「私はランドルフ・カーター。君たちが持っているはずの『銀の鍵』、それと縁深いものだ」
カーターと名乗る壮年の男性。彼は、レンジの持つ『銀の鍵』の所在さえも言い当てた。ガイが二人をかばい戦闘態勢をとる。
「あんた、ヤディス星人か?いったい何が目的だ」
カーターは語る。
「まあ待ちたまえ。私は君たちに敵対するものではないよ」
ガイを落ち着かせ、座らせる。そして、彼は語りだした。
この世界に起きる異変を…
「長い話になるが聞いてくれ。まずは、私のことから。
私はカーター。もとは地球人だ。『銀の鍵』は知っているね?」
「はい、別の世界とつながるという…」
「そうだ。しかし、それ以外にも様々な力を持っていてね。私のいた世界にもあったんだが、その鍵のおかげで、私はパラレルワールドの存在を知った。ガイ君なら知っているんじゃないかな?マルチバースのことだ」
「ええ、俺も別の世界から…って、なんで俺の名前を!?」
「そりゃあ知っているさ。君、邪神を倒したことあるだろう。小耳にはさんだよ」
「ああ、闇ノ魔王獣・マガタノゾーアですか」
「そうそう…おっと、話を戻そう。そのあと私は、ヨグ=ソトースと会ったり、ヤディス星人になってしまったり、いろいろあったが、今はどうでもいい。問題は、私が過去に訪れたある世界だ。」
「ある世界?」
「おぞましい世界だ。ドリームランド…青い太陽に、桃色の空…巨大な昆虫、竜、そしてボクラグ…」
「ボクラグ?」
「その世界に、『サルナス』という大都市があった。それを、一夜で滅ぼしたのが、君たちがさっき戦った青い怪獣、ボクラグだ」
その話を聞いて、三人はハッとする。
「しまった!怪獣がまだ暴れている!!」
飛び出そうとする面々をカーターは止める。
「落ち着きたまえ。ボクラグは、イス人に倒されたよ。ロイガーももう来ていない」
「イス人…キリエロイドか!助かった…」
「話を再開しよう。この世界にボクラグが来た。それだけでなく、ガイ君や、ノアも。」
「ノア?」
「様々な宇宙に言い伝えられる、伝説の神。それがノアだ」
「そんな存在までこの世界に…!?」
ガイは驚きの声を上げるが、カーターは気付いていないのかね、と問いかける。
「レンジ君に宿っている存在は、ノアの弱体化した姿、ウルトラマンネクサスだ」
「ウルトラマン、ネクサスさん…」
「さて、今までの話をまとめよう。まず、この世界に元からいた邪神・ガタノゾーアと光の巨人・ティガ。ガタノゾーアが復活しようとし、この地球は防衛機構を発動させた。それが、ガイ君、君を呼ぶことだ。」
「確かに、地球の助けを求める声を聞いて、俺はやってきました。」
「そして、銀の鍵でやってきたネクサス。これは、完全な偶然だね」
「はい、使い方を間違えて…運がよかったとしか」
「しかし、運がよかったかというと、微妙なところだ。確かに、ノアの力が加わるのは大きい。しかし、銀の鍵はドリームランドともつながってしまったようなんだ。その影響が、先のボクラグだ」
「つまり、俺たちはガタノゾーア率いる邪神と、ドリームランドの怪物、その両方と戦わなければならないという事ですか!?」
「そうだ。このままではこの世界が終わってしまう。それを防ぐ手助けがしたいと思って、時空を旅する私がやってきた、というわけだ。」
(しかし、困ったな…ウルトラマン三人と、イス人の介入をもってしても覆せないこの状況…裏で良くないものが動いていなければいいが)
ランドルフ・カーターについて。
原作では、クトゥルフ神話の生みの親、H.P.ラブクラフトの分身として描かれているキャラクターです。銀の鍵の力で、時空を超える人物です。