東京にウルトラマンティガが再び出現した。
怪獣ゾイガーと対峙するティガ。そのティガと一体化したマドカは、焦りと恐怖に押しつぶされそうになっていた。ゾイガーは4体。4対1の孤独な戦いを強いられている。
ネクサス=レンジは大阪戦で負傷、オーブ=ガイはダゴン秘密教団でディゴンと戦闘中。ティガを助けるものはいない。政府や自衛隊も、怪獣に歯が立たないと判断したのか、出動していない。
(前回の戦いでは、腕から光線を撃ったあとに変身を維持できなくなった…あれは最後の手段、ということか)
前回の反省を活かし、マドカは怪獣に立ちはだかる。
一体のゾイガーが猛スピードで飛翔し、ティガにむけて急降下してくる。それをティガはとっさの判断で避けつつ、羽をつかむ。怪物を腕でしっかりとホールドし、身動きを封じる。
別のゾイガーが口にエネルギーをため、光弾として放出する。一直線にティガのもとへ飛んだそれを、巨人は腕で捕らえていた怪物にあて、相殺した。怪物はうなり声をあげ、ティガが飛びのいたその瞬間に爆発四散した。一体目を撃破したティガは、残りの三体をハンドスラッシュで牽制し距離を取る。
敵を分散させようと、近づいてきた一体をティガは尻尾をつかんで投げ飛ばし、もう一体は頭を地面に叩きつける。残った一体との格闘戦に持ち込んだティガは、大きな口にアッパーカットを繰り出す。そして、連続パンチで怪獣を追い詰めていく。すると、怪獣は他の二体を置いて飛翔し、逃げ去っていった。
残された二体が立ち上がり、ティガも再び怪獣と相まみえる。すると、彼にむけてどこからともなく声がかけられた。足元に目を向けると、誰もが避難したはずのその場所に、人間が立っていた。壮年の男だ。そして、男はティガに話しかける。
「お前は何をやっている!人間の世界を守ろうという気はないのか!怪物を投げ飛ばしたら、建物が壊れるという事に気づかんのか!」
無我夢中で戦っていたマドカは気付いていなかったが、怪物の下敷きになり建物がいくつも倒壊していた。マドカは未熟な自分を責めた。
(僕のせいで…)
おかまいなしに男は叫ぶ。
「貴様なんぞに任せておけん!」
そして、しぶしぶといった様子で怪物の前へ向かっていく。
(危ない!)
巨人の声が聞こえたのかわからないが、男はなおも話を続ける。
「本当は力を使いたくはないのだが…わたしが救世主として、天使として、人間世界を救おう」
次の瞬間、男の体が赤い炎のような光に包まれる。
その炎はどんどんと大きくなり、やがてティガやゾイガーほどの大きさになった。
そして炎の中から、戦士が現れる。
泣き顔にも見える頭部の意匠。黒と白に包まれた奇妙な肉体。そして、体から溢れでる真っ赤な炎。
二体の怪物ゾイガーに向かい叫ぶ、その名は。
「わたしは救世主にして天使。イースの大いなる種族、キリエロイド!見せてやろう、キリエル人の力を!」
マドカは思い出す。ティンダロスの猟犬が現れたものの、何もせずに消えたという事を。
そして、ティンダロスの猟犬が見つけることのできない高度な技術の持ち主、キリエル人のことを。
ティガと二体のゾイガーの前に現れた人型の戦士、キリエロイド。マドカは、彼の話から彼もまたこの街を守ろうとしているのだと感じた。
(理由はどうあれ、一緒に戦ってくれるなんて、心強い)
ティガとキリエロイドは怪獣に向かい戦闘態勢を取る。
ガイは、怪獣が地面に投げ飛ばされた轟音を聞いた。
「チッ…こんな時に怪獣か」
廊下に立ちふさがるディゴンや、人間大の大きさのゾイガー。ガイは腕からの光弾やミ=ゴから奪った光線銃で、手早く切り抜ける。
表にでると、街には怪獣の鳴き声だけが響く。
一体のゾイガーが他の二体を置いて飛翔し、逃げ去っていく。
「ティガさんは二体が相手で、手が離せないか…」
素早く状況を飲み込んだガイは、コートから輪形のアイテムを取り出した。
それを体の手前にかざすと、ガイの体が光に包まれ、逃げたゾイガーを高速で追いかける。ティガはキリエロイドの登場に驚いて、気付かなかったが。
ガイはオーブリングにカードを読み込ませる。ウルトラ戦士の力が込められた、ウルトラフュージョンカードだ。
「ウルトラマンさん!」『ウルトラマン!』
「ティガさん!」『ウルトラマンティガ!』
「光の力、お借りします!」『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン!』
「俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!」