

それでも本当にいいのか?」

 

「はい!あなたにこそお願いしたいのです!」

 

どうしてそこまで…という思いはあるが、

あまり深入りするのも良くないだろうと思い俺はひとつ頷き

 

「それじゃとりあえず今の段階で俺を相手にどこまで勝負できるかやってみようか。全力できなよ?」

 

「分かりました!それでは行きます!」

 

そう言うと妖夢はいきなり踏み込んできた

不意を突かれた俺はなんとかギリギリで霊力を変化させた都牟羽太刀(つむはのたち)で受け止めることに成功した。

これは………縮地か!?

どうやら俺は妖夢を少し舐めていたようだ。

これは失礼どころではない。

この痴態を挽回するためにこちらも全力で行かせてもらう!

 

「さすが妖夢!やるじゃないか!」

 

「いえ!まだまだです!あっ!?」

 

鍔迫り合いの中で何とか妖夢を押し返すことに成功する

と言うかやっぱり人外てそれだけでチートだな!

霊力で強化してやっと押し返せるとかほんともう

どういう事だよ!?

 

………まあ、俺の能力も十分アレか。

 

「それじゃあこっちからも行くぞ!来い草薙剣!」

 

能力を使用し生命に関わるとある剣を呼び出す

 

草薙剣とは日本を創造した神である伊邪那岐神の御子が一柱、戦を司る武神の中でも最高位に位置する須佐之男命が退治した八岐大蛇の体内よりい出た宝剣にして、かつて天皇の子孫である倭建命(やまとたける)の命を救ったことからその名を変えた天皇家を司る三種の神器それが今俺が持っている草薙剣である。

 

とまあ説明はここまでにしておこうか。

 

とりあえず草薙剣のオプションである

何故か飛ぶ斬撃を放つ

 

ほんとなんで飛ぶんだろ?

 

「えっ!?ちょっと待ってください!なんで斬撃が飛ぶんですか!?」

 

「いやお前が言えんのかそれ!?いつぞやの時はさんざん飛ばしてきたじゃないか!!??」

 

「アレはあくまで弾幕です!

ですが師匠のは弾幕ではなく本当の飛ぶ斬撃じゃないですか!!みょんっ!?ちょっ!今半霊狙いましたよねえ!?」

 

なんか納得いかないことの腹いせに半霊を狙ったのが嫌だったのだろう。

本気で何故か飛ぶ斬撃に対応しようとしてきた。

 

というか先程から俺がわざと一発づつ斬撃を放っていることに妖夢は気づいているだろうか?

そう、誰が飛ぶ斬撃は一発づつしか撃てないなどと決めた?つまりはそういう事だ。

 

痺れを切らして突っ込んできた妖夢にカウンターよろしく超至近距離からの斬撃をクロスするように叩き込む!

 

「なっ!?」

 

「ハイ終わり!」

 

それから暫く今の戦いについて論議をしていた俺達だったが今の改善点を生かすべく意気込んでいる妖夢にもう一度やってみるか?と問いかける。

案の定のってきた妖夢に構えるように促す。

 

「それじゃ始めようか?」

 

「はい!お願いします!」

 

「今回はこっちから行かせてもらうぜ!ハッ!」

 

今回はあらかじめ用意しておいた草薙剣を使い斬撃を飛ばす

だが妖夢は先程の経験を生かし自らの弾幕で打ち消すことに成功する。

 

「妖夢は飲み込みが早くて教える方も助かるよ!」

 

「ありがとうございます!次はこちらから行かせていただきます!シッ!」

 

妖夢は縮地で俺の懐に入り流れるような動きで俺を切りつける………はずだったが俺が左手に呼び出した布都御魂(ふつのみたま)を間に挟むことによりなんとか防ぐ。

 

「本当にたった一回の立合いで妖夢は強くなったぜ。

俺から一割位は本気を出せるくらいにはな!」

 

「えっ!?まだ一割なのですか!?」

 

当然である。

生命を司る程度の能力を持つ俺の全力がこの程度のはずがない。と言うかこの能力を持つ限り俺に限界はないのだが。

何よりたった一回の修練で弟子に負けるわけにはいかんだろう?

 

 

 

この後めちゃくちゃフルボッコにした。

 

 

「おーい妖夢?起きてるか?」

 

「きゅう~。」

 

正直に言おう。

やりすぎた。妖夢が気を失う程度にはやりすぎた。

はあ、幽々子に怒られるかな?

と言うかその幽々子の世話をしなくても良かったのだろうか?もしかして作り置きしてきたとか?

 

まあそれはさておき

妖夢………どうしよう?

白玉楼に連れて帰るのが正しいよな。

だが気絶して帰ってきた妖夢にあの食欲の悪魔の世話をさせるのは酷というもの。

ならばどうするか。

 

「家で寝かせるしかないよなぁ。」

 

まあいいけどさ。

なんだかなぁ。

 

妖夢を部屋の奥に寝かせて起きる面倒を見るためにそばにいた俺はウトウトしていた。

 

 

この時突然やってきた白黒魔法使いにあらぬ疑いをかけられるのはまた別のお話

 

看病ついでに妖夢のほっぺたを触った俺は悪くないと思う。

異論は認めない。

悪くないよな?

悪くないよね?

うん。悪くない。

 

だってすげえプニプニだったんだぜ!?

何だあれ!?つい触りたくなる感じのほっぺただった。

 

とまあこんな感じで妖夢が目を覚ますのは夜明けが近くなってからだった。

 

「うーん?あれ?師匠どうして私ここに?

はっ、もしかして面倒を見ていただいたのですか!?」

 

「やっと起きたか。妖夢すまなかったな。

やりすぎたどう考えても俺が悪い本当にすまなかった。」

 

「いえそんな!私の弱さが原因ですから…師匠に落ち度はありませんよ!」

 

「はは…弟子に励まされるとは師匠失格だな。

こんな俺でもまだ師匠と呼んでくれるのか?」

 

「当たり前じゃないですか!私は他ならない貴女の弟子なのですから!」

 

そう言うと妖夢は輝くような笑顔を俺に見せてくれた

 

「ふぇ!?にゃっにゃんですか!?」

 

「え?あっすまん!つい妖夢が可愛くて………

俺なんかが撫でで不快な思いをさせてしまった。

申し訳ない。」

 

「そっそんなことないですよ!その………貴方に撫でられるなら不快どころかもっと撫でて欲しいです///////じゃなくて!これからもご指導よろしくお願いします!」

 

なんかよく聞こえなかったが要するに

これからも俺は妖夢の師匠でいていいのだろう。

そう思うとなんだかここらがほっとした。

 

妖夢はその後白玉楼に帰っていった。

曰くそろそろ幽々子様が限界でしょうから。

主人持ちは大変だなぁ等思っていたが。

 

 

さて俺も寝ることにしよう。

二日間運動し続けてさすがに疲れたからな

はあ、まあ昨日解決したばっかりだからまず暫く異変は怒らないだろう。

うんそう願うよ心からね。

 

そんなことを考えているうちに俺の意識は安らからな眠りに落ちていった。

 

 

 

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