ウルトラマンティガ 邪神の降臨   作:晩舞龍

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炎対水

 海辺から、一人の男が歩いてくる。その目が巨人と怪獣を見据える。

 一人でゾイガーと青い怪獣を相手にし、苦戦するティガ。ティガがハンドスラッシュで青い怪物の腕を切り落とす。しかし、その腕はすぐに再生する。マドカの内心に焦りが広がる。

(いったいどうすれば…ガイさんも負けてしまったし…)

 ティガは目の前が恐怖に埋め尽くされた。自分に迫る怪獣の狂気に飲み込まれていく…。デラシウム交流を放ち、ゾイガーが爆発した。狂気で精神が崩壊する寸前の、やみくもに放った一撃だった。爆発による煙が収まった後、ティガの姿はもう見えなくなっていた。

 

 海辺を黙々と歩く男がつぶやく。

「最後に怪物を倒したか…だが、まだ一体残っている。やはり、人類を守るのは私なのだ!!!」

 男の体が炎に包まれる。そして、巨人が姿を現した。

 

 イースの大いなる種族、キリエロイドの降臨である。

 

 その巨人は青い怪獣を前に、街を守るように立ちふさがる。足に炎を纏わせ、怪獣に向かって走り出す。迎え撃つ不死身の怪獣!その大きなハサミは、今か今かと敵を待ち構えている。

 

 

 同時刻 とある場所

 

 銀の鍵。その不思議な道具は、異世界から青い怪獣を呼び出した。そのことに気づいた男が、この世界を監視していた。その瞳は、この世界の絶望的な状況を捉えている。

「あの怪獣は…『夢の国』に住む大海魔・ボクラグ!」

 

 

 

 同時刻 海辺

 

 スライディング・キックが決まり、青い怪獣・ボクラグの脚に炎がまとわりつく。が、すぐに掻き消える。

(どういうことだ!?俺の炎が…)

 そこでキリエロイドは気付く。この怪獣の体が、蒸発している。つまり、この怪獣の体は、水…

(そういうことか、不死身のからくりは!)

 炎の相殺された足で、もう一度足を払い、そして蹴り飛ばす。

 右手を高く掲げ、その手に集まる炎をまとめる。球状の火炎を空高く投げ上げ、それが落下する。

 地面一帯が、炎で包まれる。しかし怪獣はその程度ではひるまない。足元の炎はすぐに水と相殺されてしまう。

 

 突如、火炎の柱が地面から空へと昇る!何本も空へと伸びる柱がボクラグを覆いつくす。その炎はまさに、炎魔地獄。キリエロイドが燃え盛る炎を払うと、怪獣は完全に蒸発し、跡形もなくなっていた。

 二体のウルトラマンを倒した強敵を、見事に打ち払ったキリエロイドは、また何処かへと姿を消した。

 

 

 数刻後 大阪 レンジの部屋

 

 エネルギー切れで変身が解除され、気絶したはずのレンジ。

 ボクラグに敗れ、海に落下したガイ。

 ゾイガーに光線を放ち倒れたマドカ。

 三人は、なぜかもといた部屋に戻っていた。

「どうなってる…?俺たちは確かに怪獣に…」

 いぶかしむガイたち三人に、一人の男が声をかける。

「やあ。」

「うわっあ!!!!誰だあんた!」

 スーツを着た、壮年の男性がそこにいた!いつからそこにいたのか、宇宙人のガイでも気配に気づかなかった。

「私はランドルフ・カーター。君たちが持っているはずの『銀の鍵』、それと縁深いものだ」

 

 




キリエロイドの技は、ウルトラマンFighting Evolution Rebirthのものです。
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