艦これすとーりーず ―僕が異世界版艦これの提督になった件について―   作:謎のks

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脱落英雄は諦めない

 名も無き鎮守府の自室で休んでいた僕は、突然ドアを開けて入って来たマユミちゃんに何処かへ連れて行かれていた。

 

「どこに行くつもりなの?」

「まぁまぁそう疑わないで? 私なりにタクトに元気になってほしいだけだから!」

 

 そんな会話をしながら小走りになっていると、廊下の奥にぽつんと光る部屋が見えた。開かれたドアから差し込んだ明かりと共に美味しそうな香りが漂って来た。

 その明かりの点いた部屋に入ると、そこはどうやらこの鎮守府の食堂のようだった。そういえば長い期間鎮守府を出払うことが多いから僕がここに来たのは初めてかも?

 伽藍とした5〜60人は入れそうな大食堂の、入り口から程近い席に座らされると、マユミちゃんはエプロンを着けながら「ちょっと待っててね?」と言って奥の厨房へ行ってしまった。

 辺りを見回す、照明が点いているお陰で視界は良好だが鎮守府から海を一望出来る大窓からは暗闇しか見えなかった。深夜の誰も居ないいやに広い空間…薄暗くはないけどちょっと怖いかな? まぁマユミちゃんは居るし?

 そんなことを思いながらジッと椅子に座っていると、マユミちゃんが両手でトレイを持ちながらその上にある料理を僕の前の机に置いた。

 

「これ…お粥?」

「うん、卵粥なんだけど疲れたときにはこれが一番なんだよ! ほら…食べて?」

 

 マユミちゃんは微笑みながらそう言って、トレイの上で湯気たつお粥を勧めた。

 

「良いけど…もしかして僕にやってほしいことって?」

「そう、このお粥を食べて元気になってほしくってさ! ほらほら、早く食べないと冷めちゃうよ?」

 

 早く食べてと急かすマユミちゃんに、僕は何だか分からないままトレイに置いてあったレンゲを手に取るとお粥を掬う、そして息を吹きかけて熱を冷ますと…口に運ぶ。

 しかしまだ取り切れていない熱が舌に痛みを与える、あまりの熱さに口が火傷しそうで僕は口をモゴモゴしていたが、マユミちゃんが入れてくれた氷入りコップの水をゆっくりと飲み干すとホッと一息を吐いた。

 口が熱さに慣れお粥も良い感じの温度まで下がった頃、僕はそれほどお腹が空いていないはずなのに、お粥を一気に掻き込む。

 トロトロになったお米と半熟卵の優しい味わいに、何故か懐かしさを感じる…素朴な味に染みた温かい熱が──僕の胸の中に広がっていく。

 

「──美味しい」

 

「…良かった!」

 

 僕の確かな満足を示した笑顔に、マユミちゃんも安堵した様子だった。

 

「ありがとうマユミちゃん、とっても美味しかったよ」

「うんうん、喜んでもらえて良かった。そのお粥はね…私がまだ要塞に来たばかりの頃に間宮さんに作ってもらったんだ、正にお袋の味…って言えれば良いんだけど、流石に味は間宮さんには劣るかな?」

「ううん、マユミちゃんの愛情は確り感じたよ。おかげで疲れが取れた気がするよ…本当にありがとう!」

「そ、そう? ちょっと恥ずかしいけど…っふふ、本当に元気になったみたいで良かった!」

 

 僕はマユミちゃんに感謝を伝えると、彼女は破顔しながらも照れ臭そうに喜んだ。しかし…その後に少し表情を曇らせると僕に疑問を尋ねて来た。

 

「あのさ…タクトはこれからどうするつもり?」

「っえ?」

 

 遠慮がちに僕に対してこれから先のことを問いかけるマユミちゃん、どうやらマユミちゃんが唐突に精進料理を振る舞ったのは、僕の気持ちを落ち着かせてからこれからのことを聞くためだったようだ。

 

「私…難しいことは分からないしタクトのホントも理解出来てないと思う、でもね…タクトが今動かないと後悔するってことは、私にだって解るよ」

「マユミちゃん…」

「天龍たちから聞いたけど、加賀さんたちを犠牲にしないといけなくなったんだってね? タクトは…それで良いの?」

 

 マユミちゃんはジッと僕の顔を覗き込むように見つめて来た、頭が大分冴えたから分かる…僕もこのまま行ったら酷い罪悪感を背負う未来が待っている、それが嫌なら今からでも動くしかない。

 

 ──………でも…っ。

 

「…マユミちゃん、僕のホントが分からないって言ったよね? じゃあ話そうか…僕の「本当」を」

「っ! …うん、お願い」

 

 マユミちゃんの心からの憂慮を見て、僕は今まで誰にも──前世の海斗くんにさえ──話さなかった僕の過去、そこからの後悔をマユミちゃんに話すことを決めた。

 それで何が変わるとは思わない、ただ…僕も良い加減重荷を背負うことに疲れたみたいだ。加賀さんたちのことがどうなるか分からない以上少しでも気を楽にしたかったのだろう。

 マユミちゃんの一間を置いた後のゆっくりとした力強い頷きを確認すると、僕は過去を一つずつ紐解いていった。僕が目指した道があったこと、そしてそれを志半ばで諦めたこと、虐められたこと、それと──彼女のことも。

 マユミちゃんは黙って僕の話に耳を傾けていた、彼女は僕の話を一言一句聞き逃さないと言わんばかりの前傾姿勢で、時々相槌を打ちながらテーブルで向き合う僕の目を見つめては視線を逸らさなかった。彼女が僕のことを考えて行動しているのは明らかなので必死に僕を奮い立たせようとしてくれているのかもしれない、向けられる彼女の真っ直ぐで熱い気持ちは…悪い気はしなかった。

 全てを話し終えると、マユミちゃんは姿勢を正して席に座り直すと一呼吸置いて話し始めた。

 

「つまりタクトはその…昔好きだった娘を助けられなくって、そこから「喪う恐怖」が出来たんだね? 自分の気持ちの中に」

「うん。それまで僕は「ヒーロー」…ぁあ分からないか、英雄になりたいって思っていた。誰かを助けて悪いヤツらを退けて皆から必要とされるような…そんな英雄に。

 そんなの下らないって何度言われたか分からないけど…僕は本気だった、大病の彼女を支えられたら少しは自分が理想とする英雄に近づけるんじゃないか、そんな下心さえあった。だから…僕は彼女の傍に居ようって決めたんだ、彼女を助けられたら自分も彼女に負けないような「心の強さ」が手に入るって信じたんだ」

「…そう、タクトは昔から優しかったんだ。でも貴方の優しさは誰にでも伝わるものじゃなかったんだね? だからこそ一人になった貴方と、ずっと自分と向き合っていた彼女? は惹かれあったのかな。でもちょっと羨ましいかも…女の子としてそんな運命の出会いみたいなの、憧れちゃうな!」

「そうかな? まぁ…確かに初めて出会った時は何だか儚げというか、今にも何処かに行ってしまいそうな雰囲気があってさ。放っておけなかったんだろうね、今にしてみれば。

 でも…最初は本当に自己満足だったんだ、英雄として病と戦う彼女を助けられたらって、それだけだった。でもね…彼女と話す内に役に立ちたいって感情から、絶対離れたくないって気持ちになれた。僕は彼女に…"恋"したんだと思う」

「…そこは「愛していた」って言わないと、慕ってくれた彼女にも失礼だよ? ねぇタクト? ホントに英雄になりたいんだったらもっと潔くいかなきゃ!」

 

 マユミちゃんは何処か愉快そうにそう話してはニヤニヤと笑っていた、はぁ…本当に話してよかったのかな? 女子は他人の恋バナになると途端に強気になるんだから。

 それでも一理あるなと、僕はコホンと咳払いを一つして改めて彼女への気持ちを明言した。

 

「──愛していたよ、昔も…ひょっとしたら今も。でも僕は彼女にそれを言う資格は無いって考えているんだ、彼女の約束を守れずにそのまま逝かせてしまったのだから。

 僕は…最低な男さ。一緒に外の世界を観に行こうって指切りまでした手前、彼女に夢を見るだけみさせて結局叶えることは出来なかったんだから。僕には…物語の主役を務められるだけの力は無い、奇跡を呼ぶことは出来なかったんだから」

 

 愛していると言い切っても、自分の中の後悔を思い起こしては現実を口にする。僕はもう喪いたくない、あんなことはたくさんだ。そう思うからこそ天龍たちを制止させ加賀さんたちを「見殺し」にするんだ。

 …分かっている、自分がどんなに非道なことをやろうとしているか。でもしょうがないじゃないか、もし加賀さんたちを助けようと動けば失敗して天龍たちまで犠牲になるかもしれない。僕にはそんなこと出来ない、そんなことになるぐらいなら……ヒーローになれないのなら…っ。

 

「──あのさ? 英雄になることってそんなに大事なことかな?」

 

「…え?」

 

 僕が心の中で後悔と懺悔を反芻していると、マユミちゃんから指摘が飛び出した。

 

「確かに英雄ってさ、昔の奇跡の少女とか、今の艦娘たちとか、その時代に弱い人たちを守ってきたと思うよ? でも…そんな彼女たちだって全部守れてるワケじゃないよね、艦娘たちなんて「戦争の原因」とまで言われてるし」

「それは…」

「英雄って言い方はその人の行動とやって来た結果を讃えるためのものじゃないかな、だとしたら結局は…肩書きとして英雄になっても意味が無いんだよ、きっとね。英雄って呼ばれた人たちは皆、名誉とか周りの考えとかそんなこと気にせず、ただ自分のやりたいことをやり遂げた人たちのことを言うんじゃないかなって、私思うんだ」

「…っ!」

「カッコいいよね、自分がやりたいことって大体周りから反対されるからさ、それでもこなしちゃうんだからね。そういう意味ではタクトももう立派な英雄なんだよ」

「僕が…英雄? 僕は何も」

 

「したよ。貴方は…艦娘やこの世界を救いたいって一生懸命になってた、それが天龍や綾波、翔鶴を救って、最後には世界も…ドラウニーアから守り抜いたじゃない。貴方がやって来たことは…間違いなく英雄のすることで、讃えられるべきことなんだよ」

 

 マユミちゃんの的を射た言葉に、僕は内心ハッとしていた。確かに今までの行動は英雄譚のそれで、僕はある意味で()()()()()()()のだろう。

 

 ──だがそれは、表だけのことではないか? 僕はそう訝しみ思考は再び闇に覆われる。だって()()()()()()()()()()()

 

「──じゃあ僕がしたことは、それでチャラになるの?」

 

 僕は声のトーンを落とし顔を険しくさせマユミちゃんを睨みつける、マユミちゃんはそんな僕にも真剣な眼差しを向けて、僕の「負の言葉」を黙って聞き入れようとしていた。

 

「それは確かにそうだね、僕は側から見れば英雄だ。でも僕は…何も変われていないんだ、世界を救ったから勇気や希望を持てたとかは無い、今も彼女への後悔と僕自身への失意と情けなさが在るだけ。僕は…弱い僕のままだ。

 そもそも僕がここまで来たのは特異点としての能力があったからで、それが無かったら僕は何の役にも立てない。それだけじゃなく最終的に僕はこの世界を「滅ぼす」かもしれないんだよ? どんなに頑張っても絶望しか無い、なのに…どうしてもっと頑張れなんて言えるの?

 マユミちゃんは怖くないの? 自分じゃどうしようもない運命みたいなものが目の前に立ち塞がって、それから逃げられなくて、立ち向かえば自分の命さえ危ういのだとして…そこに玉砕覚悟で挑むなんて……僕には無理だよ、僕は…っ」

 

 過去を変えることは到底無理、今もその苦しみに苛まれ未来も信じることが出来ない、だったら足掻いても無意味じゃないか? もう決まっているものを変えることは──誰にも不可能だから。僕はそれを彼女の「死」で嫌というほど痛感してきた、あんな思いは…もう味わいたくない。

 そんな心の奥の陰を吐く僕に対して、マユミちゃんは──目を一度伏せてから顔にムッと怒りを滲ませるとキッパリとした一言を発した。

 

「──もう! ぐぢぐぢウルサイんだけど!! 私はそんな言い訳染みたこと聞いてないしっ!」

 

「……えぇ、その言い草もどうなの?」

「だって! 考えたところで貴方のしたことを変えられないのは当たり前なんだよ、やらかしちゃったことをウダウダ言ったってしょうがないんだよ! 今大事なのはそんなことより…貴方がこれから「どうしたいか」じゃないの?!」

「だ、だから僕は喪いたくないから…」

「喪うってどうして決めつけるの? 喪うから守らないは違うでしょ? 守れるから守るんじゃなくって()()()()()()! 皆喪いたくないから頑張って戦うんでしょ!? 何にもしなくて良いの? 加賀さんたちがどうにかなっても良いの?!」

 

 言葉が厳しくなってきたマユミちゃんは発破をかけるように僕に対して問いかけ続ける、何だかその言い分があまりにも挑発的だったので、それに乗る形で僕たちは自分たちのそれぞれの感情を爆発させていく。

 

「っ、良いワケないだろっ!! 僕だって守ってあげたいさ、でも…怖いんだ、加賀さんだけじゃなく天龍も、綾波も、翔鶴も、望月に野分…エリだって、僕の大切な彼女たちをまた喪ったらってどうしても足が竦むんだ! 怖いものを無理やりやったってやり切れるわけじゃないでしょ!?」

「怖い? 出来ない? それ何回言えば気が済むの? 貴方は守りたいんでしょ! 加賀さんたちもこの世界も! 今まで頑張ってこれたのに自信が無くなったからって諦めて良いの?! 貴方の気持ちはその程度だったの!?」

「五月蝿い……煩いなぁっ! 君に僕の何が分かるんだよ!!」

 

「適当な言葉で誤魔化すな、逃げるなっ! 貴方は誰? "タクト"でしょ?! 私の知ってるタクトは…()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

「…っ!?」

 

 マユミちゃんとの言い争いが激化する中彼女の放った一言は、僕の胸にグサリと突き刺さった。怯んだ僕に彼女は尚も畳み掛けるように()()()()()()()

 

「貴方はどんな罪を背負うことになっても、どんなに失敗しても、どんなに辛く険しい戦いも諦めはしなかった。それは貴方が特異点だからじゃない、貴方は──タクト・シキザキ。どんな逆境にも立ち向かい自分の欲しい未来を掴み取る男! そうでしょ!?

 私たちは…そんな貴方を応援したいし、貴方が間違った未来を見据えてるならそれを正してあげたいと思ってる。それじゃ駄目なの? それでも貴方は「自分には出来ない」って言うの? 出来なくて当たり前なんだよ、だったら…何のために「私たち」は貴方の横に居るの?!」

「マユミちゃん…君は……」

「貴方が今すっごく辛い思いをしているのは誰が見たって分かる、私だって本当は貴方だけに背負わせたくない! でも…ここで逃げたら、貴方がずっと守ってきた大切な「モノ」が零れ落ちちゃう。そんなの…私は見てられないよ!!

 ……お願い、何も変わらなくたって良い。貴方が今まで大切にしてきた「想い」を忘れないで、それは貴方が我武者羅になってまで守り抜いた貴方の一番大切なモノなんだから、絶対に手放すようなことはしちゃいけないの!

 もし、この戦いで世界が終わって全てが貴方の目の前から居なくなったとしても、私たちは…貴方の「心」とずっと繋がっている、迷惑だって言われてもずっと居続けてあげる!だから…()()()()()()()()()()()()()()()()()()立ち上がれ! タクト・シキザキ!!

 

 マユミちゃんの魂の入った言葉、それを発した彼女は苦しさに顔を歪ませながら両目から涙の筋をポロポロと流していた。彼女には僕が不撓不屈(ふとうふくつ)の英雄に見えていたようだ、どんな逆境にも立ち向かう…か。少し恥ずかしいけど言われてみればそうかもしれない。

 今までどんなに馬鹿にされようと、無理だと決めつけられても、雁字搦めで動けない状態だったとしても、僕は…自分の夢を未だに離していない、諦めきれていないんだ。自分がこんなに頑固だったとは…人に付き従うには良くないからって治そうとしてたけど、これはこれで長所だったんだな? 気付かなかった…僕がここまで卑屈になっていたのはもしかしたらこの諦めの悪さが()()()()()()()()結果なのかもしれない。

 そうか…色々ありすぎて考え過ぎちゃってたけど、結局自分次第…なのかな? 僕もさっきまで頭がぐちゃぐちゃだったから頭が回っていないかも。

 

 ──…でも、いやだからこそ一つの答えが今、僕の心に浮かんでいる。

 

「…喪っても()()()()()()、か。誰かに言われた気がするな…人を信じることを恐れるな、とも言われたかな?」

 

「…っ! タクト…?」

 

 マユミちゃんは僕の「目に視えない変化」に気づいたようで、静かな口調で答える僕に対しキョトンとした拍子抜け顔でこちらを見つめている。

 僕の中の気持ちは纏まった、想いは…覚悟は決まった。彼女にお礼を言わなくっちゃね?

 

「ありがとうマユミちゃん、僕は確かに今まで自分から逃げていたみたいだ、自分の長所を長年見ないようにしてたんだから。君がそれに気付かせてくれたんだ…感謝しているよ?」

「そ、それじゃあ…!」

 

「うん、僕はもう逃げたくない。自分の気持ちから…諦めの悪いのが「僕」だから、最後まで足掻いてみようと思う。特異点じゃなくなっても、例え全てを喪うことになったとしても…僕は艦娘たちへの「愛」を証明してみせるよ!」

 

 本当はまだ怖い、諦めて全てが終わるまでジッとしていたい。でも…そんなの僕じゃないよね? 天龍も、綾波も、翔鶴だって変わることが出来たんだ。なら僕も…僕自身を変えることだって出来るはずだよね!

 

 ──それで良いんだよね? エリ…光凛。

 

「…っ、うん…うんっ! 良かった…元に戻ってくれた、おかえりタクト!!」

 

 僕の決意を聞いたマユミちゃんは机から立ち上がると、僕の居る向かい側の方へ小走りで近づく…そして感極まっての「抱擁」をして見せた。

 

「ま、マユミちゃん分かったから。ホントに心配かけたね?」

「ううん! タクトが意気地なしなのはいつものことだもん、私が幾らでもお尻引っ叩いてあげるんだから! …本当はエリちゃんの役目なんだけど、居ないなら文句言われないよね?」

「いやいや…;」

 

 僕らが食堂でそんなやり取りをしていると、不意に後ろから近づく気配と足音が感じられた。

 

「──お邪魔だったかな? 急ぎの報告があるのでタクト君を探していたのだが」

 

 それは白衣を纏った褐色スキンヘッドの男性「ユリウス」さんだった、彼の発言から僕らは抱き合いを即座に解くとユリウスさんに向き直る、マユミちゃんは一応この状況に訂正を入れていた。

 

「ゆ、ユリウスさん? これはね違うんだよ? タクトがあんまりにもいじけてたから励ましてただけだし…?」

「マユミちゃん、先ずは話を聞こう。…それでど、どうされました?」

「ああ、エリ君のことだが…彼女の魂を()()()()()()()()()が見つかったんだ」

「っ! 本当ですか!?」

「わぁ~! やったねタクト!!」

 

 ユリウスさんの言葉に僕とマユミちゃんは喜びを表した、ユリウスさんはずっとエリを元に戻す方法を探してくれていたんだけど、確かエリ自身の戦闘データでエリの欠落した精神を穴埋めするみたいに話していたけど…それがどうなるか分からないと言った手前「完璧に」治す方法、なのだからどうやらまた別の方法が見つかったようだ。

 

「だが…少々荒療治になるやもしれなくてね、君の力を貸して欲しいんだ。この状況を利用した限定的なものになるだろうからね。失敗するリスクも高いだろう、それでも──」

 

「──やります、やらせて下さい! エリを元に戻せるなら…僕は何だってします!」

 

 ユリウスさんの説明を遮り、僕は自分の確固となった意志を示した。もう覚悟を決めた…ここからは後先は考えず、自分のしてあげたいことをやり遂げて見せるんだ…!

 僕の力強い言葉と顔つきに、マユミちゃんは満足そうに微笑みユリウスさんもニヤリと口角を上げて喜んでくれた様子だった。

 

「…あっ、でも先に加賀さんたちのことを何とかしないと。シゲオさん納得してくれるかなぁ?」

「交渉だったら私も手伝うよ! シゲさんはよくマーミヤンにも遊びに来ててお話も一杯してるし! でもまさか連合の総帥だったなんて驚きだよね?」

「ねー。でも現状的に簡単に引いてくれるとも思えないし、うーんどうしようか…?」

「そう悩まなくとも良いと思うよ、上手く行けばエリ君のことも加賀君たちのことも()()()()()()()()()()()()()?」

「えっ、そんなこと可能なんですかユリウスさん!?」

 

 ユリウスさんのまさかの言葉に驚く僕ら、そんな僕らを余所にユリウスさんは徐に腕に着けた映写型通信機のダイヤルのつまみを回し始めた。

 

「あぁ、といってもこれは所謂賭けだ。100%は有り得ないがそれに近づけることは出来る、そうだろう?」

 

 そう言いながらユリウスさんが映写型通信機の映像を映し出す、すると…そこに映っていた「人物」に僕は驚きを禁じ得なかった。

 

「…えっ!? まさか…()()()()()()?!」

「・・・誰?」

 

 マユミちゃんは会ったことがないからか渋い顔をしていたが、確かに彼ならなんとかしてくれそうだ。そんな淡い期待を寄せながら僕はその人物を見つめる。

 

 彼は…不気味なくらいの笑みを浮かべては僕を見つめ返していた。

 

『──久しぶりだネェヴェイビー! 及ばずながらぼくも力添えするヨ!』




 今気づいたけど、今話艦娘出てないや。
 それは置いといて拓人君復活しました、主人公が今までムナクソムーブかましてしまい、すみませんでした。次からは元に戻ってると思うので安心して下さい。戻ってなかったらクドすぎるって話なんだろけどね?
 話が変わり遂に来ましたね…ライ○・アライブリメイク発売! SFC版はやったことないですが、動画で見てあらすじは理解してます。一回やってみたいと思ってたので、これを機にリメイク版をやってみたいと存じます。まだ買ってないけどね? 先に体験版やりまする〜。
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