無敵系中ボスが過去にしがみつく話   作:竜田竜朗

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終わり間近になると投稿ペース早くなる奴〜


覚醒

翌日、登校した愛菜と由紀を見送った後、ワンフロア下の書店にて業務をしていた。いつもの様にインターネットで注文のあった本を梱包して出荷する作業と、もう一つ、このお店の閉店に関する作業だ。

 

笹塚未菜──二代目深淵から受け継いできたこの店だが、明日で閉める。

昨日帰ってきてからインターネットのホームページに告知を出した。閉店の手続きは後で行政機関に行かなければならないので、そのための下準備をしているところだ。

 

──ガチャッ

と、そんな最中に店内への扉が開かれた。

 

「あの!こんにちはっ!!」

 

と、同時に女性の声が店内に響いた。亮は声だけで誰が来たのかは分かった。というよりも、このフロアにエレベーターで上がってきた時点で誰かは把握している。彼女──「佐々木 歩美(ささき あゆみ)」は数少ないこの店の常連客だからだ。

 

「いらっしゃいませ」

 

だから驚くことなくいつもの様に挨拶をする。本当はガン無視して手続きを進めておきたいところだが、店は開いていて、そこにお客が来た。ならば必然とやることは決まっている。

と、思考を切り替えた矢先。

 

「あ、あの、閉店するって本当ですか!?」

 

早足で店内を進み、佐々木が食い気味に質問してくる。

 

「えぇ。急な話で申し訳ありませんが、明日には閉店させて頂く予定です。ご注文頂いたお品は今日中に発送致しますので……それとも、お持ち帰りになりますか?」

 

いつもの様に、愛菜とか由紀が聞いたら「誰だお前」と言われること間違いない丁寧な言葉で対応する。

 

「あ、あのボク……じゃなかった……私は……その……」

 

と、亮の質問に答えることなく佐々木は言葉を詰まらせる。ちなみに亮は。

 

「(金髪でボクっ娘かよキャラ濃いな……)」

 

思わぬ一人称にツッコミを入れたいところだったが堪える。

亮としてはさっさと帰ってもらいたかったが、今まで贔屓にしてもらった事もあり、あまり無下にはしたくないのも本心だ。なので彼女が言葉を整理するのを待つ。

 

「……私、本当は、ずっとここで働きたかったんです」

 

切り出し方がもうなんか話長そうだった。やべえ面倒臭えというのが率直な感想だ。

 

「それで……その、ここが無くなっちゃうのが嫌で……」

 

なんだかいつもと様子がおかしい。最初に来た時以降からたまに来店し、その度に少し会話はするのだが、こんなに会話に詰まる──というか、一人称を間違える様な事はしていなかった。

 

「あっ……どこかに、移転しちゃうんですか?」

 

思い出したかの様に尋ねられたが。

 

「いいえ、完全に処分致します。本の買い手は見つかっていますし、このフロアも売り払う手続きを済ませていますので」

 

最初の一言を除き全て嘘。本の買い手などいる訳が無い。かと言って捨てるのも手間なので後で全て取り込む予定だ。このフロアを売り払うというのは嘘。この建物自体、ナナシの所有物だ。空ければ後は彼女がどうとでもするだろう。

 

「そう……ですか……」

 

話はもうとっくに決まっていて、自分の付け入る隙は無いと理解したのか、佐々木はガックリと肩を落とす。

 

「……何か、他に聞きたいことはありますか?」

 

それから黙りな彼女に対して、今度は亮がそう尋ねた。ちなみに読み替えると「用がないなら帰れ」になる。

亮にとってこの本屋は笹塚未菜の遺物で大切な物ではあるが、七尾真衣との再開という出来事と比較すれば大したものでは無い。よって大した物ではない所でしか縁の無い人物は、大したことない人物なのだ。大したことない者の未練に付き合う義理はない。

 

「…………忙しいところ、お邪魔してしまい、申し訳ありません」

 

意を汲んだのか、それとももう諦めたのか。どっちだか分からないし分かりたいとも思わないが、こちらの想いは伝わったようだ。

来た時とは比べ物にならないほどにゆっくりな足取りで、佐々木は出口へと進む。

 

「……あの、今までお世話になりました」

「こちらこそ、長い間ご贔屓にありがとうございました」

 

と、亮は一礼して見送る。佐々木は何か言いたそうな顔をしていたが、結局口を開くことはなく、扉から出て行った。もう、彼女がここを訪れることは無い。

 

「はぁ」

 

エレベーターに乗り込んだ気配を察知してから、溜息をついて再びカウンターのパソコンの元へ。

邪魔する者が居なければ作業は早い。それから五分ほどで事前に入力しておくデータの処理は終えた。

 

その後、そう言えばと彼女から注文を受けていた商品を探し出して手に取る。

 

【並行世界〜例えばそういう世界〜】

 

確か恋愛小説だったと記憶している。並行世界という物が存在すると仮定した世界観で、並行世界の自分の記憶を読み取れる少女が想い人にアプローチしていく話だ。

 

「……並行世界があるなら。そういう可能性もあったんだろうな」

 

残念なことに、この世界に並行世界なんて存在しない。並行する世界があるとすれば恐らく、この作品の並行世界とは違う意味で並行に進む世界だ。

共通点と言えば、基本的に交わることがない事くらいだろう。

 

「まぁ、一緒に働いていた世界もあったかもな」

 

さっき扉から出て行った彼女にそう送って、亮は作業へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夕方、テレビは、というか、世界は騒がしかった。

そのせいか、愛菜と由紀はいつもより早く帰宅している。というのも、本来5限まであるはずだった授業が4限で終わって帰って来たのだ。

その際に教師から言われた言葉は──

 

「絶対外に出るなってさ。学校来させといてよく言うよね」

「そりゃお昼くらいに話が大きくなったのだから仕方ないじゃない」

 

と、二人はリビングでそれぞれ自分の好きなように作ったコーヒーを飲みながら会話をしている。

もちろん、テレビは付けていた。もしかしたら新世界の裏側の出番があるかもしれない。そうなった時少しでも情報が多い方が良いから。

 

『現在、死者は60名を超えました。犯人は逃走をしつつ、手当り次第に──』

 

というテレビのアナウンス。考えるまでもない、これは葛葉十花の起こした連続殺人について報道しているのだ。

 

「どこのチャンネルもそんなんなんだろ」

「あれ、亮も見たの?」

「いや、昼間八代がブチ切れて下にまで押し掛けてきた」

「……あの子昼ドラ好きよね」

 

邪魔だったので本と一緒に食らったところ、1000冊を超える知識量の波に飲まれて大人しくなった。

 

「ねぇ、こういう時、私達の出番なんじゃないの?」

 

と、由紀が本題に入れてきた。

 

「よっぽどの事じゃないと無いな。前も言ったが、俺達は新世界の表に出せない件だけを扱う。この件はもう表に出ちまってるからな。表で解決するのが筋だ」

「筋も何も……魔人なんて表側の人間で止められるの?」

「えっ、ちょあの女の子魔人なの!?」

 

亮の回答に対して由紀が再び疑問を呈し、その驚愕の事実に愛菜が慄く。

 

「ちょっと強いだけの魔人だから問題ないはずだ。食らう力は限られてるし、それにまぁ、ほっときゃ死ぬからな」

「……ん?ちょっとイマイチわかんない」

 

愛菜が首を傾げた。

 

「葛葉十花は致命的に魔力との親和性がない。あいつの体に無理やり魔力を流し込みはしたが、上手く馴染んでいなかった……だから魔力の……エーテルの特性を十全に活かした魔人にはなれないわけだ」

「……んーつまり?」

「中途半端な魔人ってわけだ」

 

一言でまとめるとそうなる。ただそれだと余りにも抽象的すぎたのか。

 

「中途半端なのに、こんな大事を起こせるようなものなの?」

 

次に由紀が尋ねる。

 

「旧世界基準でちょっと強いくらいが、こっちでどこまでやれるかなんて俺も知らねえよ。ただ警察やらの装備で立ち向かえるハズはない。あいつは今頃、そういう連中に受けた傷と、病による激痛と、動くけど所々に感覚が欠落していく体に戸惑ってる頃だとは思うが……結局、そんなんも意志さえあれば動けるからな」

「あなたの言うところの、想いは力になるってこと?」

「そうだな。どうしようもない恨みが、憎しみが……八つ当たりとすら形容されるような想いがあいつを動かしてんだろうな」

 

以前、自分がそうだった時の光景が目に浮かぶ。与えられる痛みも、自分の体がどうなっているかさえどうでもよく、ただただ世界が恨めしいから手当り次第に壊し殺し続けた。違いといえば食らえないことくらいだろうが、まぁそこは大した差ではない。

 

「……悲しい話ね」

「そうかもな。だが俺は結構好きだ。どうしてもやりたい事のために、痛みを忘れてでも真っ直ぐにやり遂げる。たまたま、そのやりたい事が世間から認められないだけだった」

 

人殺しは悪。社会における基本ルールがあるために、彼女は今後歴史の教科書に世紀の大虐殺犯として名を残す事になるとは思うが、その基本ルールを度外視すれば自分のやりたいことに全力を尽くし息絶えた、中々気合いの入った人間に見えるだろう。

まぁ社会に生きている限り、その基本ルールのせいで普通はそんな事はできないが、社会からハブられた彼女には関係ない。

 

「つーか、結局由紀はどうすんだ。あいつ止めるのか?」

「……近所で問題を起こす様な、止めなきゃいけないような状況になったら止めるわ」

 

と言い切った由紀に、亮と愛菜は言葉を発しないまま、じーっと由紀を見つめた。

 

「……」

「……」

「……なによ?」

 

視線に耐えきれず少し口を膨らませて返した。そんな由紀に愛菜は少しはにかんで。

 

「いやぁ、由紀ちゃんもすっかり馴染んだなぁって」

「死者が60人超えてるのを見て、止めなきゃいけないような状況になってないんだな」

「…………あ……」

 

言われて、モンスターハウスの価値観に毒されていることに気付く。冷静に考えればこれだけ死者が出ている中、葛葉十花への対抗手段が見つかっていないのだから十分大事なのだ。本当なら国が総出でどうにかしなきゃいけない。

であるにも関わらず、由紀は「近所で問題を起こす様な」なんて言ってる始末。

極端だが、自分達が良ければいい。というこの家の方針が由紀の思考にも染み付いていた。

 

「それでいいんだよ由紀ちゃん。力ある人は力の無いものを守らなきゃいけないなんて、弱い人の僻みか、強い人の自惚れなんだから」

 

なんて、愛菜は笑顔で伝えた。その笑顔には一点の曇りもなく、彼女の本心のようだ。

だからこそ、有難かった。もちろん由紀だって怖いのだ。世界の誰よりも強い彼が「少し強い」なんて形容する未知数の相手が。相手を理解できていない恐怖はここ最近で身に染みて分かったことだから。

 

「……うん」

 

と、由紀が小さく頷くと、テレビの映像の方で少し変化があった。

 

『犯人は逃走しました!信じられません、ほぼ一瞬でこの場から飛び去り──』

 

どうやら彼女は上手いこと力を使いこなしているようだ。このままじゃいつどこに出没するか分からない。

 

「……まぁなんでもいいが、突然襲撃されても自分の命くらい守れよ」

 

なんてだけ忠告して、亮は夕食の準備に取り掛かるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同日、夜22時。鈴木数馬はやっとの思いで口を開いた。

 

「……ね……おん……」

 

膝を着き、双海寧音(ふたみ ねおん)だった物に触れる。今しがた機能を停止したそれは、まだ少し暖かい。しかし冷え切るのは時間の問題であり、どんなに手を尽くそうと元の暖かさになることは無い。

 

いくら新世界の技術といえど、バラバラになった人を生き返らせることなどできはしないからだ。

 

「なんで……どうしてこんな……」

 

確か、彼女は昨日実家の祖母が倒れたから様子を見に行ったのだ。「荷物が重いから手伝いに来てほしい」という連絡を受けたのが二時間前。「しょーがねーな」なんて返信をして、数馬は寧音が教えてくれた最寄り駅への到着時刻の少し前に駅で待っていたのだ。

 

ここまではいい。辿ってきた道のりを整理しきれている。全く問題はない。

 

だが問題はその次だ。なんだか重たそうな荷物を持ちながら、キャリーケースを引く寧音の姿が目に入った。彼女もこちらに気付いたのか、手は振っていなかったが気付いたような表情を浮かべて屋根のついた駅からこちらに向かって歩いてきた。その次の瞬間だ。

 

──ゴオオオッ!

と、風を切る様な音が聞こえて、なんだと首を音のする右斜め上へと向けたら、車がベイゴマの様に高速で回転を掛けながら飛んでいるのが目に入った。それとほぼ同時だろうか。人の悲鳴が聞こえて、ガシャァァン!という音がして。ふと視線を寧音に戻した。

 

そこに双海寧音は居なかった。

 

代わりに、赤い液体を引きずったような跡がある。それをゆっくりと追い掛けた。途中で赤と肌色のプニプニした何かが落ちていた。それは特に気にさず、さらに跡を追う。

追いきったところに、先程見た自動車がベコベコになって転がっていた。グルリと自動車の周りを回る。

 

そして今に至る。

 

「……ねおん……おい……おいしっかりしろよ……!」

 

と、元々体の四分の一ほどの大きさの双海寧音に言葉をかけるが、もちろん帰ってくることはない。

 

「おい、なぁおいっ!!」

 

数馬のそんな声は、背景の人々の阿鼻叫喚と銃声と魔術による爆音等に掻き消されていく。

 

後はまぁ、誰か一人の笑い声だ。どうしようもなく狂った笑い声。この地獄絵図を作り出す事が楽しくて楽しくてしょうがない、やつれた少女の笑い声。そんな笑い声は、いくつかの悲鳴を引き出しては黙らせていた。

 

そんな中でも数馬はどれだけ寧音を呼び続け、左側しかない肩を揺すり続けただろうか。

ふと、我に帰って気が付けば、先程まであった笑い声と阿鼻叫喚が静かになっている。代わりにどこからかパトカーのサイレンの音が近くなっていた。

 

祭りの後の静けさとかそういう静寂を裂いたのは、ゆっくりとした足音だった。

 

数馬は寧音から手を離し、彼女の開きっぱなしだった瞳を手で撫でて閉じてから立ち上がり、その足音のする方向を向いた。

 

「……お前か」

 

普段の彼からは想像もつかないような、低い声が出た。

 

「……お前がやったんだな」

 

この状況を生み出した、双海寧音を殺めた存在に対して言葉を投げかけ、拳を握った。

 

「それが?」

 

言葉を受けて、数馬は、六芒星の様な模様の眼球をその瞳に宿し、それからその少女に殴り掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──ピリリリリリッ

という着信音を聞いて、いつも通りにベランダで喫煙していた亮は懐から携帯電話を取り出した。業務用の携帯電話だ。これへの着信は仕事に関係する事を意味する。そういえば彼女との会話ももうそろそろおしまいか、なんて考えて通話ボタンを押した。

 

『仕事だ』

 

いつもの様に、ナナシから簡潔に切り出される。

 

「アレの件か」

 

今頃はどこを暴れているのか、そろそろ手が付けられないのかと思いつつ質問のしたが。

 

『例の少女は片付いた。しかし関係ないとも言えんか』

 

予想に反した答えが返っていた。どうやったのかは分からないが、葛葉十花はやられたらしい。大方マグナスかリフレクターにでもやられたのだろうと予想しつつ。

 

「どういう事だ」

 

関係ないとも言えんか。なんて曖昧な言葉の意味を追求する。

 

『魔人、お前が生み出した魔人は化物を生み出したらしい。その化物が真っ直ぐにセントラルタワーに向かってきている』

「その比喩表現やめろ。何言ってるか分かんねえよ」

 

十花に魔物を生成する能力は与えてないし、ましてや別の魔人を作り出すような能力もないはずだ。彼女の言う化物に心当たりがまるでない。

 

『鈴木数馬だ。彼が異常な脚力で地を蹴ってセントラルタワーに向かっている』

「……なに……」

『補足しておこう、貴様が生み出した魔人は鈴木数馬の攻撃によって行動不能になった。駅の監視カメラからの映像からだ。間違いない』

 

ナナシがそう言うのならそうなのだろうが、全くもって状況が理解できなかった。彼が十花とかち合う可能性は──まぁあるかもしれないが、ただの肉体強化の下位術師の彼に十花を行動不能に陥れるほどの力はない。

なにせ黒鎌帝に傷一つ付けられなかったのだ。彼とほぼ同等の十花に勝てるわけが無い。

 

『鈴木数馬の目的がなんなのか分からないが、安定装置が目的だとしたら不味い』

「……また安定装置かよ。まぁいい」

 

いっその事壊してしまえばどうだと提案したくもあるが、残り少ないこちらでの活動なのだからと承る。

 

それに、気になりはするのだ。大して強くないとは言え、魔人の十花を葬った数馬の力を。一体どんな秘密が彼に隠されていたのか、興味はある。

何かのきっかけで主人公が覚醒するなんてテンプレな展開。これが現実に起こってしまえば気になるのは仕方ないことだ。

 

「安定装置の守護はする。あとは知らん」

『それで構わない。任せた』

 

それだけで通話を終える。仕方ないと火の着いたままのタバコを体内へ取り込み、ベランダ伝いに由紀の部屋の方へと向かった。

 

「入るぞ」

「えっ、ちょっ!?」

 

網戸を開けてカーテンを退ければ、そこにはパジャマを脱いで半裸の由紀が居た。こんな時間に、しかも入浴後になぜ私服に着替えているのか疑問ではあったが、それを問い詰めるより先に聞かなければならないことがある。

 

「お前昨日、鈴木数馬と何話した?」

「あ、ああああのね着替え中なの見て」

「聞いたら出てくから早く教えろ。あの野郎今昨日の魔人ぶっ倒して安定装置を壊そうとしてる」

 

確定ではないが早いところ情報を引き出したいので危機感を煽る。これでも吃るようなら直接頭の中を覗くことも視野に入れたが、事が事だけに由紀も恥じらいを捨て、表情を引き締めてから口を開いた。

 

「……由美についての話しを詳しくしたのよ。私が腕を無くしたのも、安定装置のせいかもしれないって話を……」

「お前な……」

 

確定した気がする。大方、何かすんごい力に目覚めて安定装置を壊さなきゃとかいう要らない使命感に駆られている。正直なところ、理由はどうでもいいが間違いなく安定装置を狙っていることは分かった。

 

「ンじゃ行ってくる」

「えっ、え、えぇ行ってらっ……消えた……」

 

聖移で安定装置の元に消えた亮を、半裸のままの由紀が見送った。




相も変わらず数馬君パートをすっ飛ばしです。
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