この素晴らしい殺人機械に祝福を!   作:プライベートX

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筋肉モリモリマッチョマンの変態では無い。
あれはボブおじさんだ。


Prologue----心を理解した殺人機械

 「……人間が何故泣くか解った。俺には涙は流せないが」

 

 "死ぬな"と命じる少年を抱きしめ、殺人機械は人の"心"を理解した。

 T-800は機能停止間近に初めて自我に目覚めた。それは、機械がプログラムを超えた瞬間であった。

 この少年を守り続けたい、純粋にT-800は思う。

 だがT-1000と言う脅威が無い以上、この時代に留まる事は出来ない。

 自身と言う"未来の痕跡"を残せば、今までやってきた事が全て無駄になってしまうからだ。

 "審判の日"を回避する為には、確実に自分を抹殺しなければならないのだ。

 

 「さようなら」

 

 T-800は溶鉱炉に足先から沈みながら、勇敢なる親子を仰ぎ見る。

 

 彼の名は"ジョン・コナー"。

 人類を、いや人類の未来を救った英雄。

 

 彼女の名は"サラ・コナー"。

 人類の未来を救いし英雄を育て上げた、強き母。

 

 遂に頭まで沈んだT-800は最後の力を振り絞り、ジョンから教えてもらった"サムズ・アップ"する。

 

 新たな未来に向かって歩む、あの親子の為に。

 

 そしてT-800は完全に溶鉱炉へと沈み、ジョン・コナーを守ると言うその使命を終える。

 只の量産型殺人機械から、人の心を理解する守護者になった機械。

 そんな彼のメインCPUは溶けた鉄に完全破壊され、その機能を停止した。

 

 

 

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 システム…………再起動

 

 胸部パワー・セル、出力正常

 エネルギーライン、メイン、サブ、両ライン異常なし

 自己診断プログラム起動、通常、戦闘、索敵、言語、各システム、異常なし

 人工生体細胞、欠損無し、血液循環、血液量、各毛髪、異常なし。

 各関節部、動作正常、不具合無し

 照準システム、照準誤差0・03ミリ、正常

 最優先遵守事項、"人命の尊重"、その他、自己判断により行動、学習の実施

  

 "サイバーダイン・システムズ・モデル101・シリーズ800、………起動"

 

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 駆け出し冒険者の街"アクセル"。

 その日、郊外の荒れ地に非常に小規模な稲光と暴風が突如巻き起こる。

 異常な数の電撃が何も無い所から発生しまくり、一目で解る異常事態だ。

 やがてスパークが最も激しい中心部に球体の様な物が出現し、直後ガラスが割れたかの様に球体は粉々に砕け散る。

 そして、其処には全裸かつ筋肉モリモリマッチョマンの大男が鎮座していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




T-800がこのすばに。


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