魔法科らは逃げれない。   作:アルピ交通事務局

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九校戦がはじまった。

「…ミユキにそれっぽい事を言ってみたわ。

…『お兄様はエンジニアとして、私は選手として頑張ります!画面の向こうでも良いので応援をしてください』って…」

 

リーナと光國は発足式の日に巻き戻っていた。

他にも誰かいるんじゃないか深雪に電話をしたのだが、深雪は時間が戻っていない。

 

「…オレもだ。

達也に電話をして、一条率いるモノリス・コード新人戦はレオとヨシヒコと組んだお前ぐらいしか勝てないんじゃないのかと言ったら、お前でも勝てるだろうと嫌味が飛んできただけだった」

 

達也も巻き戻っていない。

インターネットのニュースにはレジャーランドのプールのニュースや九校戦今年も開幕のニュースぐらいしかない。

リーナと光國は数秒間見つめあった後にキスをして頷いた。

 

「私と光國だけみたいね…」

 

「いや、オレ達だけじゃない」

 

『ドライバー・オーン!』

 

「キマイラもだ」

 

ベルトを起動させ、ちゃぶ台の上に置く光國。

パカッとベルトが開きなにが起こったのか語るのを二人は待つ

 

「我はなにも知らん!!

我等の意識だけが過去に飛んだのではなく、時間そのものが巻き戻っている。

そんな事が出来るのは神話に出てくる魔女か神霊、しかもオリンポス十二神やエジプトの九柱の神々と言った最上位に位置する神の仕業だ…なにも知らん!」

 

「あ~確かになにも知らないわね、それは」

 

神様的な凄い奴が時間を巻き戻した。

何故、なんの為に、そいつは何処にいるのか、どんな方法で、細かな事は一切分からない。

 

「それよりも…これって、どういう時間逆行なの?」

 

「それが謎だと頭を抱えているんだが」

 

「過去を改編した事で悲劇の未来を無くす、バック・トゥ・●・フューチャー

過去を改編したけど、実は過去を改編したからこそ起きた今、ハリー・●ッターとアズ●バンの囚人

過去を改編した事により、別の未来と改編しなかった未来が生まれる、ゼルダ●伝説

過去を改編したけれども、過程が変わっただけで最後には同じ未来に辿り着く タイム●シン…どのパターンかしら…」

 

どのパターンの時間逆行なのかが分からない。

 

「それに、なんで私達は未来の記憶を残しているのかしら…」

 

「それについてはよく分からないが……オレ達の夏休みはまだ終わるどころか始まってすらいない…今度は北海道に行かないか…九校戦、なんかヤバイ奴等がいたらしいし…時間逆行をした狙いが分かんないけど、九校戦に行くのだけは危険なのは確かだ」

 

「…そうね、今度はソフトクリームを食べに行きましょう!」

 

嫌な事からは逃げる光國と、余計な事をして死ぬのはダメだと賛成するリーナ。

遊びに行きたい場所の候補であったが選ばれなかった北海道に遊びに行くことにした。

 

そして九校戦は本来の道筋と違い千葉エリカが女子のクラウド・ボールの新人戦の代表権を手に入れたりしたが、大きな影響や変化はなかった。

 

 

七草真由美が服選びとかで遅刻したので、達也が点呼を取った。

 

 

一科生と二科生の差別排除の結果、お兄様と深雪は一緒のバスに乗った。

 

 

九校戦編の敵とも言える奴等が一高出場を阻止すべく事故を起こそうとしてきたが普通に対処した。

 

 

吉田幹比古はモノリス・コードに出場したかったけど、代表決定戦に出るために必要な二名の選手が集めらなかった(達也達以外に友達いなかった)

 

 

吉田家の力とかで九校戦の裏方をすることになり、レオと美月を誘った。

 

 

人間力を測る九校戦とは関係の無い競技に魔法と人数制限無いのでと参加した達也が優勝した。

 

 

森崎が悪魔化して、新人戦のスピード・シューティングをぶっちぎり優勝した。

 

 

優勝後のインタビューでポプテピピック宜しく中指を突き立てて、全国に【モブ崎】が知れ渡った。

 

 

クラウド・ボール新人戦は一色愛梨を相手に逆手の右でエリカは戦ったが、後少しのところで負けて準優勝した。

 

 

モノリス・コードで悪魔化する前に森崎とチームメイトが建物崩壊に巻き込まれて負傷。

 

 

達也、レオ、ヨシヒコのチームが急遽結成される。

 

 

クリプリスとジョージの三校チーム撃破

 

 

一高は新人及び総合優勝。

 

 

お兄様、九校戦の裏で賭けをしていた奴等ぶっ倒す。

 

 

 

 

 

『TIMEVENT』

 

 

 

「次は東北だ!」

 

五重の塔ハンバーグに挑戦し、リーナと光國が成功。二度と来ないでくださいと言われた。

動物園に行ったら、動物達がキマイラに気付いているのか怯えてしまった。

 

 

 

 

 

『TIMEVENT』

 

 

「次は…九州よ!!」

 

地獄巡りをし、光國と一緒にお風呂。

垢擦りを使わずに互いの肌で擦りあって汚れを落とした。沙耶香も同じ事をした。

博多名物のとんこつラーメンで替え玉20回すれば無料になるのに挑戦し、リーナと沙耶香が突破、出禁になった。

 

 

 

 

『TIMEVENT』

 

 

「四国!」

 

 

うどん県で達也達を含めて一緒にうどん作り。

作ったうどんも旨かったが、うどん県のうどんはヤバかった!

舟下りをやったり、醤油蔵を見に行ったりと楽しかった!

 

 

 

 

『TIMEVENT』

 

 

「愛知とか三重とか!!」

 

近畿地方の名所を飛ばすが、割とあったぞ楽しいところ。

鈴鹿●ーキットにリトル●ールドと楽しい施設が沢山あった。

 

 

 

 

『TIMEVENT』

 

 

 

 

 

「まだ、抜け出せないわね…いったい、いったい、なにが目的なの?」

 

殆どと言うかほぼ遊んでいただけの光國とリーナ。

全くといって変わったことは特になく、誰かがタイムリープに気付くこともなく日本を制覇しかけていた。

 

「まだ行っていないのは…兵庫と大阪と奈良と京都と静岡。

この八月で起きる一番大きな出来事は九校戦だけど…九校戦でなにかを期待しているのかしら?」

 

「……」

 

光國は最初から原作に関わるつもりはなかった。

逃げるに逃げれない状況になっており、殆どと言うか諦めていて色々とめんどくさいと出来ることを全然していない。

仮面ライダー響鬼系のライダーになる変身セットが何処かにある。

仮面ライダーオーズになるための変身セットが何処かにある。

この魔法科高校の劣等生の世界観に合わせて一部の仕様とか設定を変更しているだろうが、探そうと思えば他にも科学技術じゃない仮面ライダーに変身する為の道具がありそうだ。

しかし面倒だと光國は一切探していなかった。そう、諦めたり面倒だったりとなに一つ探していない。

 

『ピンポーン』

 

やっぱ九校戦に出ないといけないのかと、世界が出ないといけないのかと思っているとインターホンが鳴った。

 

「誰!?」

 

タイムリープを何度も何度も繰り返している光國とリーナ。

壮行会があるこの日は、お風呂に行く以外は丸1日引きこもっていた。

大家のババアが襲来することなんて無い。魔法師ゆえにご近所付き合いも悪い。町内会の事なんて全くない、本当になにもない1日だった。

 

『シャバドゥビタッチヘーンシーン!シャバドゥビタッチヘーンシーン!チェンジ、ナウ!』

 

「待て、リーナ!」

 

ドアを開けようとするリーナを止めに行くのだが遅かった。

電子ではない物理の鍵を開けてしまい、扉の向こうにいる者が開いた。

 

「っく!」

 

『ドライバー・オーン!!』

 

まずいとビーストドライバーを起動させる光國。

変身しなければならない可能性が高いのでビーストリングを指にはめながらリーナの元に向かう。

 

「ほぉ、おまんは獣かいな…」

 

「っ、白い魔法使い!?」

 

扉を開いた者は白い魔法使いだった。

 

「手塚光國…人が何度も何度もタイムベントしとるっちゅうのに何故にこんのや。

ワシはとっととおまんに会って、色々と交渉したかったちゅうのに…これで最後やけん、はよう九校戦の会場にけえや……佐島勤」

 

『コネクト、ナウ!』

 

白い魔法使いはリーナを気にせずに、光國に声をかける。

言いたいことを言い終えるとカードと杖をコネクトで取り出した白い魔法使い。

 

「今回は、お前だけや」

 

 

 

 

『TIMEVENT』

 

 

 

カードを杖に装填すると気付けば布団で寝ていた光國。

リーナも眠っており、スヤスヤと寝ていたが光國が身体を起こした事により目覚めた。

 

「まだ抜け出せないわね…いったい、いったい、なにが目的なの…」

 

目覚めたリーナは先程までの事は全く覚えていない。

いや、覚えていないんじゃない。無かったことになっている。

 

『ドライバー・オーン』

 

「おい、キマイラ!!」

 

『何度も同じ事を言わせるな!

何処かの神が時間を巻き戻している…ただそれだけだ!』

 

まさかとキマイラを確かめる為にベルトを起動させるがキマイラも覚えていない。

自分だけがさっき起きた出来事を知っている。

 

「リーナ…」

 

光國は今の今まで、色々な事を調べることが出来たが無視をしていた。

調べなかった。面倒だった。諦めていた…仮面ライダーの変身道具を探すのを、自身と同じ転生者を探すのを。

 

白い魔法使いも転生者だ。

 

白い魔法使い(転生者)も恐らく自分以外の転生者が居るとは思っていなかった。

 

世間を騒がす騒動を起こした事により、原作通りの事が起きなかったために転生者(自分)の存在に気付いた。そして見つけた。

 

選手でなくともいい、とにもかくにも九校戦の会場に来てくれと、オレを会場に来させるためにと夏休みを終わらせないようにした。

 

「…いくか…」

 

光國は白い魔法使いに会いたくなった、会わないといけないと感じて立ち上がった。


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