ロイガー族
昼 東京
ニュースの映像をみて、ナイトウは
「これは!!伝承にあったロイガー族ではないか!!!」
と叫ぶ。
マドカは、『象牙の書』にその怪物が描かれているのを確認した。
そこにはゾイガー、と記されている。
レンジは、二人に
「さっきの電話で、彼女が大阪にいることを知った…俺は大阪に行く」
「危ないですよ!それに、間に合いませんって!」
そうマドカは諭すが、
「さっき警官と連絡先を交換しておいた!やつの『銀の鍵』に賭ける!」
「今から『門の創造』を始めますから…」
マドカは引き止めるが、レンジはもう走って行ってしまった。
朝日か夕日に、呪文を唱えて。
混乱したレンジにそのことを考える余裕はなかった。
マドカは恐怖に襲われ、ナイトウの忠告も聞かずに『門の創造』の呪文を唱え始める。すると、少し力が抜けたような感覚の後、部屋に亀裂が走った。
「ナイトウさん!!やりましたよ!!!」
「どうなっても知らんぞ…」
亀裂からは光が漏れ出し、一瞬、部屋を光が包んだ。
目を開けると、そこに光も亀裂もなかった。
代わりに、マドカの手に何やら不思議なものを手にしていた。
「なんだこれ…音叉?いや、トンカチかな?」
「それで戦えってことじゃないのか?」
ナイトウが茶化すが、そんなことを言っている余裕はもうなかった。
ゾイガーと呼ばれる怪物が、もう東京に飛来していたのだ。
マドカの体が、ひとりでに動き出した。大いなる意思に従うように。ナイトウを置いて、建物の外に出る。そして、光より現れた不思議なもの――――スパークレンス――――を高く掲げた。
身体が光に包まれる。そして、怪物が降り立つ街、東京に――――
光の巨人、ウルトラマンティガが顕現した。
レンジは彼女のもとへ向かおうと必死だった。そんな彼のもとに、ミズオ・ユリカがやってきた。二人は合流し、ユリカは「逃げましょう!」という。
しかし、レンジは銀の鍵を要求する。
「頼む!彼女のもとへ行かせてくれっ!!」
ユリカは、迫りくる怪物ゾイガーを目の前にして、早く逃げたいという気持ちに飲まれていた。
「ああもう!勝手にしてください!わ、わたしは逃げますっ!」
二人はそれぞれ逆方向に走り出した。
レンジは無我夢中で鍵を捻る。
呪文もなく、使い方も間違えた銀の鍵は暴発し、時空を超えた彼方へとレンジを引きずり込んでしまう。
「うおおああああ!!!」
しかし――――その強い思いが宇宙を超えたのか…
「諦めるな!」
激しい光に飲み込まれるレンジ。大きな力が、彼をもとの世界に引き戻す。
――――それは受け継がれてゆく魂の絆――――
東京を超え、同様に怪物の飛来する大阪に、銀色の巨人・ウルトラマンネクサスが出現した。
「うわああっ!」
現職警察官のユリカでも、このような怪物の飛来する光景に、目をふさがずにはいられなかった。
「嫌あああっ!!!!」
そこに、男が現れた。
黒いコートを身にまとい、
「おい、暴れんなよ」
そう言ってユリカをつかみ、跳躍した。一瞬で市街地から離れたところに到着し、ユリカは混乱する。
「いったい何が…あのっ」
そう話しかけたときには、男の姿はもう見えなかった。
「あれ…?」
男は、その様子を確認し、懐から短剣を取り出した。
それを大きく振りかざす。
光り輝く短剣。そして、三人目の巨人が降り立った。
「俺の名はオーブ!ウルトラマンオーブ!!銀河の光が我を呼ぶ!」