銀の鍵は、異世界をつなぐカギだ。
今回、その使い方を誤ったために、別世界からウルトラマンネクサスが召喚された。しかし、物事はそううまくはいかない。あのとき、銀の鍵が開いたものはもう一つあった。
その扉は、だれにも気づかれずに、ゆっくりとこの世界に開き始めていた。
そして、唯一その存在を感知していた「地球」という大いなる存在。それもまた、開く扉に対抗する存在を呼び寄せていた。その時は、ゆっくりと近づいている。
東京
ウルトラマンティガが、スカイタイプにタイプ・チェンジした。腕を突き出し空気の抵抗を減らした状態で、高速で突っ込んでいくウルトラダッシュアタック。ゾイガーの腹部に大きな衝撃を与え、負傷させた。そして、ひるんだ相手に、手から光の礫・ランバルト光弾を放った。それを喰らった怪物は雄たけびを上げて倒れる。
別の二体がティガに襲い掛かって、腕を振りかざす、その刹那、彼の体が赤一色に染め上げられる。
ウルトラマンティガ パワータイプ。
強力な打撃で怪物を一体沈黙させた。その勢いで、もう一体に高熱エネルギー粒子の塊・デラシウム光流を撃ち放った。喰らった怪獣は間もなく爆発に飲まれた。
一気に二体のゾイガーを撃破したティガ。その様子を、オーブは戦いながら観察していた。
(戦いの中ですさまじい成長を見せている…ティガさん本来の力が発揮できるようになったか)
オーブは負けじと、目の前の相手に攻撃を繰り返す。キリエロイドも残ったゾイガーに火炎の連撃で応戦している。ティガはマルチタイプに戻った。そして残る二体の弱ったゾイガーを見据え、三人は目で合図し、息を合わせた。キリエロイドが二体の怪物を引き付け、キックの連撃でひるませる。
「スペリオン光線!」
オーブのスペリオン光線が一体を、もう一体をティガのゼペリオン光線が貫く。
ゾイガーたちは頭から尻尾の先まで粉々になって弾けていく。
数刻後
「まさかあんたが、ティガさんと一体化したやつだったとはな」
「あなたがあの巨人だったんですか!!?」
ガイとマドカの二人は、この日二度目の邂逅を果たした。キリエロイドの人間体の姿はもうなかったが。
「あんたが一体化したその巨人は、ウルトラマンティガさん。超古代のウルトラ戦士…らしい」
「へえ…ウルトラマンティガ…そういうんですね、それであなたが」
「クレナイ・ガイ。ウルトラマンオーブだ」
よろしく、と手を差し出したガイ。二人は固く握手を交わす。
「そういえば、大阪のあのウルトラマンは何者なんですか?」
ガイは、その質問に頭を掻いた。
「実は、あの方は俺も知らないんだ…だが、ゼロさんが持っていた力と同じ波長を感じる。場所なら突き止められそうだ」
ゼロさん、という知らない単語は置いておいて、マドカはそのウルトラマンにも会いに行くことを提案した。
「きっと仲間になってくれますよ!」
翌日 大阪
月曜日。だが、相次ぐゾイガーたちの襲来で交通機関が麻痺したのをいいことに、マドカは大学を自主休講し、ガイとともに飛んで大阪にやってきた。
とあるアパートをガイは指し示す。
「ここだな、力の反応は」
「ええと、星雲荘…春木さん、伊刈さん、名栗さん、凪さん…」
101号室から順に表札を見ていくマドカ。
「ん?凪さんって…」
ガイは「ここだ」と、104号室を示した。
マドカがインターホンを鳴らすと、中から見知った顔の男が出てきた。
「ん?お前は…?」
「ナギさん!…てことは、ナギさんがウルトラマン!?」
そこには、マドカのもとに集まったうちの一人、探偵のナギ・レンジがいた。
ウルトラマンが登場するまでの序章。
そして、三人のウルトラマンが出会う第一章。
次回から第二章が始まります!
アパートの住人の名前は、元ネタは「われら星雲!」です(笑)