インフィニットストラトス 皇族の懐剣(投稿休止 再開日未定) 作:のんびり日和
あれから数日が経ち、一夏と真登香は天城家の中庭が見える縁側に座りながらゲームをしていた。
「お兄ちゃん、罠仕掛けたよ」
「よし、それじゃあそっち誘導するぞ」
2人は仲良くゲームをしていると、3人の足音が一夏達の傍にやってきた。
「こっちだ。と、若様、それとお嬢様」
「あ、圭司さん。こんにちは」
「こんにちは」
3人組の一人がいつも身の回りの世話をしてくれる圭司だと気付いた2人はそう挨拶をして後ろにいる人物へと目を向けた。
「圭司さん、後ろにいる方々は?」
「あ、こちらは颯馬様のお客様ですよ」
そう言うと金髪の女性と栗色の髪をした女性がお辞儀をした。
「こんにちは、私は北条時雨というわ。それでこっちが」
「俺は六道秋だ。聞いてるぜ、颯馬様の息子達らしいな」
「は、はい。まだ、実感が湧いてないんですけどね」
一夏ははにかみながら、そう答えると真登香も同意するように頷いていた。
「フフフッ、そりゃ誰しもそうなるでしょう。と、そろそろ颯馬様をお待たせするわけにはいかなわね」
「そうだな。それじゃあまたな、2人とも」
「うん、また」
「…バイバイ」
圭司達がその場から離れて行くのを見送った一夏達はまたゲームを再開した。
2人から離れた圭司達は奥の部屋へと到着し襖越しから中にいる人物に声を掛けた。
「颯馬様、2人を連れてまいりました」
『うむ、入れ』
入室許可を貰い圭司は廊下で待ち秋と時雨は中へと入ると、習字紙が所狭しと落ちておりどれも名前の上にバツと書かれていた。
「よく来たな、秋。そして時雨よ」
「はっ! お久しぶりでございます、颯馬様」
「お久しぶりです。ところで、これ何なんです?」
「うむ、これらはあの子達の名前を考えておってな。なかなかいい名が浮かばなくてな」
そう言い机に置かれていたバツがされた習字紙を丸く丸めポイと捨てた。
「中々手こずられているようですね」
「だな」
「まぁ、これを考えるのは後で良いだろう。早速だが、報告を聞かせてくれ」
そう言われた2人は首を縦に振り、報告を始めた。
「国連事務総長直属極秘諜報部『
「これまでに日本以外、アメリカ、フランス、ベルギー、中東と幾つかの国が女尊男卑に染まっている事が分かりました」
「そうか。日本、そしてアメリカは容易に想像できたが欧州も既にくだらん風潮に染まっているのか」
「はい。イギリス、ドイツは国内での女尊男卑の風潮が広まらない様、法律強化などを行っているそうです」
スコールの報告を聞いた颯馬は険しい顔を浮かべながら、腕を組む。
「報告ごくろう。引き続き亡国で情報収集を頼む」
「「御意!」」
平伏し、2人は颯馬の部屋から退室して行く。颯馬はふぅ~と息を吐いた後再び習字紙を敷き、考えを巡らせた。
「うぅ~む。なかなかいい名が思いつかんなぁ」
頭を捻らせる颯馬は、息抜きでもするか。と呟きテレビの電源を入れた。画面には広い田園風景が写ったニュース映像だった。
『今年は気候が温暖で、米が豊作かもしれません!』
『なるほど、では張本さん。今年の米は豊穣かもしれませんね』
『そうですね。今年は気候に恵まれたので豊作かもしれません。これがこれからも続けていくには政府が農業に力をどれだけ入れるか。其処が問題です』
アナウンサーに振られそう解説したのは、農業に詳しい大学の教授だった。
「ほう、今年の米は豊穣か。それにしてもこの教授、よくテレビに出ておるな」
そう思いながらテレビを眺める颯馬は、よほど知識と見聞をやってきたんだろうなと思っているとそうか。と何かを閃き、習字紙に筆を走らせた。
そして書けた習字紙を横にどけ次の紙を乗せまた筆を走らせた。そして出来た漢字にうむ。と納得のいった顔を浮かべた。
その日の夜、颯馬に呼ばれ一夏、真登香、雪子は颯馬の仕事部屋へとやって来た。
「えっと、お父さん何か用?」
「うむ、漸くお前達の新しい名前が浮かんだんでな。それの発表だ」
にこやかな笑顔でそう告げた颯馬はふたつの紙を持ち上げた。
「一夏の新しい名は、『智哉』だ。これは多くの知識を習得するのと見聞を沢山してほしいと願って付けた。そして真登香の新しい名は『穂香』だ。こっちは太陽みたいに明るく穏やかな人生を歩んでほしいと願って付けた」
「これが僕の、新しい名前」
「うわぁ~、前よりいい名前だぁ」
2人は新しい名前を聞き嫌そうな顔を浮かべておらず、嬉しそうな顔を浮かべていた。雪子も二人の笑顔を見ていい名で良かったと笑み浮かべながら二人を見守っていた。
次回予告
2人が天城家の子供となって数日後、颯馬は2人が通っていた小学校から家から近い浄苑小学校へと通わせようと考えた。だがその前に以前通っていた小学校に友人が居ると思い2人を前に通っていた小学校に転校の挨拶をさせに送った。
次回
再会する記憶にない親友