神室町の伝説とガールズバンド   作:ガリュウ432

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Neo-Aspect編×真島の兄さんです。
音楽に対する姿勢を題材に描きました。


8話 音楽

真島と友希那は場所を移し、近くの公園に来ていた。

 

「ほら、これ食い。」

 

「・・・これは?」

 

「たこ焼きや。なんか悩んでる時は、美味しいもん食いながらの方が、人に話しやすいんやで。」

 

「・・・ありがとう。」

 

「ん、おおきに。・・・そいで、どないしたんや、あんなとこで友希那ちゃんが泣いてるなんて、らしくないやないか。・・・ライブでなんかあったんか?」

 

「・・・どうして、ライブで何かあったと思うの?」

 

「友希那ちゃんが悩むなんて相当やと思ったんや。それも涙流すほどのな。・・・Roseliaのみんなと衝突でもしたんか?」

 

「・・・ええ。そんなところよ・・・。ライブをやって、演奏も完璧だったはずなのに、観客は何故か離れていったの。・・・けれど、それはレベルが足りていないという証拠。だから、またやり直したのよ。『前のRoselia』のように。」

 

「そうしたら、あこが、私に対して怯えるようになってしまって・・・。でも、前のRoseliaにそれは戻っただけよ。」

 

「ほう。・・・前のRoseliaっちゅうんは・・・。」

 

音楽をひたすらに追求してた時期か。

・・・悪くない姿勢ではあるんやけど・・・。

 

「よくよく考えても見れば、Roseliaは最近は仲良しごっこをしすぎていたわ。私たちは、Roseliaというグループは音楽を追求すべく集まっているの。それに同意出来ないものは離れていっても構わない・・・。そういうはずだったのに・・・。なぜか、・・・。」

 

 

『いま、そういう状態になった瞬間、私自身、何もわからなくて、ただ、涙が止まらないの・・・。』

 

 

 

そう言い、また友希那は涙を流し始めた。

 

 

「・・・・・・。」

 

「ひっぐ・・・。わからないのよ・・・。どうすればいいのか・・・。」

 

「・・・友希那ちゃん。」

 

「ぐすっ・・・。なにかしら・・・?」

 

「今からカラオケいこか!!おっさんとふたりは嫌かもしれんけど!!」

 

「・・・え?」

 

「行くと決めたら行くでぇー!!あ、安心してや、代金はわしがだすから!!」

 

「ちょ、ちょっと・・・!!」

 

そういうと真島は友希那の手を引っ張り、近くのカラオケ館に向かっていった。

 

ーカラオケ館ー

 

「歌う気おきひんかったら、わしの歌聞いてるだけでもええで。・・・でも、後で感想よろしゅうな!!」

 

(真島さんの・・・、歌・・・。)

 

ーGET TO THE TOP!ー

 

(え、これ女性ボーカルの・・・。)

 

ピッピッピッピッ

 

(キーをほぼ最大にまで下げた!?)

 

「レェェェェッツゲェットゥザトォップ!!!!!」

 

「!?」

 

「あいそっ!わらいっ!ドタキャン!土下座っ!?行き交う!日常!くりかえしやでぇ〜!」

 

(アレンジがきつい・・・。)

 

「きょ〜おか〜らトラァイやでぇーーー!!!!!」

 

(・・・。)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ダラララララララララ・・・

デンッ

 

100/100

Perfect!!

 

(何故・・・!?)

 

「・・・ふう!最高の気分やでェ!!・・・さてと、友希那ちゃん。正直に教えてくれ。点数は100点やけど、友希那ちゃんはわしの歌、どうおもた?」

 

「・・・正直、歌とは思えなかったわ。・・・でも、とても楽しそうだったわ。」

 

「ヒヒ、せやろ?わしはこういつも言うてんねん。わしは『誰よりも音楽を楽しんでる自信』がある。」

 

「音楽を・・・、楽しむ・・・。」

 

「せや。音を楽しむって書いて音楽っちゅうくらいやねんから、楽しまな損やで。仲良しごっこを楽しまれへん奴に、音楽を楽しめるとはわしは思えん。」

 

「・・・!!でも!!」

 

「友希那ちゃんの言いたいことは分かる。でもな、Roseliaのライブ見た時、確かに圧巻の演奏やったし、真剣に音楽に取り組んでるんやろなぁとは思った。・・・せやけど、一瞬思うんや。『楽しんでるんやろか』って。」

 

「・・・?」

 

「せや。本人は楽しいっておもてるかもせえへんけど、人前で演奏してる以上、『演奏者が楽しく演奏してるのを観客がわからなかった』ら、はたして、観客はそのライブを楽しめるやろか?」

 

「・・・。」

 

「Roseliaの音楽に対する取り組み方は素晴らしいもんや。せやけど、メンバー同士で、音楽を楽しいって思ってることが共有できてないのに、『その空間が楽しい』って思えてないのに、音楽を楽しめる訳ない。わしの歌は確かにフリーダムや。せやけど、確かに音楽を楽しんでるっちゅう自信はある。・・・あ、フリーダムに歌えっちゅうわけちゃうで。」

 

「それはお断りよ。」

 

「うん断って。」

 

「・・・でも、楽しむのを分からせるって・・・、どうすれば・・・。」

 

「簡単や。人間、誰でも出来ることや。」

 

「・・・え・・・。」

 

「・・・『笑う』んや。無理に笑えって言うてんちゃうで。Roseliaのライブを見てた時、あまり笑顔を見られへんかった記憶がある。・・・もっと、口角上げて歌ってみ?ほら、リサちゃんとか楽しそうに演奏しとるでェ?多分、リサちゃんが一番、『このRoseliaという空間が楽しい』とおもてるで。音楽をただひたすらに追求するのはええことや。・・・でもな、この5人でしか追求できない音楽を追求するんやったら、優先されるもんは練習量でも音楽に対する姿勢でもない。『Roseliaというバンドが絆で繋がらなあかん。』ただひたすらに練習だけして、それを合わせて、完成にするんやったら、そんなもん5人でやる必要は無い。録音して、合わせて、曲にすればいい。せやけど、Roseliaというグループなんやったら、5人がひとつになって、『この空間を楽しんで』『音楽を楽しんで』演奏することが、最重要なんやないか?そのための第一歩として、わしは『笑う』ことが、一番ええことやと思うで。」

 

「・・・真島さん・・・。」

 

その言葉を聞き、友希那は立ち上がりマイクを持つ。

 

「私も、歌うわ。」

 

「お、せやな!カラオケに来たんや!1曲くらい歌っていき!!」

 

ーBLACK SHOUTー

 

「暗い夜も〜♪怯えずに今〜♪」

 

(やっぱ、友希那ちゃんの歌声は凄いなぁ。)

 

ーーーーーーーーーーー

 

「たとえ明日が〜行き止まりでも〜♪自分の手で〜切り開くんだ♪すくむ身体〜♪強く抱いて〜♪」

 

(せやけど、前と違うところがひとつある・・・。爽やかな笑顔で、いま、友希那ちゃんは歌っとる・・・。それが、楽しむゆうことや。)

 

「覚悟で踏み出し〜♪叶えたい夢、勝ち 取れ 今すぐに」

 

「「SHOUT!」」

 

(一緒になって言うてもうた。・・・せやけど、今の一体感、)

 

(真島さんが合わせてコールしてくれた瞬間・・・。)

 

((すごく楽しかった《で》!!))

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

100/100

Perfect!

 

「ま、こんなものね。」

 

「さっすがやなぁ!友希那ちゃん!どやった!?」

 

「・・・すごく楽しかったわ。別の面から音楽に触れられた気がする。・・・今日はありがとう、真島さん。」

 

「気にしいなや!・・・気ぃ向いたらでええから、またカラオケ一緒に来よや!」

 

「・・・ええ。勿論。その時はRoseliaのみんなも一緒で、いいかしら?」

 

「ヒヒ!それもおもしろそうやなぁー!」

 

ー後日ー

 

Roseliaは再びライブに立った。

 

「みんな、行くわよ!!」

 

「「「「おー!!」」」」

 

(・・・歌を歌い、楽しく、音楽を楽しむ・・・。)

 

「・・・Neo-Aspect。」

 

ーNeo-Aspectー

 

笑顔を見せ、歌った友希那の歌に対する姿勢はほかのRoseliaのメンバー、そしてメンバーから観客に伝わり、音楽を楽しむという空間をライブ会場1面に作りだした。

 

(今日の演奏・・・、いや、Roselia全体が、何かが違う!!・・・これが楽しむということ・・・!!)

 

ワアアアアアアアッ!!!!!

 

ーRoselia ライブ後ー

 

「みんな、ライブお疲れ様。」

 

「・・・友希那、雰囲気変わったね。」

 

「・・・ええ。なにか、吹っ切れたような・・・。」

 

「やっぱり紗夜もそう思う?深く思いつめてなきゃいいんだけど・・・。」

 

「けど、今日のライブは、あのライブと比べて格段に良かったし、人も離れなかったし・・・。」

 

「Roseliaのなかで、何かが変わったということでしょうか・・・。」

 

「あと・・・、みんなに謝っておきたいことがあるの。・・・私ひとりで思いつめててごめんなさい。・・・Roseliaの追求という目標に捕われすぎてて、仲間であるあなた達と絆を深めることや、音楽を楽しむことさえ忘れて、疎かにしていたわ。・・・本当にごめんなさい。特にあこ、あなたには強く当たってしまったわ。・・・なんと言えばいいか・・・。」

 

「友希那さん・・・。・・・気にしないで下さい!元はといえば、あこが練習についていけなかったことを隠してしまっただけですし。・・・それに、あこはまたこのRoseliaが団結して、曲を演奏できるってことが1番嬉しいです!」

 

「・・・そうね。ありがとう。燐子も、強く当たって、ごめんなさい。」

 

「いいんです。お互い様ですから。・・・また団結して、完成させましょう!!」

 

「・・・ありがとう。それと、リサ、紗夜。ばらばらになった時、2人がまとめてくれたのよね。・・・ありがとう。」

 

「いやー、私もRoseliaがなくなるのは嫌だからさ。この5人でRoseliaだから。それは変わらないしさ。」

 

「はい。この5人で完成させるから意味があるんです。また、1からやり直す気で、また始めましょう。」

 

「ええ。・・・楽しんで、ね。」

 

「楽しむ・・・。ええ、原点にして、最高の目標、ですね。」

 

「そう言えば、友希那、今日いつもより歌う時に笑顔が多かったよね。何かあったの?」

 

「・・・特に何も無いわ。ただ、『音楽を楽しんでた』だけよ。」

 

「・・・?ふーん。」

 

「・・・あ。・・・みんな、この後、真島さんからカラオケに誘われてるのだけれど、みんなも来るかしら?」

 

ザワザワっ!?

 

「みっ、湊さんがっ!?」

 

「か、カラオケ・・・!?」

 

「友希那!?どうしたの!?熱でもあるの!?」

 

「無いわよ。・・・真島さんが教えてくれたのよ。・・・音楽を楽しんでこそ、音楽を極められるって。音楽を本気で楽しめる場所なのよ。・・・真島さんのカラオケ、とても面白いわよ。」

 

「あ、ちょっとみたい・・・かも。」

 

「あの人・・・、カラオケ行くんですね・・・。」

 

「みたいだね・・・、りんりん・・・。」

 

「人は見かけによらないものですね・・・。」

 

「楽しい事好きなイメージはあるけど。」

 

「・・・で、どうするの?行くの?」

 

「まあ、まだ昼の2時だしね!Roselia ライブ打ち上げINカラオケ!with真島さん!面白そうじゃん!!」

 

「たまにはこういうのもいいかもしれませんね。」

 

「はい!」

 

「あこは何歌おっかなー!」

 

「行くと聞こえてジャジャジャジャーンやでぇー!?」

 

「「「「「真島さん!?」」」」」

 

「前にワゴン車あるからそれでカラオケに行くでぇ!」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

「あ、あとこれ、車でみんなで食い。」

 

「なんですか?」

 

「たこ焼きや。ライブ後で腹減ってるやろ?みんなで食うたこ焼きはうまいでぇー?」

 

「ありがとう。・・・前もくれたわね。」

 

「ヒヒ、せやな。いつどうであれ、みんなでたこ焼き食えば、丸く収まるっちゅうもんやで!たこ焼きみたいにな!」

 

「ふふっ。そうかもしれないわね。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「アイソッ!ワライッ!ドタキャンッ!ドゲザッ!!」

 

「あははっ!真島さんフリーダムすぎ!!」

 

「真島さんノリノリー!!」

 

リサとあこが楽しそうに笑う。

 

「ふふ、個性的ですね。」

 

「ええ・・・、ふざけてるようにも見えますけど。」

 

「ふふ、確かにそう見えるわね。」

 

でも、やっぱり、真島さんはとても楽しそうに歌うわね。

 

 

「・・・ありがとう、真島さん。」

 

 

友希那は小声で呟いた。

 

to be continued…

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