艦これすとーりーず ―僕が異世界版艦これの提督になった件について―   作:謎のks

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トモシビ海域編
いざ、鎮守府連合殴り込み(いやいやw)


 前回までのあらすじ。

 

 交通事故で死んでしまった僕は、何の因果か「異世界転生」してしまう…夢にまで見た「艦これ」の世界に!

 そりゃ…艦これ"rpg"だし、なんか魔改造されてるし、艦娘は原作と違うし、転生特典はショボいし、また死にかけたし、俺の嫁がこんなに最凶なわけない。的な展開続きで、もうしっちゃかめっちゃかだけど! それでも…こういう無茶苦茶なのは好きだし、何より嫁…金剛がいるから、そんなのはさしたる問題だ。

 さあ、今日も提督として艦娘たちと、深海の奴らから世界を守るぞぅ! …あれ? これあらすじになってる??

 

 

 

 

 

・・・・・

 

「──…で」

 

 僕らはとある目的のため、金剛と訪れた「鎮守府連合、メインストリート(城下町)」を歩いていた。最終的な目的地は?

 

「…鎮守府連合、総本部」

 

 山のような建物、真っ白なお城みたいなヤツ、この総本部の中に今回のイベントで重要な人物が登場する予定…うぅ、緊張してきた。

 

「大丈夫ですよ〜? 拓人さんは正直に答えてもらえれば〜?」

「そうだよー? あんま肩に力を入れんなよ、大将?」

 

 妖精さんと望月が気楽に声をかけた。いやいや誰のせいでこうなったと思ってんの!? 僕は正直真実とかどーでも良くて、艦娘たちに囲まれた有意義な生活に興じるのだよ!!

 

「…また気色悪いこと考えてるな、お前は?」

 

 僕の隣で見透かしているのは天龍、僕が転生した…漂流者だと知っている唯一の艦娘(と言いたいけど、望月も加賀さんも周知済みらしい)、彼女もついて来てくれた。

 

「えへへ…だって自分の気持ちには正直でいたいから」

「それが邪な考えでなければ、素直に感心していたのだがな?」

「うぐっ!?」

「まぁまぁ、天龍さん〜? おさえておさえて〜?」

 

 僕と妖精さん、天龍が和やかに会話していると、望月がそこに加わる。

 

「なぁ大将、そっちの世界はどんなんだ? アタシはそっちの文明とか、科学力が気になんだよねぇ?」

「え? うーん、科学力は分からないけど、魔法はなかったなぁ?」

「へー? そっちじゃ魔法すら存在しないって?」

「いや、存在は知ってたというか、妄想の部類というか?」

「あー…そっか、こっちの世界は大将にゃ夢みたいに写ってる、と」

「あはは…まぁ否定しないよ? 夢にみた艦これ…ううん、金剛との生活なんだから!」

「うへぇ、大将はマジで姐さん(金剛)好きなんだなぁ?」

「あぁ、それに関しては変態だろうな?」

「…否定出来ないけど、天龍? あんまり変態ヘンタイって言わないでね!?」

 

 僕らが他愛ないことを話していると、加賀さんが聞いてきた。

 

「タクト君、貴方はどうやってこの世界へ?」

「え? えっと…転生、って分かります?」

「…成る程、その手の邪法には良い話が無い、聞かなかったことにするわ。ごめんなさいね?」

 

 バッサリ切るなぁもう! なんか不安がこみ上げて来たけど、いいもん金剛がいるから! あ、さっきから金剛が会話に出てないけど、彼女は僕らの「名無し鎮守府」に置いてきた。名無しってのが名前、いいね?

 なんか、金剛がいない方が都合が良いらしい?

 

「でも、後悔はなかったの? 貴方の元の世界にやり残したことは?」

「無いといえば嘘になるけど……友達と喧嘩してそのままだったから、そのくらいかな?」

「お前の友人か…それは気の毒だったな?」

「いいよ、僕がそう思ってただけかもしれないし? 彼イケメンだからさー」

「イケメン…?」

「カッコイイって意味だよ。ちょっと接点があった違う世界の人間同士、ってね? こんなだらしない僕は、最初から彼との縁はなかったのかも?」

「タクト君、あまり自分を卑下するものではないわ?」

「ありがとう加賀さん。はぁ〜でも…あのすぐ後だから、彼が傷ついてなきゃいいけど……」

「ま、終わったことだ。気にするだけ体力の無駄ってことじゃね?」

 

 望月が彼女らしい励ましの言葉をかけてくれた。

 

「そうだね? あ、加賀さんそろそろ?」

「ええ…ここよ?」

 

 加賀さんが見る方向を僕らも見やる、天高くそびえ立つ鎮守府連合総本部、その入り口。ガラス張りの扉だ、中にエントランスと、制服をピシッと着こなす提督らしき人たちと艦娘たちの姿が行き交う…広いな? ちょっとした大企業の訪問って感じ?

 

「…よし、行くぞ」

 

 ゴクリ、と生唾飲みながら覚悟を決めて、僕らはある人物の元へ…。

 

 

 

 

・・・・・

 

「鎮守府連合へようこそ、受付の「鹿島」です。ご用件をお伺いします」

 

 広いエントランスの中央奥にある受付のスペース。彼女は艦娘の鹿島といった…あぁ、あのいんm

 

「拓人さん! いい加減にしてください!? このお話をR-18にするつもりですか!!」

「何気に妖精さんもひどいよね?」

「…?」

「何でもないわ…久しぶりね、鹿島」

「あっ! 加賀様! お疲れさまです!!」

 

 鹿島が背筋を張りながら敬礼、今「様」って言ったよね!? 流石選ばれし艦娘、待遇もすごいのか。

 

「提督に繋いで頂戴? "彼を連れて来た"と言えば分かるわ」

「了解です! 少々お待ちください!!」

 

 鹿島は受付の電話で言われた通りに繋ぎ、どこかに通話しているようだ。…そして少しして。

 

「お待たせしました! 丁度執務室で書類整理していたようで、そのまま部屋に来てほしいそうです!」

「分かったわ。…ありがとう」

「はいっ! お気をつけて!」

 

 鹿島が敬礼すると、加賀さんがスタスタと先を急ぐ。

 

「にゃはは、やっぱすげぇや加賀は。あの忙しい御仁を捕まえちまうんだから」

「…今更だけど、加賀さんってそんなにすごい人なの?」

 

 僕は望月の言葉に疑問を口にすると、望月が回答する前に鹿島がすぐさま反応する。

 

「ええ! 加賀様は親衛隊随一の実力の持ち主! 親衛隊提督も彼女の言葉を無下には出来ません。彼女がこれまで深海棲艦から守ってきた重要拠点は数知れず! 本当にすごい人なんですよ♪」

 

 鹿島はまるで自分のことのように喜んだ。そんなことよりCV茅野さんのキュートヴォイスは「いいぞぉ! コレ、最高」でございます(パ〇ガス)。

 

「タクト君、こっちよ?」

 

 前を歩いていた加賀さんが振り返り催促する。僕らは鹿島にお礼を言うと、加賀さんと一緒に彼女の提督の所へ向かった…。

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 僕らは、壁一面ガラス張りのエレベーターに乗って最上階へ。そこは各連合幹部の執務室があるらしい…でも皆忙しいみたいで滅多に戻らないんだって。ラッキーだったんだね?

 ちなみにこのエレベーター、誰が作ったんですか? って何となしに聞いたら…加賀さんは望月を指した。彼女の頭脳のおかげでこの世界に機械文明が浸透した、と言われるほど。マジか、全然そんな風に見えないけどなぁ…?

 

「さぁ、ここが彼のいる部屋よ」

 

 加賀さんがある部屋のドアの前で立ち止まる。ここが「親衛隊提督執務室」…ここにこの世界について色々知っている人が居る、まぁ事情説明は妖精さんがいるから何とでも? って言いたいんだけど妖精さん性格悪いからなっかなか教えてくれないんだよなぁ~? 素直に聞いておこっか!

 

「拓人さん、バッチリ聞こえてますので、後で地獄以上の恐怖をお見せしますよ(暗黒微笑)」

「救いは無いんですか!?」

「無いね! (望月)」

 

 さり気なくネタに反応する望月、元を知らずともネタを返してくれる君こそ真のオタクだ()

 

 …ってやってたら加賀さんがドアノブに手を掛けてる!? ちょ、まだ心の準備が?!

 

 

 ──ギイィィ………

 

 

 軋むドアの音、窓からの光が差し込む。そこに居たのは…?

 

「…お連れしました、提督」

 

 加賀さんが提督と呼ぶ人物の後ろ姿。スラっとした立ち姿の男性だ、この人が選ばれし五人の艦娘の現指揮官、親衛隊提督………ん?

 

「…お疲れさま、加賀さん?」

 

 彼が後ろを振りむ…いた……っ!?

 

「えっ! 君は…」

 

 その「顔」に、僕は見覚えがあった…それは僕の「友達」。

 

「海斗君!!?」

 

 この人は一体何者なんだ…?

 

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