ここで序章終了ということで、一度桐生達は沖縄に帰りますが、
ガールズバンドフェスティバル編が終了したということで。
RoseliaのNeo-Aspectのライブの翌日。
この日は桐生達が沖縄に帰る日だ。夜に現地に着く予定なので、まだ全然余裕はある。
「・・・飛行機は夕方頃だからな・・・。遥、勇太。どこか行きたいところとかあるか?」
桐生が聞くと、遥が答えた。
「おじさん、私あそこ行ってみたいかな。CiRCLE。前のライブの日にパスパレの彩ちゃんとLINEを交換してて、さっき良かったら練習に来ないかって連絡が来たの。」
「いつの間にLINE交換してたんだ・・・。」
「嫁ながらコミュ力恐るべしっすね・・・。」
「CiRCLEか・・・。まあ沖縄に帰る前に月島にも挨拶しておくのもいいだろう。バンドの子達にも挨拶しておくか。」
「うん!そうと決まればしゅっぱーつ!!」
「あー!」
・・・なんか、楽しそうだなあいつ。というよりハルト最近自我を持ち出した・・・?はやくないか・・・?
「自分は元とはいえ、アイドルの友達が出来たからじゃないっすか?同じ境遇にいた身として共感出来るところがあるとか。」
「かもしれないな。」
ーCiRCLEー
ウィーン・・・
「いらっしゃー・・・あ。桐生さんじゃないですか!それに、宇佐美さん、遥ちゃんも!どうかした?」
「今日で沖縄に帰るからな。挨拶をしておこうと思ってな。」
「そうなんですか・・・。あ、今はパスパレの皆が練習してますよ。」
「ああ、ありがとう。」
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「おじゃましまーす。」
演奏を終えたところらしく、パスパレのメンバーは休憩していた。
「あ!遥ちゃん!来てくれたんだね!」
「うん。彩ちゃん。遊びに来ちゃった!」
「あ、桐生さんと宇佐美さんもいらっしゃったんですね。」
「ああ。今日の夜にもう出発するからな。」
「最後に挨拶しとこうって。」
彩と千聖と挨拶を交わす。
「ハルト君もいらっしゃいっす!」
「あー!」
「あ、返事したよ!!るんっと来たね!!」
・・・やはり自我を持っているよな・・・?
「ところで、みんなは次のライブの練習?」
「ハイ!次のライブで演奏する新曲の練習をしてたんです!!」
イヴが元気よく返答する。
「ほーう、精が出るな。」
「はい。お客さんの前では半端な演奏はできませんから。さ、みんな、水分とったら、もう一度合わせるわよ。」
「えー!?千聖ちゃんもう!?もーちょっとだけ.......。」
「だめよ。というか、彩ちゃんだけ少しズレてるわよ。」
「ぶえぇ!?」
「苦難してるようだな.......。」
「そ、そうみたいだね.......。」
「そうっすね.......。」
オッサン2人と少女は不思議と納得した。
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「.......そろそろ時間だね。じゃあ、今日はここまでにしよっか。」
長い練習が終わり、彩がメンバーに声をかける。
「.......そういえばさ、桐生さんってギター弾けるのかな?」
急な話題に桐生は困惑する。
「うぇ!?お、俺か.......!?ウクレレなら弾けるが.......。いや、エレキなら少し.......。」
「ほんと!?じゃあなんか弾いてみてよ!!」
突然の日菜からの無茶ぶりに桐生は困惑する。
「ここは流れでやってみようよ、おじさん。」
「えぇ〜.......。」
そういいつつも、桐生が構えるとファンシーな柄の日菜のギターが何故か似合う。
「わ、私のギターなのにちょっとイメージ変わっちゃった。」
.......何を弾こうか。というより、『何なら指が覚えてるだろうか』。
やはりJUDGMENT-審判-だな。
「よし。じゃあ、弾いてみるぞ。」
頭の中でJUDGMENTの曲を思い出しながら指を動かす。
意外と覚えていたようで、スラスラと音を出せた。
「す、すっご.......。」
「るんときたね.......!」
あっという間に弾き終えてしまった。やはりこの曲はいい曲だな。
「「「「凄い!!!!」」」」
「!?」
「キリュウさん!とってもいい演奏でした!!」
「兄貴、ギター弾けたんすね!!めっちゃすげぇっス!!」
「おじさん、かっこよかった!!」
「凄いですね桐生さん。私びっくりしちゃいました。」
「凄いっすよ桐生さん!!どこで練習してたんですか!!?」
引き終えると物凄い詰め寄られた。
「お、落ち着け.......。」
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「あー、もう桐生さんたち、沖縄に帰っちゃうんだね。ちょっとだけ楽しくなくなっちゃうな。」
「大丈夫だ。また会える。なんなら、夏休みとかにうちに遊びに来てくれても全然構わないぞ。」
「それいいね!子供たちも喜びそう。」
パスパレとCiRCLEの前で挨拶を交わしていると遠くから声が聞こえてきた。
「桐生チャーン!!!」
「桐生さーん!!!」
真島の兄さん!?それに香澄まで.......!?
「いやおじさん、ガールズバンドとかおじさんの友達とかみんないるよ!」
「挨拶もなしに帰ろうとするなんで酷いやないか桐生チャン!!」
「行こうと思ってたが時間が無くなってな.......。まさか来てくれるとは思わなかったぜ、真島の兄さん。」
「桐生が帰ってまうって言うて、こいつが突然飛び出しおったからの。みんな呼び出して、ここにおると思たからみんな来たんや。」
「.......冴島、有難う。」
「暇が出来れば俺もそっちに顔出しますから。」
「まあ、休暇が取れればアリかもしんないっすね。」
「俺は金が出来たらだけど.......。谷村くん、また貸してくんない?」
「借金チャラにしたんだからもう借りちゃダメでしょ.......。」
「皆も、ありがとう.......。」
「おじさん、良い友達を持ったね。」
「.......。まあな。」
「また次にいつでも会えるわよ!!今度は私たちガールズバンドが沖縄に行きましょう!!」
こころがそう言う。
先程話した事だが、それに関して他のバンドも食いつく。
「沖縄ですかー。こりゃまた楽しそうだねー。」
「確かに、楽しそうかも。」
「こりゃあ行くしかないっしょ☆ね、友希那!」
「ええ。沖縄でも、私たちの音楽をやりたいわね。」
「さっきも言ったけど、本当に行っちゃおっか!彩ちゃん!」
「うん!私たちパスパレで沖縄の人も楽しませよう!」
「またキラキラドキドキ出来るよ!!有咲ぁー!!」
「わかったからくっつくなって!?」
沖縄での夢を語り出したその時、真島が笑いだした。
「ヒーヒッヒッ!!こりゃあ決まりやな皆!!」
「!?」
「第2回ガールズバンドフェスティバル、開催決定や!!」
「!!!」
「場所はもちろん.......!!」
「沖縄やでぇー!!」
「「「「やったぁぁ!!!」」」」
嬉しい決定にみなが喜び、その声に釣られCiRCLEのオーナー、まりなが出てくる。
「まりなちゃんももちろん来るんやでー?」
「は、はい!もちろんサポートさせていただきます!!」
すると桐生の元に香澄が寄ってくる。
「桐生さん、次もよろしくお願いします!」
「ああ。よろしく頼むぜ。」
堂島の龍と星を求める少女は固く、そして熱い握手交わした。
To be continued...
最終回のノリですがまだまだ続きます。