次の日の放課後、一番最初にしなければならない事を決行する為、全員が直ぐに家に帰って私服に着替えて集まった。
「吉田、感謝をする」
「頭を下げないでくれ…僕も、僕自身の気持ちで来たんだ。
エリカ達は全員覚悟を決めてその上で僕を頼ったんだ…僕もやるよ。それと、幹比古だ」
「間をとってヨシヒコだ」
「いや、むしろ間を取ってるよ!だとみときを取ってるよ!」
ヨシヒコの勧誘が曖昧なまま話が続き、集合場所を教えると来てくれたヨシヒコ。
一先ずは人数の問題を解決することが出来て一先ずはホッとするのだが、やっと人数の問題を解決することが出来ただけで、スタートラインにすら立てていない。
「…何故いる?」
ヨシヒコが来てくれた事を喜ぶ光國達。
しかし何故か市原も来ており、何故ここにいるのか聞いた。
「オレ達がなにかをしようとしてるのを、七草会長に報告したんじゃ…」
「いえ、手塚くんの監視です…バ会長にはまだ報告してません」
周りに生徒会や風紀委員が居ないか確認をするレオ。
ここには独断で来たと遠回しに教えてくれる市原。
「…なんの真似ですか?私達は、説得されませんし話し合いには応じませんよ」
「千葉さん、そんなに睨むのは…」
ここで市原がどう動くかで自分達の命運がわかれる光國達。
エリカは敵ならばと敵意を向けて睨むのだが、壬生が宥める。
「あれ、そう言えばリーナさんは?」
「…リーナも腹を括ったよ」
何故かここにはいないリーナ。
光國の隣に当たり前の如く立っているのに居ないことに気付いた美月は何処かと探す。
しかし、何処にもいない。光國もこの場にいないと言う。
「リーナと深雪は絶対に選ばれる。
七草バ会長とゴリラ会頭と脳筋風紀委員長は抑えれるから、選ばれるのは確実だ。
家を出る最後の最後までダメだって本気で泣いたけど、リーナが勝ったらなんでもするから行かせてくれと言ったんだが…なにをさせられるんだろう」
既にCまでいっている光國とリーナ。
これ以上はいったいなにを要求されるのか分からない。しかし、リーナなのでエロ関係かデートなので光國的には特に問題ない。
「達也の参加も深雪が勝ったら達也がなんでもすると言わせればよしとして…なんで来たんだ?」
本当に来た理由が分からない光國。
市原は今からなにをするか知っているので、さっさと会長に報告するか取り抑えないといけない。
しかし、止めようとしない。通報もしない。じゃあなにをしに来たんだと思う。
「…会長の思いは知っています。
一科生と二科生の溝を埋めるためと頑張り、その結果が達也くんです…が」
「それだけじゃアカンって感じてきたんか?」
コクりと頷いた市原。
達也だけじゃどうにもならないと薄々感じてしまった。彼は例外だと感じてしまった。
光國達がやろうとしていることもリスクを除けば、ありだなと思ってしまった。
「そう思うんやったら手を貸してくれ…さぁ、油断せずにいくぞ!」
「おう!」「ええ!」「はい!」「ああ!」「いくわよ!」
「…」
光國を先頭に、レオ、エリカ、美月、ヨシヒコ、壬生の順番で店に入っていく。
市原は「そう言えばここって」と集合場所の直ぐ前にある店を見る。
「すみません新規なんですけど。
会員登録を…えっと、禁煙の…あ、マッサージチェア空いてないんですか…」
情報端末を持って当たり前の御時世に、電子書籍が当たり前の御時世にも今尚生き残っている漫画喫茶、もしくはネットカフェと呼ぶべき場所だった。
「市原先輩、フルフラットとリクライニングしか空いてないんですけど、どっちが良いですか?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
0001 テニスの王子様
国立魔法大学付属高校の二科生だけど、なにか質問あるかい?
0002 ワンフラワー
劣等生乙
0003 サウザントリーフ
確かウィードと言われているやつね…え、こんな時間帯にこんなとこって、暇人なの?
0004 テニスの王子様
アーン、庶民と戯れるのも上に立つものの役目だろう。
//⌒ヽ/⌒\ \
/ / /⌒Y⌒ヽ ヽ ヽ
/∠/|゙゙゙゙゙゙゙||| |
7/|| ||ヽ_>
幺ノ|/\ /|ノ\_>
∠彳人●ヽ /●フ レヘ从
ヒ|・ ̄ |  ̄ |ノ/
∧ |_ /イ(
)∧ ー―― ∧(
/レ\  ̄ /ソ \
< ヽ)ー-′| >
`/\ | / /\
|\ヽ / // /
|ヽ /イ / /
| \ヽ/// |
ヽ \/ / |
0005 ビューティフルムーン
よろしくお願いします。
0006 イーストライオン
>>テニスの王子様
いや、庶民って何時の時代の話だよ!
0007 勇者ヨシヒコ
いや、案外間違いなくもないよ
0008 ★&G
>>勇者ヨシヒコ
確か魔法師と普通の人じゃ平均年収が全然違うのよね。
0009 新撰組ガール
【悲報】テニスの王子様に年収で敗北。
0010 テニスの王子様
今日は俺様が直々に魔法師がなんたるかを教えてやる!
0011 ワンフラワー
ウィードなのにどや顔とは…
0012 ビューティフルムーン
>>テニスの王子様
あの、私の周りには魔法師になれる人とか居ないので詳しく教えてください。
0013 ★&G
余り関わらない方が良いと思うわよ…魔法師って、なんかウザいの多いし。
0014 イーストライオン
魔法科高校って実際のところどうなんだ?
0015 サウザントリーフ
>>イーストライオン
去年、親戚で中学校の教師をしてるおじさんボヤいてたわ。
あんなところに行く奴は皆、狂ってるって…
0016 勇者ヨシヒコ
>>サウザントリーフ
反魔法師団体かなにかの人?
0017 サウザントリーフ
教育者目線でアウトだって…成果主義の学校で、普通の学校行事は無し。
卒業生は魔法大学にいったり、防衛大にいったりして将来の仕事は軍事関係の仕事とか怪しい人体実験とかで…おじさんの髪が心配だわ
0018 新撰組ガール
ハゲか…
0019 勇者ヨシヒコ
ハゲか…
0020 イーストライオン
ハゲか…
0021 ビューティフルムーン
ハゲか…
0023 ★&G
ハゲか…
0024 ワンフラワー
ハゲか…
0025 テニスの王子様
お前達、ハゲってのは不治の病の一つなんだ!
それこそ魔法が当たり前で薬学の神様が居た時代でも問題視されていて、不老不死の薬と毛生え薬は人類の夢なんだ!バカにするんじゃねえ!毛生え薬>不老不死だからな
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L川 (・) (・)|
(6-―――◯⌒◯-|
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0026 ワンフラワー
>テニスの王子様
髪の毛っていったい…
0027 ビューティフルムーン
>ワンフラワー
女の命です。
0028 イーストライオン
>>テニスの王子様
質問でーす、魔法科高校ってどんな感じなんですか?
0029 テニスの王子様
>>イーストライオン
大雑把にも程があるだろう、もっと具体的な事を質問しろ
0030 ビューティフルムーン
>>テニスの王子様
じゃあ、具体的にどんな授業をしてるか教えてください。
0031 テニスの王子様
>>ビューティフルムーン
魔法の理論や、対象物に向けて魔法を使って如何に早い数値を出すかしている。
魔法に関する設備は勿論のこと、国立で日本に九つしかないだけに、学校自体がとんでもねえ広さで、レモン何個分かいずれは調べてみようと思う。
0032 勇者ヨシヒコ
>> テニスの王子様
レモンの個数はビタミンCとかに使うんじゃ
0033 サウザントリーフ
>> 勇者ヨシヒコ
細かい事を気にしてるんじゃない。
>> テニスの王子様
質問でーす、魔法科高校のテストってどんな感じなんですか?
0034 テニスの王子様
>>サウザントリーフ
実技と筆記に分かれているが…ハッキリと言って、実技に問題ありだ。
0035 新撰組ガール
どういう意味?
0036 テニスの王子様
今のところ、魔法は人殺しの道具でしかないってことだよ。
魔法師にとってはそれは頭を抱える問題で、今後どうにかしないといけない問題だがテストとそれは別で、如何にして優れた魔法が使えるかがテストで試されていて、実戦でのテストなんてのは存在しねえ。お陰でゴリラみたいな学生もいる。まぁ、それ以前の問題が多いがな
0037 ★&G
どういうこと?
0038 テニスの王子様
>>★&G
成果主義の学校で、成績優秀者が一科生、成績が悪い奴が二科生になって制服レベルで差別されるんだよ。学校単位のいじめだ。
0039 イーストライオン
うわ、マジかよ…
0040 ビューティフルムーン
>>テニスの王子様
制服レベルで差別って、学校側はどんな理由でそんな事を…
0041
>>ビューティフルムーン
知らねえよ、オレは教育者じゃなくて学生だぜ…てか、魔法科高校の教師自体、絶対的なまでに数が足りねえんだよ。補習を受けれるが、基本的に優秀な一科生に時間を割いてる。
0042 ワンフラワー
>> テニスの王子様
人数が足りないとはいえ、露骨ですね。授業の内容を生中継しないんですか?
0043 テニスの王子様
>> ワンフラワー
学校側が無能な奴等が多いんだ。それこそ、CADの検査をしてない。
驚いたぜ、教師とか何処かの軍人が見てるわけでもないのに殺傷ランクが高い魔法がCADに入っててよ…ガキみたいに振り回してやがった。エリート魔法師だから出来るってどやってた
0044 勇者ヨシヒコ
こわっ…エリート魔法師(笑)、こわっ
0045 新撰組ガール
でも、魔法師だって自覚があるから魔法師以外には注意してそうよね
逆に魔法師を化物扱いしている人達はそれを逆手にとって来そうだけれど。
0046 テニスの王子様
>>新撰組ガール
魔法師は脳筋が結構多くて、素のスペックもたけえよ。
確か、剣道の全国大会で二位だったやつも魔法師って話だ。後、なんかの世界一もだ。
0047 サウザントリーフ
>>テニスの王子様
あ、それ聞いたことある。「剣道小町」だ
0048 イーストライオン
>>サウザントリーフ
ばっ、お前、今どこでなにしてるか分かってんのか!?
0049 サウザントリーフ
あ…
0050 新撰組ガール
…今、剣道小町って検索したら普通に名前が出たわ。
でも、こういう人がいるんじゃ変な事をしてきそうに無いわね…
0051 テニスの王子様
>>新撰組ガール
いや、それも上手くはいかねえよ。
数日前から部活動勧誘期間になってるが、魔法の制限ゆるゆるで綺麗所にあの手この手と魔法を使って、しょっぴかれてやがる。相手も魔法師なら大変だ。
0052 勇者ヨシヒコ
ただでさえ精神的に問題がある魔法師の学校で教師が足りなすぎて学校としてなりたたないから…絶対、事件を隠蔽してるね。いじめもあるんじゃないかな?
0053 テニスの王子様
俺様が来て早々に、学校で禁止されている言葉があった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
司波深雪の朝は早い。
愛するお兄様の為に朝食を用意する、無論手作りだ。
「ふふ、リーナには良いことを聞きました…お兄様と私の愛の結晶…」
本日は洋食にしようとパンを手に取った深雪。
それはリーナと光國を真似て、一緒に作った食パンで、お兄様と深雪の共同製作であった。
それを愛の結晶と言い張るさすいも。
「は、いけません。
これは大事にしなければ…お昼のお弁当はサンドイッチ…あ、でも手塚さんは昨日、雑煮を…」
お昼のお弁当をどうするか考える深雪。
実は今、生徒会役員ではちょっとしたお弁当ブームで七草バ会長以外は手作りのお弁当を作っていた。しかし、手塚のインパクトを越える弁当は誰一人持ってこない。
蕎麦や雑煮は勿論のこと、やる夫のキャラ弁を作ったりと中々に勝てない。
「…あの人の場合は弁当箱から別次元ですね」
お兄様に美味しく食べていただくはずが、何時の間にか弁当勝負になってると冷静になった深雪は黙々と朝食を作りながら、弁当のメニューを考える。
「大変だ、深雪」
「お兄様、どうかしたのですか?」
「…急遽、休校になった…」
「そうですか…」
大きく慌てる素振りは見せないが、慌てている達也から知らせを受けた深雪。
遅かれ早かれ、何時かはこうなる運命だとは分かっていた。冷静になれない森なんとかくん、そして弁明の余地が無い桐原先輩、彼等は魔法師の信頼を落としてしまった。
しかし、思いの外、早かった。
「お兄様、私達が魔法科高校に在学している間に出来る限りの」
「それだけじゃない」
「!」
「…九校全てが休校になった…十二時から一高から九高全ての魔法科高校の偉いさんの会見がはじまる」
「待ってください、お兄様!
一高の記者会見ならまだしも、どうして他の高校も」
「これをみろ…」
「これは…」
「隠す気があるのか、アイツ等は…」
達也は深雪に見せた。
真の敵でもある学校の偉いさんを表に引きずり出すために光國達が書いたスレを。
若干の嘘が混じっていたりするものの、事実だらけであり、名前で達也は誰が誰だか見抜いた。
「いったいなにをするつもりだ、手塚…」
記者会見まで、残りわずか。