スクールランブル 〜みかづき、はじめてのがっこう〜   作:ぐぎゅる2

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下手くそな小説なのて、見る方はお覚悟を。


#1

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 4月の第1月曜日。待ちに待った矢神高校の始業式だ。

 

 無事、日本国民として矢神高校に合格した三日月。合格発表からおよそ一月。三日月は八雲のバイト先である喫茶店のメルカドで店員として働く事になった。

 週に三日。メルカドで働き始めた三日月だが、メルカドでは店長の方針で日替わりコスプレを行なっている。特に八雲は良くコスプレをさせられている。

 

 新しく入った三日月も店長に目を付けられたらしく、色々とコスプレをさせられていた。

 

 三日月のコスプレについては追々紹介する事になるが、三日月も満更ではなかった事を記しておく。

 

  ◇

 

「で、何で俺が二年のクラス分け名簿のとこにいる訳?」

「いいじゃん! 三日月君は八雲と同じクラスに決まったんだし!」

「理由になってないよ」

「ごめん、三日月……姉さんが引っ張り回して……」

「……別に良いけど」

 

 三日月は済まなそうにする八雲を見てしまえば、こう答えるしかないのだ。

 

 天満と八雲、そして三日月がいるの二年のクラス分け名簿が掲示されている掲示板の前だ。右には一年の、左には三年のクラス分け名簿がある。普段は学校からのお知らせなどが掲示される。

 

 塚本天満は烏丸大路という同級生の男子が好きらしい——と三日月は八雲から聞いている。さっさと言えば良いのに、と三日月は思うのだが、それを八雲に伝えると。

 

「好き、っていう気持ちを伝えるのは、そう簡単じゃないと思う」

 

 と返された。

 

 昔の三日月なら、ふうん、で終わる話だが今の三日月は疑問に思った事を考える事を覚えたのだ。

 

 ——好きな気持ちを伝えるのはそんなに難しいのか?

 

 バイトの休憩中や寝る前の微睡みに落ちるまでの間に、その疑問を考えるようになったのだ。

 

「で、天満の名前探せばいいの?」

「うん。見つけたらすぐに——」

「おーい、塚本ー」

 

 教えて、と言おうとした天満が呼び声に反応して振り向いた先にいたのは、見知った親友たちだった。

 

「あ、みんな! おはよう!」

 

 沢近愛理。

 艶のある金髪をツインテールにした親友その1。沢近グループのお嬢様。それ故かスタイル、顔立ち共に良く同級生や上級生からの高い人気を誇る。

 

 周防美琴。

 高身長でスタイル抜群の親友その2。運動神経抜群でもあり、黒髪のセミロングの髪を靡かせる彼女もまた高い人気を——特に同級生から——誇る。

 

 高野晶。

 前の二人とはうって変わり影の薄さを感じさせる親友その3。しかしポーカーフェイスと口数の少なさからクールビューティとして、一部の生徒から強い人気を誇る。

 

 そんな三人と天満はどうやら同じクラスだと三日月は耳聡くその言葉を聞いた。

 クラス分け名簿から天満の名前を探す任務から解放されて一息吐く——間も無く天満の親友たちが目敏く三日月の事を天満に聞いていた。

 

 彼女たちが三日月に声を掛けてくるのは、自明の理だった。

 

「君が三日月君かぁ。どんな男かと思ったら、可愛い子じゃない」

「確かに。身長は……高野と同じくらいか?」

「そうだね。同年代の男子の平均より結構低いよね」

 

 品定めする様な三人の視線なぞ、意に介する事無く三日月は視線を天満に移す。天満は口パクで「自己紹介」と言い、サムズアップ。

 鉄面皮の下では、さっさと教室行きたいと思いながら三日月は自己紹介をした。

 

「三日月・オーガス。三日月で良いよ」

 

 主に自己紹介と言えば、名前以外にも趣味や好きな物、嫌いな物を言うのだが、そこは三日月。全くブレなかった。

 しばらくの沈黙。三日月の

 

 ——そっちは自己紹介無し?

 

 的な視線に、二人が慌てて——晶は動じず——自己紹介した。

 

「わ、私は沢近愛理。よろしくね」

「周防美琴。よろしくな、三日月」

「高野晶。よろしく」

「愛理に美琴に晶、ね。よろしく。じゃ天満、俺行くから」

「うん、また後でね!」

 

 天満の言葉に軽く手を挙げるだけの返事を返して、三日月は八雲と一緒に1-Dの教室へと向かった。

 

 この三人と、これから長い付き合いになる事など、全く知らずに。

 

  ◇

 

 さて、塚本天満は烏丸大路に惚れている。

 

 そんな塚本天満に惚れている男もいる訳で。

 

「……何だ、あのちっこいヤロー……天満ちゃんと馴れ馴れしくしやがって」

 

 男の名前は播磨拳児。矢神界隈では有名な札付きのワルである。

 サングラスにヒゲ、カチューシャに一本立った髪の毛が特徴だ。そんな男が何故普通の女の子である天満に惚れたのか。

 

 播磨が15歳の頃、不良から天満を助けたのだが色々あり、何故か一本背負いを食らわされ更には変態さん認定されたのだ。

 変態さん云々はともかく、当時自分よりも強い奴を求め尖っていた播磨にとって普通の女の子に負けた衝撃で一気に惚れてしまう程であった。

 

 しかし、変態さん認定された手前素顔を見せる訳にはいかない。そこで、サングラスとヒゲでカモフラージュし天満と同じ矢神高校に入ったのだ。

 

「次見かけたらキッチリシメとかねえとな」

 

 さて、この選択が播磨にとって吉と出るか凶と出るか……天(筆者)のみぞ知る事であった。

 

  ◇

 

 始業式からしばらく経ったある日。

 

 天満が烏丸に巻物の様なラブレターを出したり、図書室で烏丸とバッタリ対面したり、播磨が不良から果たし状を出されたりと色々あったが、ここは割愛。

 

 あくまでも主人公は三日月なのだ。

 

 そんな三日月、学校では結構有名になっていた。

 何せ、三日月ある所に八雲あり、八雲いる所に三日月あり、と言わんばかりにいつも八雲と行動を共にしているのだ。

 

 女子は噂を立て、男子は三日月にやっかみの視線を向ける。二人が付き合っているならば道理もあろうが、二人は全く付き合っていない。

 だから、三日月に向けられるやっかみの視線に八雲は眉を顰めるが

 

「別に気にしてないから」

 

 と、意に介していない三日月にそう言われては八雲が何かを言う事は無かった。

 そして昼休み。三日月は2-Cにやって来ていた。目的は天満が忘れた弁当を渡す事だ。この日は天満が先に家を出たのだが、いつもの調子で弁当を忘れたのだ。

 登校時に渡そうと八雲と二人で天満を探したが見つからず、昼休みに渡す事にし、友人と弁当を食べる予定の八雲に変わり三日月が渡しに来たのだ。

 

 ガラガラ、と三日月が2-Cの教室の扉を開く。

 

 見慣れない生徒の姿に教室にいた生徒の視線が三日月に向けられる。が、三日月はそんな視線をものともせずに視線を彷徨わせ、見つける。

 弁当を忘れ慌てふためく天満の姿。三日月はまっすぐ天満へと歩いて行き。

 

「天満、弁当」

 

 と、天満に弁当を差し出したのだ。

 

 三日月は普段から言葉を端折って話す。そのせいでよく誤解を招くのだ。そして今回も。

 

「えーっ!? 塚本さんにお弁当!?」

「あの塚本に!?」

「あれ、下級生だよな。何と言うか、手が早いと言うか……」

 

 このように誤解の嵐が吹き荒れる訳で。

 

「ありがとー! 八雲から?」

「うん。あんまり八雲に迷惑掛けない方が良いよ」

 

 三日月は周りの誤解の嵐など全く気にする事無く天満と会話を続ける。そして、用事も終わったので2-Cを後にしようとした三日月だったのだが。

 

「そーだ、三日月君も一緒にお昼しようよ」

 

 腕を掴んでそう言ったのは、天満だった。

 天満の視線の先には三日月の右手にある弁当。天満の弁当を届けた流れで屋上で昼を済ます予定だった三日月。

 特に断る理由も無かったので天満と昼を済ます事にした。

 

  ◇

 

 三日月が天満と弁当を食べる事になり、戦々恐々としていたのが播磨だ。

 

 ——な、何だあのヤロー、つか、始業式で見た天満ちゃんに馴れ馴れしくしてたちっこいヤローじゃねえか!

 

 天満に惚れている播磨からすればいきなり現れた三日月に天満をかっさらわれそうになっているのだ。戦々恐々とするのも頷ける。

 しかもだ、天満の椅子に天満と三日月の二人で並んで座るという、恋人同士でもやらない座り方なのだ。播磨ならずとも注目してしまう。

 

 真相は、椅子が無いから仕方無く、なのだが。

 

 しばらくし、三日月が弁当を食べ終えたのを確認してから播磨は声を掛けた。

 

  ◇

 

 播磨が三日月に声を掛ける少し前。

 

「ねえ、座りづらいんだけど」

「仕方ないじゃん、椅子無いし」

 

 だったら呼び止めんなよ、と美琴が内心呟きながら箸を進める。

 何だかんだ言いながらも大人しく弁当を食べ始める三日月は美琴や愛理に可愛いと思わせるには容易い姿だった。

 

「で、で。三日月君と天満ってそういう関係なの?」

「あー、遂に烏丸君から乗り換えたかー」

「へぇ、天満もやるね」

「もー違うよー。三日月君は只の同居人だよー」

 

 天満の発言に教室の空気が凍り付き、ヒビが入った。

 教室の至る所からざわめきが聞こえてくる。至って普通な塚本天満から放たれる言葉にしてはあまりにもインパクトが強すぎるが故のざわめきだったのだが。

 

「あのさ、アンタらうるさい」

 

 三日月から放たれたソードメイスの重い一撃の様な一言に教室が静まり返る。

 

「三日月君は騒がしいのは嫌い?」

「嫌いじゃないけど、過ぎるのは嫌い」

「でさぁ、天満とはどーなんだよ」

「どうって?」

「付き合ってるのか、ないのか」

「いや、付き合って——」

 

 弁当を食べ終え、美琴と晶の質問に答えようとしたその時だった。

 

「おい、ちょっとツラ貸せや」

 

 札付きのワルである播磨が三日月に声を掛けてきたのだ。理由は言わずもがなだ。

 

「何で?」

「何でもだ。さっさとしろや」

「分かった」

 

 何かしら怒りを覚えているのだろうと三日月は理解したのだが、その怒りの理由が解らない。取り敢えず付いて行きその理由を聞き出そうと三日月は判断した。

 とはいえ、見た目だけ見れば強面の不良と小さな新入生だ。

 

「播磨君、三日月君に話でもあるの?」

 

 こんな風に天満が声を掛けられるのは当たり前だ。

 

「いや、ちょっとナシ付けるだけだから」

 

 天満はそれで普通に納得するのだが、周りは納得しない。特に天満の親友三人だ。そりゃ、不良に知り合いが連れていかれるのだ、納得する筈も無い。

 

「大丈夫。すぐに戻るから」

 

 勿論、三日月がそんな事を気にする事無く。それでも安心させようと短い言葉を残し、三日月は播磨と共に2-Cの教室を出て行った。

 

  ◇

 

 三日月が播磨に連れてこられたのは、体育館の裏。不良が気に入らない奴を呼び出す場所第1位(多分)の場所だ。

 

「で、何?」

「先にテメェの名前を聞こうか」

「……三日月・オーガス。三日月で良いよ」

「三日月か。俺は播磨拳児。テメェは俺を怒らせた。覚悟は出来てんだろうな?」

 

 ……話が全く見えない三日月だった。

 

「意味解んないんだけど。何怒ってるの?」

「自分の胸に聞けやぁぁっ!」

 

 播磨が拳を握り三日月に殴りかかる。

 しかし、その拳は易々と三日月の手のひらで止められる。

 

「な、何ぃっ!?」

「それだけ?」

 

 三日月の体は人よりも小さいが、しっかりと鍛え上げられている。モビルスーツの操縦は生半可な肉体だと振り回される。

 モビルスーツの操縦の為とはいえ鍛え抜かれた三日月の体は播磨と同等以上のスペックを誇っているのだ。

 

 三日月は思考する。今までの三日月ならば播磨を叩き潰していた。しかし、この世界に来てから三日月は考える楽しさを覚えたのだ。

 播磨が怒りを覚える理由。三日月は弁当を食べていた時の状況を思い出す。

 三日月は天満とその親友三人と弁当を食べていた。三日月は天満と二人で天満の席に座っていた。二人はぴったりひっついていた。

 

 三日月の頭に電球が光った。

 

「もしかして、俺と天満が仲良くしてたから怒ってるの?」

「ぬぐあっ!」

 

 どうやら、図星の様だ。

 

「大丈夫だよ。天満とは仲良いけどそういうのじゃないから」

「……え、そうなの?」

「うん。住まわせてもらってるけど、金貯めたら出るし」

 

 三日月の言葉にホッとする播磨。

 とはいえ、それまでに間違いが起きないとも限らない。そう考えてしまうのは恋する者の特権だ。

 取り敢えず、天満に迷惑を掛けない事と手を出さない事を条件に何とか話を纏めた三日月。播磨の信用度を上げる為に宣誓書も書いた。

 

「まぁ、ここまでされちゃ信用しない訳にゃいけねーよな」

「うん。じゃ、俺は戻るから」

「おう。ちゃんと約束守れよなー」

 

 機嫌よく去って行く播磨の背中をしばらく眺め、三日月もその場を後にした。

 

  ◇

 

「あ、三日月君お話終わったー?」

「うん。話してみると結構良い奴だった」

 

 播磨に絡まれた三日月が無傷で、しかも仲良くなった節をみせて帰ってきたので2-Cの教室がざわついた。まぁ、相手は札付きのワル、播磨だ。無理もない事だった。

 

「……天満はもう少し周りを見た方がいいと思うよ」

「はえ?」

 

 首を傾げる天満を見て、三日月は播磨に少しだけ同情した。

 

  ◇

 

 放課後。

 

「貴様かぁ! 八雲君と同棲しているという奴は!」

 

 知らないメガネが1-Dにやって来て襲い掛かってきたのをぶん殴った三日月は悪くないと思う。

 

  ◇

 

「……それ、ウチの花井だわ」

「ごめんなさい、花井君が迷惑掛けて……」

「大丈夫。……ぶん殴ったけど」

 

 天満、八雲、愛理、美琴、晶が席に着くテーブル前で執事姿で立つ三日月。場所は喫茶店、メルカド。今日は八雲が非番で三日月がバイトの日であった。

 

「それで、注文、いい?」

「あ、うん。えーっとね——」

 

 五人分の注文を取り、カウンターに戻る三日月。みんなが飲み物を頼む中一人パフェを頼む天満に内心で、太らないか、と思いながらも天満のパフェを作る三日月。

 お盆に飲み物とパフェを載せたところで、店長に声を掛けられる。

 

「今日は友達に付いてなさい。あの子達をもてなして差し上げて」

 

 男なのに女性口調の店長の指示に頷いては、天満達ががいるテーブルに向かう。

 

「お待たせ。後、なんか天満たちをもてなせって」

「へぇ、店長も粋な計らいするじゃない」

 

 何がどう粋なのかが解らない三日月だったが、これも仕事の内と割り切って別の席にあった椅子を持って来て腰掛ける。

 

「じゃ、パフェ上げるよ三日月君。はい、あーん」

「いらない。それ、甘過ぎるから好きじゃない」

 

 三日月は甘過ぎるスイーツが好きではない。

 

「三日月君、友達出来た?」

「さあ。八雲がいればいいし」

 

 2-Cの学級委員が聞けば大噴火間違い無し。

 

「三日月……言葉は選んで」

「わかった」

「確かに、もうちょい言葉足さねえと誤解されちまうよな」

「花井君がいなくて良かったわ」

「でも、八雲の友達とはよく話すよ。確か、サラ。後は拳児」

「拳児?」

「播磨拳児」

 

 一瞬、八雲と天満以外が呆気に取られた。札付きのワルと新入生が仲良くお喋りするのだから、呆気に取られるのも解らない話ではない。

 

「だ、大丈夫なの……?」

「うん。少し思い込みが強いけど」

「……まぁ、花井よりはマシか」

「っていうか、花井って誰?」

 

 ちょいちょい話に絡む花井という名前に三日月が疑問を抱くのも無理からぬ話だ。

 

 花井春樹。

 文武両道を地で行く2-C学級委員のメガネ。律儀で努力家。質実剛健が似合う男だが、バカ。頭は良いがバカ。思い込みが強く、そして——。

 

「八雲に惚れている」

「へぇ、見る目はあるんだ」

「見る目があってもなあ……」

 

 三日月の言葉に美琴が呆れの混じる言葉を漏らす。

 少し性格が固いが普段は至って真面目なのだが、こと八雲の事になると必ず暴走する厄介な男だった。

 

「まぁ、花井君の前で迂闊な事は言わない方が良い。確実に絡まれるから」

「わかった」

 

 取り敢えず、花井という男には関わらないでおこうと三日月は静かに決めた。

 

  ◇

 

「三日月君、一緒にお昼しよ?」

 

 ある日の昼休み。三日月をお昼に誘ったのは同じクラスのサラ・アディエマスだ。

 

 サラ・アディエマスはイギリス出身の留学生。孤児で、修道院で育った生い立ちも関係して教会のシスターをしている。野良犬から八雲を助けて以来、八雲とは親友である。

 お淑やかなサラだが時折、お転婆な姿も見せる事もあるがそのギャップが少しずつ彼女のファンを増やし始めていたりする。

 

 サラのお誘いに頷いて机を寄せる三日月。既に誘っていたか八雲も机を寄せていて八雲とサラの机が対面に、その横に三日月の机が横付けされる。

 時折、天満とその親友三人と弁当を食べる事があるが、基本は八雲とサラとで食べる。

 

「やっぱり三日月君は八雲のお弁当なんだね」

「うん。天満に作らせたら悲惨だし」

 

 結局、三日月が塚本家に厄介になっている事はバレている。一部の教師も知っているが、その教師の計らいで他の教師には知られていない。

 中には教師にチクろうとする生徒もいたが、周りの生徒(女子)に止められる。

 

 お固いルールよりも面白い恋バナ優先なのだ。

 

 というわけで、至るところで女子が三日月と八雲はどうなっているのか、今後はどうなるのかという話が密やかに行われているのだ。まぁ、三日月曰く。

 

「好きに言わせておけばいい」

 

 と言うだけ。

 とはいえ、基本付かず離れずの二人。誤解されるのも止む無しだ。

 

「いっそ、付き合っちゃえば?」

 

 そんなサラのセリフに頬を赤らめて慌てる八雲。周りも聞き逃すまいと聞き耳を立てている。三日月はしばらく八雲を見て。

 

「八雲に迷惑かかるし」

 

 と、サラの提案を一蹴した。

 周りから残念がる声と安堵の溜息が漏れる。

 

「えー。残念だなー」

「サラ!」

「えへへ、ゴメンね八雲」

「もう……」

 

 この日は花井が乱入してくる事も無く、昼休みは平和に過ぎていった。

 

 

 






下手くそな小説にお付き合い頂きありがとうございます。
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