ゾイガー
突如、太平洋から登場した翼をもつ怪獣。大きさはウルトラマンたちと同程度。しかし、その数は数千体にもおよぶ。口からの光弾による攻撃を繰り出す。
東京から離れ、太平洋上の空を、二つの物体が飛ぶ。
逃走したゾイガーを追う、光に包まれたガイ。その光から、巨人が姿を現す。
ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン。ウルトラマンとウルトラマンティガの力を身に宿した、オーブの基本形態。飛行したまま右手を上に曲げ、ゾイガーに狙いを定める。しかし、ゾイガーも追撃されまいと不安定な飛行を繰り返す。
「スペリオン光輪!」
右腕から無数の紫のエネルギー・リングが放たれる。数を増やすことで命中の確実性を上げた。そのいくつかが、ゾイガーの体を切り付ける。攻撃され、身動きが取れなくなった敵に、オーブはとどめの必殺光線を叩き込む。
腕でL字を描き、エネルギーの充填とともに十字に組んで発射した。
「スペリオン光線!」
オーブの前面には光の輪が現れ、そして光のエネルギーが一直線に怪獣の体を貫く。ゾイガーは爆発し、海上には静寂が取り戻された。
人々が避難し、風の音と怪獣の鳴き声だけが街にこだまする。
大学からそう遠くないビル群。高いビルの窓ガラスには巨人と異形の戦士が映り込んでいるが、それを見る人間はいない。
ウルトラマンティガと、キリエロイド。肩を並べ、海からの脅威に立ち向かう。
「ハッ!!」
力強い掛け声で自信を奮い立たせ、ティガはゾイガーに向かっていく。キリエロイドもそれに続く。
ティガは一体のゾイガーに、飛び上がってからのチョップをお見舞いする。キリエロイドはもう一体のゾイガーにつかみかかる。持ち前の力で羽を握り、なんと勢いよく引きちぎった。ゾイガーの激しい鳴き声がこだまする。
(チッ…)
内心で舌打ちしながら、キリエロイドは早急に決着をつけようと腕に炎をまとわせる。羽をもがれ逃げられないゾイガーに狙いを定め、腕から火炎を放射する「獄炎弾」を繰り出した。
炎に飲まれ絶命するゾイガー。
しかし、その叫び声がさらに三体のゾイガーを呼び寄せてしまう。
合計四体の怪獣に囲まれ、分が悪くなった二人の戦士。それでも、引くわけにいかず必死の抵抗を見せる。
ティガが怪獣の足元にハンドスラッシュを放ち、転倒させる。後ろに居て転倒を免れた怪獣にキリエロイドは渾身のパンチを叩き込む。怪獣の追撃を、二人は並んでバク転し回避。そして、ゾイガーたちに向けて決めるファイティング・ポーズ。並び立つ二人の戦士の戦いに、遠くからの中継映像を見た人たちは希望を感じた。
そこに、海上で一体を撃破したオーブも駆けつける。マドカはそれに安堵した。キリエロイドは気に食わないという感情が態度に現れているが、マドカはあえて反応しないでおいた。
一方、ガイもティガ、そしてキリエロイドの存在を確認する。
(何やら別の宇宙人もいるな…この様子だと味方か)
オーブはスペシウムゼペリオンの形態の特技・パワーアップを発揮した。体の紫のラインが一瞬光り、凄まじい瞬発力で怪獣の懐に飛び込む。そして、今度は体の赤のラインが光り、強力な打撃で敵をひるませる。
その様子を見たマドカは、あることに気づいた。
(あの巨人の体の模様…僕の姿と似ている)
マドカはビルに映し出された自分の巨人としての姿を何度か目にしていた。
銀を基調とし、紫と赤のラインが体に流れている。
それを、目の前の巨人は光らせ、紫ではスピード、赤ではパワーを強化させていた。もしや、と思い念じるマドカ。その腕は自然と胸の前で組まれ、振り下ろした瞬間その体が紫一色に変化した。
(できた!!?これなら…!!)
その瞬発力でティガの体は高速でゾイガーに向かっていく。素早さはオーブ以上だ。
ウルトラマンティガ スカイタイプの見参である。