そして、海から大きな水しぶきをたてて浮かび上がる巨大な生物。
全身が青一色に染め上げられた、その巨体。大きなハサミを腕に持つ、新たな怪獣が姿を現した。
オーブもティガも見たこともないその怪獣は、青い体に、わずかに禍々しく狂気的なオーラをまとっていた。
オーブが目を向けると、今まで気づかなかったが、ゾイガーも似たようなオーラを身にまとっている。
(そうか…こいつら、
ゾイガーも、いま現れた別種の怪物も、太平洋上から出現した。そして、彼らを使役しているであろうガタノゾーアは海底に潜んでいる…そこから導き出される解は、彼らは海からの力で強くなるというものだ。
しかし、それが分かったところでどうすればいいのか。陸のほうに行けばその力が弱まるのかもしれないが、そうすると市街地に被害が出てしまう…
そんなことを考えているうちにも、青い怪獣がオーブに迫ってくる。オーブは、弱った体を叱咤し、体勢を立て直す。
「ジャックさん!」『ウルトラマンジャック!』
「ゼロさん!」『ウルトラマンゼロ!』
「キレの良いやつ、頼みます!」『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ!』
「光を超えて、闇を斬る!」
オーブはフュージョンアップし、怪獣に向けて戦闘態勢を取る。赤と青のラインが映え、素早さを活かして戦うオーブの形態だ。怪獣のハサミを危険視したオーブは、敵の攻撃範囲外から攻撃を仕掛けようと、距離を取る。
頭部に手をあて、エネルギーを集める。そして、光の刃を作り、投げつけるオーブスラッガーショット。
怪獣に向けて飛んでいくエネルギー刃。それが、怪獣の首と、大きなハサミの着いた腕を切り落とす。
ティガがパワータイプになり、その力でゾイガーを押しとどめ、オーブの攻撃を邪魔させまいとしていた。そのわずかなうちに、青い怪獣はあっさりと絶命した。
かに思えたが。
(なんだ!?)
その怪獣には首があった。腕もあった。今しがた切り落とされたばかりの部位が、
(どうなってる…!?)
先ほどまでの出来事がまるでなかったかのように、怪獣はその歩みを進める。
オーブは、オーブスラッガーショットを結合させた専用武器である三叉槍・オーブスラッガーランスを構える。
体力的に限界が近く、油断をしていられないと感じ、ランスのレバーを最大である三回まで引く。
槍の連撃、トライデントスラッシュが繰り出された。怪獣は八つ裂きにされる。
次の瞬間、ハサミによる斬撃がオーブを捉えた。
(いったい…この怪獣は…)
そこでガイの意識は途切れ、変身が解除された。消滅したオーブ。ガイの体は海に投げ出され、波に飲まれて消えた。
残されたティガは、ゾイガーと不死身の怪獣に取り囲まれ、絶体絶命の状況に陥った…
海辺に一人の男が立っている。じっと、二人のウルトラマンと二体の怪獣の戦いの様子を観察していた。再生する怪獣によって、一人の巨人が倒される。それを見て、その男が歩き出した。
今回の話を書いていてグローザムをちょっと思い出しました。