ウルトラマンティガに登場した海底神殿ルルイエ、邪神ガタノゾーア。
あれらのおぞましい邪神やその眷属たちが、地球にやってきた古代の支配者である。
そんな世界観です。
もっと詳しく知りたい方は、クトゥルフ神話関連の書籍や、クトゥルフ神話TRPGの実況動画をお勧めします。
ナイトウの言葉に、マドカは震えあがる。安心なんてできっこない、こんな怪物がまた現れるのだとしたら…
「この本ちょっと貸してくれ」
レンジもパラパラと『象牙の書』をめくる。その様子をユリカが眺める。
「あっ」
突然ユリカが叫ぶ。レンジが何だ?と聞くが、彼女の目はその本に向けられていた。
「この鍵…見たことあります」
「鍵?」
本には、鍵の絵が描かれていた。文字はラテン語で書いてあり、レンジもユリカも読むことができない。
「どこで見たんだ、鍵を」
「確か、アメリカに旅行に行ったとき、先輩が骨董品屋で買って…」
レンジはマドカを呼ぶ。
「おおい、この本読めるんだろう?ちょっとここ教えてくれ」
マドカとナイトウがのぞき込む。
「ええと…『銀の鍵 使用法 呪文を唱え朝日か夕日に向かって9回捻ると、別の世界と繋がる』と書いてあります」
「別の世界と…!?」
レンジが驚きの声を上げる。そして、マドカに言う。
「君の先輩が持ってると言ったな。これ、借りてきてもらえるか?」
「えっ…!?たぶん大丈夫だと思いますけど…どうするんですか?」
「決まってんだろ、調べるんだよ。おまえはオカルト好きじゃないのか?」
「あっ…そうですね…」
マドカはハッとする。その様子に、探偵としての経験からレンジは、何かを隠している、という感じを覚えた。
「おいおい、ただでさえ怪物が現れて大変なんだ。人間どうし協力しようぜ。隠し事は無しだ」
マドカはそう言われて、頭を下げる。
「すいません、わたし、オカルトマニアとかじゃなくて…仕事の手掛かりが欲しくて来たんです…」
三人はあまり驚かず、むしろ警察の仕事でなぜこの集まりに参加したのかが気になった。
「警察は、いまヤバい怪物でも追ってるっていうのか?」
レンジの問いにマドカは首を振る。
「違います、怪物ではありません」
そして、警察が悩まされている事件について語った。
――――それは数か月前にミ=ゴやティンダロスの猟犬なる怪物が現れたときだった。
老若男女問わず、不気味な”夢”を見たのだ。
なんでも、異様な建物のある街の風景が見えたという。人はおらず、薄気味の悪いその場所にいる夢。
その夢を見た数学者によると、非ユークリッド幾何学による建造物が目に入ったそうだ――――
これまでの怪物の出現を知っている三人は、それを集団幻想だと笑うことはできなかった。
この事件もまた、”何か”の影響なのではないか…
「とりあえず、鍵、借りてきますね。あと、お昼も食べてきます」
彼らの長い一日は、やっと半分を切った。
悪夢は、「クトゥルーの呼び声」が元ネタです。