艦これすとーりーず ―僕が異世界版艦これの提督になった件について―   作:謎のks

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そして伝説へ…(ならない)

 僕たちが初めて受けた任務…襲われた商船は(アクシデントはあったが)めでたくクリアーとなった。

 

「おめでとう。貴方たちの活躍を、私たちも誇りに思います…この調子で、世界の安寧秩序の維持に努めてください」

 

 加賀さんも連合代表として嬉しい、と語りそれ以上追及しなかった…何があったのか隅々まで報告したにも関わらず、だ。

 ま、僕もそこまで野暮を言うほど馬鹿じゃない。関わらない方がいいことには徹底的に関わらない、オタク舐めるな?

 …といっても、流れでいきそうになるかもしれないけど? というのも、僕はあの後妖精さんに?

 

「拓人さん〜? もう少し彼女たちの身の回りを調べませんか〜? 提督として彼女たちのことを理解しておかないと〜? 及ばずながら、私もお手伝いしますので〜!」

 

 などと言われてしまった。これアレだよ? 色々調べていくうちに世界の謎とか矛盾とかなんかよくわかんない理由で、連合の秘密を垣間見て、いずれそれが世界の危機に繋がる〜的な? 分かるんだよ、ゲーム脳だから。

 

「…ふぁい」

 

 いいえ、を選びたいけど強制イベっぽいので是非もなし! って感じの返事。まぁ〜神さまだし、しゃーない。でも神さまってよくある転生モノだと「主人公に特典与えたらすぐ消えて以降関わらない」が通説。しかし妖精さん曰く。

 

「拓人さんに物語の進行が出来るとは思えないので、致し方なく〜?」

 

 なんてメッタメタな理由! まぁ実際その通りだけど。

 じゃあ、と僕らは執務室で金剛たちのプロフィールを見てみることにした。ついでに艦これRpgっぽく「使命」もつけてみました! …そこ、今更とか言わない。

 執務室の机に座る僕の前に、透けたブルースクリーンが…ちょっとややこしいけど、この世界の近未来的な技術じゃなくて、妖精さんが分かりやすくしてくれてるだけだよ? ここの科学力がどの程度か知らないけど。さて先ずは…?

 

 

◯天龍

 職業:傭兵

 原作との違い:寡黙、ギラついた瞳、二刀流、ボロボロのマント

 使命(カルマ):傭兵艦娘

 裏の使命(アンダーカルマ):???

 

 

 …気になるところはあるけど、色々言っても仕方ない、順序よく見ていこう。まずは…このカルマ? ってヤツから。

 

 

 

 ──其は、戦場を渡る流れ者。

 

 

 真理を求めず、己を求めず、ただ混沌を歩むモノ。

 様々な戦闘スキルを有し、戦いの経験を活かし陣頭指揮を執る。契約や約束事を破ることはない義侠。しかし、生命を疎かにする輩にはその限りではない。

 

 

 …うん、そんな感じだったね? で…?

 

「妖精さん、この裏の使命(アンダーカルマ)って何?」

「あぁ〜それはですねぇ〜? 彼女たちの本当の使命、というとこですかね〜?」

「本当の使命…?」

「使命は彼女たち自身が選んだ道、しかし裏の使命は、魂に刻まれた「いずれ向き合わなければならない」重大な事柄…ですねぇ?」

「要するに、彼女たちとより仲良くならないと詳細は分からない、か」

「その通りです〜! よく分かりましたね〜?」

「まぁ、ギャルゲーも嗜んでますので? キリッ!」

「…そういうのいいので?」

「アッハイ」

「では〜次いきましょ〜!」

 

 

○翔鶴

 職業:適正体

 原作との違い:人に対する不信感、エルフ耳

 使命(カルマ):軽蔑

 裏の使命(アンダーカルマ):???

 

 

 ──其は、人類に牙を向ける者。

 

 

 憎悪、殺意、不信…様々な負の感情を織り成し、それらは固く結ばれ綻びを知らない。

 過去に人類、或いは仲間に裏切られた。その瞳の絶望は晴れることはあるのか…? もし貴方に彼女と彼女の闇に向き合う覚悟があるなら、根気よく行くことだ…さもなくば、貴方ですら「憎しみ」の対象となるだろう。

 

 

 …最後なんか物騒だな!? でもやっぱり…彼女の過去に何かあって、そこからあんな性格になってしまった、と…くっそー誰だそんなことしたの!? それなかったら普通に優しい翔鶴姉だったんでしょ? 訴えてやる!!

 

「はいはい次行きますよ〜?」

 

 

◯野分

 職業:ビューティーデザイナー(という名のフリー艦娘)

 原作との違い:ナルシシスト、一人称(ボク)

 使命(カルマ):華

 裏の使命(アンダーカルマ):???

 

 

 ──其は、美しさを追求する者。

 

 

 世界に溢れる醜き存在を駆逐し、麗しい輝きに満ちた光景を夢見る美の探求者。

 流れるように輝く髪、仰々しいジェスチャー、それらは全て最高の美を求めるからこそ。決してネタキャラではない。()

 

 

 …はい次ー! ぜってー突っ込まねーぞ!!

 

 

◯綾波

 職業:騎士

 原作との違い:ゴツい鎧、淀んだ瞳

 使命(カルマ):戦闘機械

 裏の使命(アンダーカルマ):???

 

 

 ──其は、感情を殺す者。

 

 

 痛み、悲しみ、寂しさ…孤独や罪悪感を消すために選んだ道は「虚無」である。

 心を殺してただ戦闘に没する、忠実ではあるが故に彼女は人ではなくなった…。過去がその目に写る時、彼女が抱く感情とは…?

 

 

 …うわー一気に重くなるなぁ…えっ騎士だったんだ? まぁ今更か。でも、彼女のこともなんとかしないとな?

 

「このアンダーカルマに、答えがあるんだろうか…?」

「……(口にバツシール)」

「あ!? ちょっとくらいヒントいいじゃないですかー!」

「(ベリッ)いいんですか? 知ったら色々ヤバいですよ?」

「やだー! ヤバいってヤダー!!」

「…はい、次は金剛さんで」

「え? いや次は」

「はい、ドーン!」

「ちょっと!?」

 

 

○金剛

 職業:フリーの艦娘

 原作との違い:相違なし…?

 使命(カルマ):提督への思い

 裏の使命(アンダーカルマ):???

 

 

 ──其は、愛と運命を掴み取る者。

 

 

 長い年月が育む愛、一目惚れの恋…そこに差異など無いと、声高らかに宣言せし、無償の愛を捧ぐモノ。

 

 

 …ん? それだけ?? 金剛こそ色々知りたいことあるんだけど? あの雰囲気の変わりようとか?

 

「まぁ、彼女は大トリということで〜? いわゆる鉄壁のメインヒロインですねぇ?」

「マジか。大好きアピール凄いのに鉄壁っすか?」

「はいはい、細かいことは気にしない〜」

「…で?」

「承知してます〜…こちらに〜?」

「ん。…!? これって…?」

 

 

○望月

 職業:科学者(天才! な?)

 原作との違い:白コート、ロリポップキャンディ

 使命(カルマ):スパイ

 裏の使命(アンダーカルマ):???

 

 

 ──其は、秩序を守る暗躍者。

 

 

 諜報、潜入、裏切り…世に常闇が蔓延る限り、そのモノの道に安息は無い。

 ある密命を受けて、他の艦娘に紛れて対象を監視する。そこに善も悪もなく、もし上層部の意向にそぐわない者であると判断した瞬間…。

 

 …間違いなく、目前の敵と化すだろう。

 

 

 …ということで、執務室に呼んで本人に聞いてみるよ?

 

「君スパイ?」

「あちゃーバレたか」

 

 軽いよ。もっと反論しなよ?

 

「バレちゃあしゃーない。煮るなり焼くなり好きにしな? なんならアタシを抱くかい?」

「はっはっは! 残念ながらロリに興味はない!」

「ホントに? パンツ見せるよ?」

「貴女が神か!!! (ガタッ)」

「拓人さん? そうじゃないでしょ? (ジロリ)」

「すいませぇん…(´・ω・`)」

 

 気を取り直して、僕らは望月に事の詳細を伺った。

 

「…最近さ? ここいらで深海の奴らをよく見るようになってんだよ?」

「…? いや普通じゃない?」

「いいや有り得ない。ここは大戦終了後は平和そのものだった…難しい話だけど、深海の奴らはマナの穢れを好んで摂取する。ここは穢れの値も少なくて未だにマナの恩恵もある」

「マナが少しでも多くあったら、そもそも深海棲艦は近づかない…?」

「そ。だからお前さんらが見た、レ級とかスキュラとか…アレが出る時点で何かがトチ狂ってるとしか思えないね?」

 

 そのトチ狂った原因を調べてるって? んー? スキュラか…望月は他にも何か知ってそうだな? なんかブツブツ言ってたし! 僕はそれとなく追及してみた。

 

「アタシが何モノか? …んーそうさね? まずはアンタの敵じゃない。それだけ断っとく」

 

 いやいや僕がやばかったら消すんでしょ? プロフィールに書いてたもん。妖精さんが盛ってるとしても、おいそれと信じられないよ?

 

「信じらんないか…だってさ? 加賀?」

 

 ガチャ、とドアの開く音。その取っ手を握っていたのは…まさかの加賀さん。

 

「ファー!?」

「やはり、望月さんは連合から派遣されていたのですねぇ?」

「…その通り。彼女はこの海域の調査と共に、ある人物を見張るように言付けられたの」

「それってまさか…」

「貴方よ、タクト君? 貴方は我々にとって未知の存在。あの金剛を傘下に置き、そうじゃないにしても貴方は脅威か否かを考えなければならないの。漂流者(ドリフター)…いいえ? ()()()なのだから」

「…!? 特異点? 僕が…?」

 

 少しだけだけど、なにかが繋がった気がする。…ドリフターは特異点の別称だった…?

 

「…そもそも、その特異点? ってなんなんですか??」

「そうね? ここまで知られてしまっては、話さないわけにもいかない。…ふむ、では明朝に連合へと向かいましょう。そこに真実を伝えることに相応しい人物がいる」

「それって?」

 

「…連合親衛隊指揮官。鎮守府連合幹部の一人…我々の上司にあたる御方よ」

 

……………。

 

 

 すげい人キターー(´○Д○` )ーー!?

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 ──ハジマリ海域、スキュラ邂逅ポイント。

 

「…ふむ」

 

 海の上に佇む人物、その男は片手に何かを握っていた。

 

「穢れがたったこれだけとは…足らん」

 

 忌々しげに空を睨むが、すぐに表情が歪んだ。

 

「まあいい。コアは破壊されたが、穢れの貯蓄タンクは無傷だった…これさえあれば…」

 

──…フ、フフフ…フハハ、フハハハハハ!!

 

「…フン!」

 

 男は漆黒のマントを翻し、その場を後にしようとする。

 

『…ギィ!』

「お前か…今度はしくじるなよ?」

『キヒヒ!』

 

 傍のレ級に釘を刺しながらも、男は靄のかかった球体を見やる。

 

「…特異点、お前の好きにはさせんぞ? この世から艦娘の居ない世界を築くため…我が計画は必ず成就させる!」

 

  …待っていろ、"器の乙女"よ…!!

 

 この男は何者か、そして計画とは…?

 

 

 

 ──トモシビ海域編に続く。

 

 

 




アンダーカルマも使命表から取っています。彼女たちにどんな過去があったのか予想してみてね?
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