艦これすとーりーず ―僕が異世界版艦これの提督になった件について― 作:謎のks
○ガスマスク→望月特製のマスク、装着すると"長い時間「魔術防膜」が張られる"、これにより黒い霧の影響を完全にシャットアウトする。
これに合わせて既出の話に文面を追加しました、ちょっと気に入らなかったので。また何かあれば最悪サイレント修正するかもしれません、報告失礼しました。
…あ、またしても展開早めです〜。
※追記:またしても気に入らなかったので、題名変えました。
南木鎮守府へ辿り着いた僕たちに待っていたのは、黒い霧により視界が遮られた不気味な海だった。
島を囲む土壁に開けられた大洞を抜けた先、正に死者の世界のような陰鬱な雰囲気が漂う世界が目に広がる、僕らは想像以上の光景に驚いていた。
「これは…!?」
「酷いな…これほどまでに霧が充満しているとは」
「先が見えませんね、明かりはありますがもう少し視界がほしいですね?」
ヘッドライトの光だけだと、どうしても心許ないと思えてしまう──別に探知機能があるなら話は変わるけど?
僕と天龍、綾波がそんな言葉を呟くと、不意に翔鶴は弓矢を構えた。
「ふっ!」
弓弦を引いた矢を放すと、空中で矢が炎に包まれる。そして間もなくして火の中から艦載機が飛び出した。
艦載機下から光の球が射出された、一瞬灼光弾を思い出して身が固まるが、光の球が艦載機と海面の間に固定されると、淡い灯火のように辺りの暗闇を照らしていく。
「おぉっ!」
「望月が開発した「灯籠弾」よ、灼光弾のように霧を晴らすことは出来ないけど、光で視野を広げるぐらいは出来るわ」
そう言って翔鶴が放った艦載機は、辺りに数個の灯籠弾を投下した。
どうやらさっき不知火から手渡されたモノのようだ、望月もこうなることを考えていたみたい。とにかくこれで視界の問題は解決かな?
「松明代わりか…しかしこれは、敵に居処を教えているのでは?」
天龍はそう言って辺りを警戒し始める、確かに遠目からでも少し目立つかも? しかし僕としては意見は違う。
「いや、僕たちが目立てば酒匂に目が向かなくなる。先ずは出来るだけ敵を誘い出して、頃合いを見て追っ手を撒いて酒匂を見つけよう…と思うんだけど?」
「成る程な、しかしタクト。それなら最初から二手に別れた方が得策ではないか?」
「んー、天龍の言いたいことは分かるけど…この霧の中がどうなっているか分からない以上、不用意に別れるのはどうなのかなって?」
「いえ…司令官。どうやら選択は一つしか無さそうですよ」
そう断言する綾波の視線の先には、僕たちの元に近づく影があった…。
『──キッヒヒ!』
「っ、レ級。それにあれは…港湾棲姫!?」
「っ! あの角の女…シルシウム島で出会った…!?」
翔鶴は恐怖の色を露わにしながら、目前の敵を凝視した。
黒霧の中から現れた黒フードの死神「戦艦レ級」と、レ級と連れ立って現れた一本角の姫級の一体「港湾棲姫」。左右の巨大な爪、灰色の肌に白のノースリーブワンピース…間違いないね。でも…少し様子がおかしい? なんだか目が虚ろでのような気がする。
「ドラウニーアには深海のヤツらを操る術がある、おそらくそれで従っているのだろう」
天龍の言い分は成る程、的を射ているけど…レ級が割と普通なのが引っかかるな、港湾棲姫には別の術でも制御しているとでもいうのか?
『キヒャア!』
レ級は問答無用といった具合に両手に鎌を構える、港湾棲姫もまた右手の爪を前に広げて警戒する。
「逃げ場はないか…二手に別れるしかないか」
「うむ、囮は俺と綾波で引き受けよう。酒匂はタクトと翔鶴に任せる」
「了承」
「分かった」
「待ってタクト、私はあの角の女には因縁がある。向こうにも艦載機がある以上私がここに残るべきだと思うわ、それに…アイツが居なければ瑞鶴もああはならなかったかもしれない。仇を取りたいの…!」
「翔鶴…」
翔鶴の言わんとしていることも尤もだと思う、制空権争奪の意味でもこの場に残った方が良いかもだし、彼女が港湾棲姫を仇と言うならそれを踏まえて行かせてあげるのも慈悲なのだろう。しかし──
「駄目だよ、君には「酒匂を救い出す」という役目がある。それに…自分は冷静じゃないって言ったのは君自身でしょ? 何かあってからじゃ遅いんだ」
「っ、でも…!」
僕の説得に食い下がる翔鶴だが、ここで天龍が前に出た。
「翔鶴、今お前がこの場に居るのは何のためだ? 酒匂を救い出すことではないのか」
「天龍…でも私は……悔しいのよ…っ」
「解るさ、この場に居る皆がお前の気持ちを理解出来るだろうとも。だからこそお前は、後悔を重ねてはいけない…そうは思わないか?」
「…っ!」
「頭まで下げてここまで来たんだ、本懐を遂げてもらわねば俺たちが困る。安心しろ、俺たちも無理な戦いはしない。適当なところで戦闘を離脱次第、お前たちと合流しよう」
天龍は微笑みながらそう言うと、綾波も同じく微笑んで頷いた。
僕は天龍の「冷静な状況判断能力」を信じている、彼女がそう言って送り出してくれるなら…僕も心置きなく翔鶴と一緒に行ける。
「…ありがとう、天龍、綾波」
翔鶴も僕と同じ考えで察した様子、天龍と綾波の瞳をしっかりと見つめて感謝を伝える。
「何、酒匂も立派な艦娘だからきっと無事だ、何処かで身を潜めているだろう。お前が迎えに行ってやれ」
「翔鶴さん、どうかご無事で」
「うん…二人も本当に無理はしないでね? あの時の瑞鶴みたいに…置いていかないでね?」
「あぁ、約束する。…タクトも無理はするなよ、必要なら翔鶴を頼れ」
「うん。…天龍って頼りになるけど、僕に対してだけ何か過保護じゃない?」
「お前が心配なんだ、言わせるな…結構恥ずかしいのだぞ?」
天龍が頰を赤く染めて羞恥心を表した。
「そ、そっかごめん。…気を取り直して、行こうか翔鶴?」
「えぇ。二人とも…ありがとう!」
こうして僕と翔鶴の「酒匂捜索メンバー」と、天龍と綾波の「対深海勢囮メンバー」に分かれて行動する。
遠ざかる天龍と綾波、そして相対するレ級と港湾棲姫を背に僕らは駆け出す、この黒い霧の中に居るはずの酒匂を見つけ出すために。
・・・・・
──その頃、酒匂を抱えた長門は森林の奥深くへ。
「ぴゃあ…随分奥に来ちゃったね?」
「うむ、この先は海面から陸地となるが、そこに生えている大木の根の隙間に巨大な「空洞」がある。彼女はそこに居る…少し湿気ってはいるがそこなら深海のヤツらも迂闊に近づけぬはず、積もる話をすると良い」
酒匂を抱えた長門が辿り着いたのは、かつては森であった枯れ木の中でも一際大きな巨樹であった。水沿いの陸地に生えているそれは、枯れていようともその存在感を絶やすことはなく、太い根と地面の間には、確かに数人が入れるスペースがあった。
「すごい、何か秘密基地みたいだね。昔の任務の時にシスターたちと一緒に隠れてたこと思い出すよぉ」
酒匂がそんな風に懐かしんでいると、長門は樹洞に潜むモノに語りかけた。
「由良、居るか? 君に会いたいと言う娘を連れて来た。酒匂だ…会ってやってくれないか?」
「っ! …」
長門の言葉に緊張が走る酒匂、経緯はどうあれ「かつての仲間を探す」という目的を果たしつつある、嫌でも固唾を呑んでしまう…そして──
『──…どうしてその娘を連れて来たの?』
「っ! 由良ちゃん!」
空洞の中から話しているのか姿形は見えないが、聞き覚えのある声が酒匂の耳に確りと届いた。
「由良ちゃん! 酒匂だよ、お願い力を貸して! 皆が大変なの!!」
酒匂は由良と思しきモノに、現在の異能部隊の関係性──翔鶴とサラトガの仲違いと、瑞鶴を失って翔鶴が絶望していることを話した。
『…っ! 翔鶴ちゃんが?』
「うん、由良ちゃんは皆が喧嘩しちゃったときよく宥めてくれたよね? 由良ちゃんなら今のおかしくなった翔鶴ちゃんも何とか出来ると思うんだ、酒匂由良ちゃんが怒ったとこ見たことないもん!」
矢継ぎ早の状況説明、息を整えながら酒匂は由良に「戻ってきてほしい」と訴えた、だが…?
『──そう、でも買い被りだよ。私が翔鶴ちゃんたちをどうにか出来るとは…思えないし?』
「っ、由良ちゃん…?」
『それ以上に、私は酒匂ちゃんが心配。どうして此処に来たの? 貴女がこんなとこに来たら…シスターがどう思う?』
「それは…でも…っ」
『これ以上この場に居てはいけない、貴女は今すぐシスターたちの元に戻るの。…私のことはもう忘れて? 貴女の知っている由良は…もう居ないの』
そう言って声の主は頑なに姿を現さず、酒匂に対し帰るように催促した。
何故こんな場所に居るのか、どうしてあの時皆の目の前から消えたのか、そもそも彼女は由良なのか? 疑心ばかりが募り頭が痛くなる。
「どういう意味? そんなこと言われたって…酒匂…分からないよ……っ」
酒匂には何も理解出来なかった、思考の限界に至った酒匂は、頭を押さえながら哀しい気持ちが溢れ出そうになる。
「…酒匂、済まないが由良の言う通りにしてやってくれないか? 彼女は…………っ?」
長門が声をかけようと言葉を発するが、突如何かに気づいた様子で辺りを見回した。
『──■■■■■ーーーッ!!』
黒い霧の中から複数の白く光る眼がこちらを捉えていた。深海駆逐艦イ級が六隻…深海駆逐隊がこちらに迫りつつあった。
「ぴゃ…!?」
「深海棲艦か…酒匂、お前は陸地へ避難しろ。私が相手する」
深海駆逐艦が長門を囲もうと広がる、酒匂は重くなった身体を何とか動かしながらも、長門の言う通りに陸地に上がって遠目から見守る。
「…ふんっ!」
──ズゥンッ!!
『■■■■■ーーーッ!?』
しかし戦闘はものの数秒で片付いた。流石の戦艦の主砲の一撃は、深海駆逐隊を一瞬で爆炎に呑んだ。硝煙が晴れるとその場に居た駆逐イ級たちは跡形も無く消え去っていた。
「ぴぃ…す、すごい!」
「選ばれし艦娘たるこの長門を、侮るな。…む、まだ気配がするな? 新手かもしれん、その場を動くなよ酒匂」
「分かった!」
長門の言う通り、何処からともなく話し声が聞こえる。酒匂たちが息を潜めて様子を伺っていると──
「艦載機か…?」
暗闇の中から一機の艦載機が出て来る、おそらく艦娘のものだろう。…そして程なくして艦載機から一つの光る球が射出される。水面の上に止まる光る球は辺りを照らし始めた。
「これは…?」
「──酒匂!」
「っ! 翔鶴ちゃん!!」
酒匂たちの前に現れたのは、翔鶴と拓人だった。二人とも酒匂と同じくガスマスクを着用し身体は淡い光に包まれていた、どうやら酒匂を探しにここまでやって来たようだ。
「良かったぁ、無事だったんだね酒匂」
「タクトちゃんまで…どうして酒匂がここに居るって分かったの?」
「タクトのおかげよ、酒匂がこっちに居るかもしれないって」
「いやぁ、ドラウニーアが居るとしたら南木鎮守府に潜伏してるだろうし、酒匂でも近づかないだろうなって? なんとなく右の方から隈なく探してたんだけど…さっき砲撃の音がしたから、もしかしたらって」
側から見れば「出来過ぎた展開」であるが、これこそ特異点としての拓人の幸運、渦中にあった酒匂と迅速に引き合わせることが出来た。
「酒匂…貴女、自分が何をしたか分かってる? 一人だけでこんな場所に来るなんて…どういうつもり?」
翔鶴は怒りの様相で酒匂を睨む、酒匂は竦み上がりながらも辿々しく言葉を紡いだ。
「…っ、ごめんなさい。酒匂なら…由良ちゃんを見つけられるって思って…だから…っ」
「由良を見つけようとしたのは…私のため?」
「…うん」
酒匂が頷くのを見た翔鶴は、呆れた様子でため息を吐いた。
「…あのね? 確かに由良は私たちにとって大事な仲間だった、彼女を見つけたら私が喜ぶとか、私とシスターの仲を取り持つとか、貴女なりの考えがあったんだろうけど…はっきり言ってそんなことされても、私全然嬉しくない! 酒匂が危険な目に遭うぐらいなら…こんなことしてほしくなかった!!」
「翔鶴…もうその辺で?」
酒匂を気遣う気持ちが先走り乱暴な口調になる、そんな翔鶴を見兼ねた拓人は彼女を宥めた。…不意に、酒匂の方から涙を流す声が聞こえる。
「…っ、ひっぐ…ごめん、なさい。酒匂…翔鶴ちゃん心配で、あの時だって酒匂が転んでなかったら…瑞鶴ちゃん無事だったかもしれないのに…っ」
「…っ、酒匂…貴女…!」
「翔鶴ちゃんが思い悩んでるのも、シスターが暗い顔することが多くなったのも、全部酒匂のせいなんじゃないかって…そう思ったら…不安で…自分が嫌になって…!」
「そこまで…翔鶴たちのために悩んでくれてたんだね?」
拓人の言葉に、ガスマスクの瞳部分から見えた「洪水の如く流れ落ちる涙の雫」を落として答えた酒匂。その様子を見た翔鶴も…思わず涙ぐむ。
「──酒匂、貴女は何も悪くないの。悪いのは…全部、私。私がもっと皆に素直になれたなら…皆と一緒に涙を流せたなら、こんなことにはならなかった。勝手に怒り散らして酷いことばかり言った…私が悪かったの、ごめんなさい…酒匂…っ」
「翔鶴…ちゃ…!!」
二人とも罪悪感からの涙を流して己の過ちを悔やんだ、それは過去の「蟠(わだかま)り」…幾重にも縫い合わされた糸が一つ解けた証拠だった。
「翔鶴、君の素直な気持ちを伝えられて良かったね。酒匂も…もう翔鶴たちを困らせちゃ駄目だよ?」
「うん…ありがとうタクトちゃん。……えへへ、なんかタクトちゃん昔の提督みたい?」
「いや僕今でも提督……っあ、南木鎮守府の提督みたいって? ゴメンごめん…;」
「もう、締まらないわね? うふふ…!」
拓人と翔鶴、そして酒匂の間に和やかな雰囲気が流れる。…それを離れた場所から見守る一つの影。
「…久しいな翔鶴、何はともあれ君に笑顔が戻ったようで何よりだ」
「っ! 貴女は…長門!? タクトの話を聞いて半信半疑だったけど…本当に黒い霧の中をガスマスク無しで平気なのね?」
こちらに近づく長門の変わらぬ姿に驚く翔鶴、そして…そんな長門は彼女の隣に居る少年のような男を見つめる。
「えっと…貴女が長門さん?」
「うむ、君は翔鶴の新しい提督か? この場にただのニンゲンが来るとは思えん、君は…何者だ?」
両腕を組んで拓人に問いかける長門、かといって疑うという素振りでなく「察したうえでの問いかけ」のように感じた拓人、そのまま自身の素性を明かす。
「僕は色崎拓人です、特異点…だと言えば分かりますか?」
「っ! ……そうか、理解したよ。カイトが君をここに送り込んだのだな?」
「はい、我々は南木鎮守府周辺の調査と共に、貴女の捜索のためにここに来ました。カイトさんは貴方を心配していました」
「そうか…足労であったな、有難う」
「いえ、ご無事で何よりです」
そう言って笑う拓人に同じく微笑みを返す長門。
「先ずはこの場を離れましょう、酒匂と…長門さんも?」
「いや、私は…」
「…あっ、そうだ。翔鶴ちゃーん! 実はグッドニュースがあるの、きっと驚くよ!」
「え? どういう意味? そっちに行けばいいの? もう…何なの?」
酒匂は木の根の下に隠れているであろう人物を指して、翔鶴に呼びかけた。意味が分からずとも翔鶴は酒匂に近づこうと動いた──
『──■■■■■ーーーッ!!』
瞬間、水底から刺客が現れる。
──ズドォン!!
「なっ!? しまった!」
「っ!? 酒匂!!」
一行に対して唐突に襲う残酷な現実、それは…ほんの一瞬の気の緩みを突いた。
倒したと思ったイ級は一体「海中」に潜んでいた…拓人たちと長門は対応が遅れ、凶弾を許してしまう…。
その弾の照準は──酒匂に向けられていた。
「ぴゃ!?」
「酒匂ぁ!!」
翔鶴が駆け寄ろうとするも、弾は陸地を抜け酒匂の目前まで迫っていた。
正に刹那の出来事…酒匂の命運は風前の灯火であった──
『──はぁっ!』
──ドゴォ!!
しかし酒匂に着弾するはずであった砲弾は、突如現れた何モノかによって防がれる。槍のような長い得物を使い凶弾を弾き返した。
『ッ! (ズゥン!!)』
『(ドゴォォオン!!) ■■■■■ーーーッ!?』
右腕に装着した砲兵装でイ級を仕留める謎の影、イ級はそのまま呆気なく爆散し沈むと、辺りには再び静寂が訪れた。
「あ、ありがとう…………っ!?」
お礼を言う酒匂だが、謎の影の異様な姿に思わず面食らう。
細身であることがよく分かる白いフード付きコート、両手で持つ得物は長い柄の先にハンマーが付いている鈍器、右腕に装着した砲塔、そして──極めつけはフードを被った顔の中から覗く「鬼の能面」。
「ぴゃ…貴女……もしかしなくても?」
「白いフード? 貴女は一体…?」
酒匂は目前の人物の「正体」に困惑し、翔鶴は突然現れたように映った謎の人物を訝しんだ。
『…翔鶴チャン、聞いていたホド何事もなさソウで…良かった、本当ニ』
「っ! その声…貴女……まさか…!」
『でも…本当はもう会いたくなかッタ、私の「こんな姿」…見られたくなかッタ。それでも…もう、隠し切れないヨネ?』
そう言うと白いコートの人物は、徐にフードを下げて仮面を外した──その時、仮面の裏に隠された顔を見た一同は…絶望の表情で驚愕した。
「ゆ…
「ぴゃ、由良ちゃん…額にあるそれ…角が……っ!?」
「何だ…一体どうなってるんだ…?!」
それは、酒匂がずっと探していた「友」であり、翔鶴にとっても因縁浅からぬ相手であった…!
『…皆、久しぶり。これが…今の「私」ダヨ?』
それは「由良」であった…がしかし、彼女の肌は「白に近い灰色」となり、額の角と共に「異形」であることを表した──