1・・・姫様、ν-13マジ天使
2・・・ハザマの作画ガガガガガガガ
3・・・ノエルが可愛い・・・だと・・・
4・・・ジン「ヒャド」
「あ~、すまん、質問だ」
予期せぬ人物の登場に教室がざわめいていたが、一人の生徒が声を発した。あの人は・・・須川君、だっけ?ついさっき自己紹介してた。
「Fクラスの須川だ。お2人さん、ここはAクラスじゃないんだが・・・」
「ああ、俺もFクラスだ」
「わ、私もです・・・」
2人の返答にまた、ざわめきが大きくなった。クラスを間違えた、というわけではないらしい。
「そうか、じゃあ改めてお2人さんと・・・霧島さんにも質問だ。なんでここに?」
須川君はラグナ、瑞希、翔子へと視線を移らせながら口を開いた。
「・・・当日に熱が出て、欠席した」
「私は、その・・・試験中に倒れてしまいまして・・・」
躊躇いながらも女子組が答えると、大半の生徒が納得した表情になった。
振り分け試験は原則として、再試験は行わない。身内の不幸に関してはさすがに配慮があるが、体調不良による欠席は、まず認められない。『体調管理も仕事のうち』とはよく言ったものだが、文月学園は特に顕著な気がする。
瑞希のことだ、勉強に気合を入れすぎて生活のリズムが崩れてしまったのだろう。何か一言忠告をしておけばよかったが、文字通り後の祭りだ。
・・・あれ、ということは、ラグナも?
一瞬そんな考えが浮かび、すぐに首を振った。ラグナは体の丈夫さを取り柄としており、見かけによらず、体調には人並み以上に気を使っている。そんな彼が大事な試験を前に体調を崩すはずがない。インフルエンザの場合は例外として再試験が認められるはずだし・・・
「ああ、名前書き忘れちまってな」
ラグナが答えると、大半の生徒が微妙な表情になった。
「よ、明久。今年もよろしくな」
「よかったです。明久君や翔子ちゃんがいて」
「よろしくね、ラグナ、瑞希。あとありがとう、あのタイミングで入ってきてくれて」
「どういうことですか?」
「こっちの話」
いや、マジで助かった。2人が来てくれなかったら冷蔵庫に入ったままの感覚で翔子に慰められ続けて惨めな思いになっていた所だった。
混乱が収まった今、僕、翔子、ラグナ、瑞希の4人で言葉を交えていた。自己紹介は続いているので、先生のありがたいお小言を貰わないよう極力小声で話している。え、自己紹介をまじめに聞いて顔を覚えるうんぬん?過去と今は違うのだよ。
「・・・驚いた。瑞希も同じような理由だったなんて」
「あはは・・・ちょっと張り切りすぎちゃいました」
「馬鹿は風邪ひかないっていうのにねー」
「ど、どういうことですか!?」
「そーゆーこと。にしてもラグナ、もっとマシな理由なかったの?」
「通学中に誰かを助けて遅くなったとかか?んなメンドくせーことしねーよ。生憎、書き忘れたのは事実だ」
「なんだかんだで人助けが好きなくせに・・・」
大柄な体格、地毛である銀髪、赤と緑のオッドアイと中々に特徴的である人物・・・ラグナ=z(ry)とは先の3人と同じく高校から知り合ったが、瑞希とは結構な付き合いになる。腐れ縁ともいうが、気の置けない親友ということは変わらない。
「でも、ほんと良かったよ。瑞希と一緒のクラスで」
「ふぇ!?あ、明久君、もしかして私のこと・・・」
「目の届かないとこに行くと何しでかすか分かったもんじゃないからね」
「・・・確かに」
「ま、そりゃ言えてるな」
「皆保護者ですか!?私そこまで子供じゃありませんよ!」
抑えながらも皆で楽しく話していたせいだろうか。
「・・・明久、姫路、翔子、ラグナか・・・」
教室の隅から出たその言葉が耳に入ることはなかった。
「久保利光だ。Aクラス次席として主席をサポートしていきたい。一年間よろしく頼む」
呼吸を継がず、一気に話した。パチパチパチ・・・と拍手を聞きながらリクライニングシートに座る。
何度見渡しても教室に見えない。中学校の修学旅行でホテルに泊まったことがあるが、豪華絢爛という意味ではこの部屋のほうがホテルより上に感じるから困る。充実した設備で一年間勉学に励むことが出来るのはそれ相応の努力をしてきたからであるが、いざ座ってみると、気後れな気持ちになることは否めない。
こっそりとため息をつき、配布された資料に目を移す。どの学校でも渡される『学生の心得』といった、注意事項がびっしりと書かれた紙だ。確認しなくてもいいのだが、活字があったら無意識に読んでしまうのは読書が好きだからか、ただの損な性分か。
「ねーねー、久保君?」
「・・・大声で話しかけないでくれ」
突然横から聞こえてきた声に眉をしかめた。字を読むのを邪魔されると不機嫌になってしまうあたり、やはり自分は前者なのかもしれない。
「ぶー、そんなに冷たくしないでよー。久保君と友達になりたいのにー」
「席が隣だから、というだけの理由でか?」
「うん♪」
単純な理由に軽い頭痛を覚えつつ、資料を伏せ、声の主を見た。緑色の髪を短くそろえている少女が屈託のない笑顔をしていた。ボーイッシュという言葉はこのような人物のためにあるのか、とどうでもいいことを思いつつ、言葉を続ける。
「さっきも言ったが、久保利光だ。好きなように読んでくれて構わない。君の名前は?」
「もー!ボク、久保君より早い順番で自己紹介したよ!」
「すまないな。聞いてなかった」
「もう・・・じゃあもう一回いうね♪工藤愛子、好きな食べ物はシューク・・・」
「ああ、ありがとう」
「ちょ、ちょっと、まだ名前しか言ってないよ!」
これからがいいとこなのにー、と工藤さんが言っていたが、そう一度に覚えられるものではない。名前さえ覚えておけば、付き合っていくうちに趣味や好き嫌いは自然と覚えていくので、それで十分だ。
「ちょっとくらい興味持ってよー。うーん・・・そうだ!趣味はパンチラだよ♪」
「少し黙ろうか」
前言撤回、仲良くなることはないだろう。うるさい上に痴女の奴が隣だなんてどんな罰ゲームだ。次席特権で席を変えられないだろうか。
「愛子、その辺にしておきなさい」
工藤さんがはしゃいでいたら、新たな声が聞こえた。陽気な工藤さんとは正反対の、生真面目さを感じる、聞き覚えのある声だった。
「木下さん、この人と親友かい?だったら女性としての振る舞い方を教えてやってくれ」
「残念ながらそれは無理。愛子は最近転校してきたんだけど、初対面の時からこうだったからね」
工藤さんのさらに隣に、彼女、木下優子さんが座っていた。声の印象を裏切らない真面目な表情、皺一つ無い制服、正義感の強い性格・・・優等生という言葉がぴったりである。
去年知り合い、順位を競う仲だったが、やはり彼女もAクラスの座に座ったようだ。
「あなたに比べれば全然点数低いけどね・・・でも、今年は追いついて見せるわ」
「期待しないで待っておくよ」
「おお!激突する二つの才能!切磋琢磨を繰り返す2人の間にはいつのまにか火花ではなく赤い糸ガフッ!?」
「ちなみに愛子はこうすれば大人しくなるわ。どうしてもうるさかったら使ってね」
「ふむ、是非参考にさせていただくよ」
後頭部を押さえ悶絶する愛子から視線を外した優子は、再び口を開く。
「でも、意外ね。翔子や吉井君がFクラスになったから、てっきりあなたが主席だと思ったのに」
「僕もそうなれるように励んできたが、上には上がいるということだな」
木下さんの言葉に苦笑した。あの2人と同じクラスで勉学に励めないのは残念だが、そのおかげで繰り上がり、次席に座れることになったのは何とも皮肉な話だ。
このまま話を続けようとしたが、どうやら時間が来たみたいだ。
「では最後に、Aクラス主席の方から一言をお願いします」
高橋女史の声が聞こえたので、木下さんとの会話を止め、辺りを見渡した。それを終えると、腕を組み、目を閉じる。
(吉井君と霧島さんの2人がFクラスになったことは知っていたが・・・いない。ブラッドエッジさんと姫路さんの2人もこの教室にいない。いつも10番以内をキープしている2人のことだ。大幅にコケてBクラス、という可能性も薄い。・・・吉井君らと同じく、何らかの原因で0点扱い、Fクラスになったと考えるのが妥当だろう。その場合、Fクラス代表はどうするか・・・。分かり切っていることだ。その強力な武器、よほどの馬鹿じゃない限り、飾ったままなんてことはない)
じっと考える久保。もし一年間このクラスで過ごせるのであればここまで悩む必要はない。
『振り分け試験』で決められたクラス設備。それはノーリスクで一年間続くものではないのだ・・・。
来週は大学の行事があるため、更新ペースが乱れるかもしれません。ご了承ください<m(__)m>