まぁ、い、いつもどおりの短さなんですけどね
長くしたほうがいいのですかね・・・?
カッコカッコと、馬のヒヅメの音が辺りに響く
少し硬い地面は何度も馬が通ったことによって踏み固められた証拠だ
先頭を行く馬は少し歩き方に気を使っているのかゆっくりと、だがしっかりとした歩みをとっている
対して後ろに続く馬は少し乱暴に扱われて足並みに統制がない
不規則に響くヒヅメの音がそれを認識させる
「だんちょもっとはやくー!」
先頭を行く馬に乗っている1人が声を上げる
小さな少年の元気な声に反応したのか、先頭を行く馬に乗るもう1人が馬の脇腹を蹴りつける
刺激によって習慣化された命令に従うように駆け出す馬
それについていこうと後ろで不規則な音を響かせていた者も馬の脇腹に蹴りを入れる
早まる2つのヒヅメの音が暗く音のこもる森の中に響く
森の木々が遮る陽の光が差し込み、馬に乗っている人々の姿が確かに見えてくる
一人、後方を馬に跨り走っている者
髪の両側を刈り上げているその男は、鋭い目つきを携えて周囲に気を配っていた
馬が走ることでなびくマントが自由の象徴である翼を羽ばたかせている
その先、先頭を走る馬の上に、金色の毛髪が段々と後退してきていることのわかってしまう見た者の感情を一度殺す髪型をしている
しかし、その瞳には意思と知性が宿っており、その長身に映える体躯は男性元来の力強さを見たものに感じさせる
そしてその目の前
小さな少年がいた
一見すると少女かと見間違えてしまうほどに可愛い顔、整っている綺麗な顔ではなく、幼さが前面に押し出された容姿だ
「だんちょ!はやいな!はやいな!」
元気な声が森に響き、鳥たちが答えるかのように鳴き声を重ね合わせる
「はは、エレンは随分と楽しそうだね」
エレンと呼ばれた少年が馬にまたがった状態で歯を見せて笑う
「おう!うまなんてはじめただ!」
その笑顔に頷いて、だんちょと呼ばれた男は馬の足を速くした
そこから2km離れたところ
12体の巨人
彼らは知性を持っておらず、しっかりとした意思の疎通もできない
1匹1匹に目立ったところはないものの、その集団は実に変わっていた
変わっていた・・・というよりも何かに吸い寄せられたとしか思えないのだ
ありえないに等しいことだろう
全員が奇行種であるとは
そして、その情報は近くの旧調査兵団本部にも入ってきていた
危険性は高く、早急な対処が必要とされていた
ましてや、今日は旧調査兵団本部に『ある人』が帰ってくる日でもある
一人の男は思った『俺は迎に行こう、あの人のために』
一人の女性は思った『小さな子も一緒だっていうし、迎に行こう』
一人の男は思った『俺もあの人の領域に近づくために早く会いたい』
一人の男は思った『俺の頭って栗みたいだよな』
4人の精鋭が、一つの城を旅立った
次回
舌噛みのプロ大活躍!
ご期待あれ!