鬼灯の冷徹かと思ったが………   作:超高校級の切望

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勢力会談開始

「久しぶりチュンさん」

「ん、ちゃんと頑張てるか?」

 

 少しカタコトの喋り方をするのは五道転輪王の第一補佐官で柳に格闘技、剪紙成兵術を教えた師匠でもある。

 軽い気持ちで、その頃は中国拳法って強そうだよなー、と年頃らしい感覚で教えを乞い弟子になった。結果は、まあ。怪力かつ加減を知らない僵尸が師匠なのだ。想像に難くない。

 そもそも彼女は動きがそれらしいだけで実体は怪力任せのバーサーカー。そんなのと組み手してれば嫌でも体の動かし方を学ぶ。しかも当時はただの人間だったのだから。

 

「聞いたよ。堕天使幹部倒したて。干得好(ガンデハオ)(えらいえらい)」

 

 と、柳の頭を撫でるチュン。何気に近づく者が居ない中、こうして関わってくれた柳を何かと弟のように可愛がっている。まあ、投げ出さなかった主な理由は投げ出したことで僵尸と、鬼神に狙われる可能性があったからだが。何せ原作で、彼女から逃げ続けている神獣を知ってたし途中で投げ出したら鬼神に恐ろしい目にあわされるのが原作知識、此方に来てからの交友関係で知っていた。

 

「やあお久しぶりです柳殿。そうしてみてると本当に姉弟のようですね?」

「弟?柳弟か?なら一緒にあの浮気者せいばいするよ」

「いや、あの人一応薬剤の師匠だしなぁ………ああ、でもうん。懲らしめた方がいいのは確かかも」

 

 チュンの言葉に薬剤の先生の日常を思い出しうーんと唸る柳。鬼灯の日程があわず、自分の獄卒としての仕事の合間に習いに行ったが大抵女と話して殴られたり蹴られたり投げ飛ばされたり上手くいったりしている人だ。

 

「まあ彼奴のことは置いておいて、そろそろ現世に向かいますよ」

「はーい。あれ、鬼灯様何ですその書類」

「ああ、現世で紅髪の悪魔が神社の神聖なる気を押しのけてお参りしてきたと苦情がありまして。取り敢えず署名を纏めたものです」

「向こうからすりゃ敬意を払ってるつもりかもしれませんが当事者の神から迷惑って事ですか」

「ええ。神仕達は怯えるし、本来神社に近づけぬ神籍を狙った良くないモノがよってきたりしますからね」

 

 原作じゃ軽い感じにかかれてたけど確かに神社側からすれば迷惑な話だ。

 

「仮にも余所に来るなら皮膚を刺すような痛み程度我慢して欲しいものです。どうせ魔王なんだからそこらの神社が放つ神聖なる気なんて芥子味噌塗ったくられた程度にしか感じないでしょうに」

「そういうのスルーする許可証とかないんすか?」

 

 柳の原作知識によると、確か京都に行く際イッセー達が使っていたはずだが。

 

「ありますが使用許可を求める手紙はありませんでした」

「………………」

 

 鬼灯の言葉に柳が呆れているとトテトテ足音が聞こえた。振り返ると和服に着替えた三子が居た。

 三子はそのまま柳の背をよじ登り肩に足をかける。鬼灯の背には何時の間にか一子と二子が引っ付いていた。

 

「さて、行きますよ」

 

 

 

「やばいやばい彼奴が来る。マジヤバい」

「ああ、ルシファー…………サタン、何で死んだんだ。誰が勝手に殺しにいった私が殺される」

「ふ、2人ともどうしたんだい?」

「けっ!お前は良いよな彼奴の恐ろしさを知らねーんだから!」

「悪魔達は過去無かったことにしてますからねぇ。ハゲろ畜生」

 

 何故かサーゼクス様に文句を言う堕天使総督アザゼルと天使長ミカエル様。なんか2人ともすごい暗い。

 

《まあ、彼奴が来るからな》

 

 ドライグが俺の脳内に話しかけてきた。彼奴って、前に来た鬼のことだよな?確か名前は鬼灯。

 

《彼奴は恐ろしい!いきなり地獄の黒い炎(滅茶苦茶熱い)を人の舌目掛けて飛ばしてくるし金剛鳥(嘴がダイヤ)の嘴を爪と指の隙間に入れてくるし!俺と白いのは終いには屎泥処の実験とか言われて鼻の穴に試作品突っ込まれたんだぞ!壷が割れた瞬間、鼻が……俺の鼻が!》

 

 うおおおん!と泣き叫ぶドライグ。その人、そんなにヤバい人だったのか。

 

「ま、まあ落ち着いてくれよ2人とも。どうしたんだい本当に……」

「ふふふ。いっそ神の死と一緒に現悪魔の真相も話してしまおうか」

「やめとけ。悪魔と敵対してた俺らが言えば、それはそれで戦争になるぞ……ああ、でも彼奴が言ってくれりゃあ別かもな」

 

 …………ん?今なんかさらりと凄いこと言わなかったか?

 

「あ、あの……今、主が亡くなったと仰りませんでしたか?」

 

 恐る恐る手を挙げるアーシア。ミカエル様はあ、と口を押さえアザゼルは肩を竦めた。

 

「どうせこの会談で言う内容だったんだろ?なら話しちまえよ。そっちの2人も知ってるみてーだしな」

 

 そう言ってゼノヴィアとイリナを見ると2人とも目を閉じ俯いていた。悲痛そうな顔で、僅かに震えている。

 

「………はい。先の大戦では、魔王の他に神も、亡くなっていたのです」

「そ、そんな……!」

 

 アーシアは口元を押さえ、ペタンと膝を突く。今にも失神してしまいそうな程動揺して、その時だった

 

「いやーすいません、お待たせしてしまいましたかね?」

 

 あははー、と軽い感じで入ってくる着物の男。イケメンだ!隣には何か綺麗な顔の女の子いるし。くそ、爆発しろ!

 と、そのイケメンに続いて前回の鬼とその連れが現れる。鬼の方には2人、連れの方には1人女の子がくっついていた。娘か妹かな?大事な会議に連れてくるってどうなんだ?

 

「あれ?何か取り込み中でした?」

「……いえ、座ってください」

 

 ミカエル様の言葉に座るイケメン。残りのメンツは後ろに控えた。

 ヴァーリの奴が鬼をギラギラした目で見てる。しかし、あの女の子可愛いな。お友達になりたい。胸は部長達に比べると無いけど……

 

「……………」

 

 すんごい顔で睨まれた!?

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