「出久ん、やっぱその衣装なんだねぇー」
私の前に現れた、幼馴染のコスチューム
彼の母が買ってきたそれを身に着けた彼は
どことなく、オールマイトに似ていた
「ねぇ、謳のそれって…」
「お古の部屋着だよ」
「だからか…」
どこかで見たことあるんだよな~
とつぶやいていた
私がコスチュームとして登録したものは
膝まで伸びたダボダボのパーカー
音楽プレイヤーと高音質のヘッドフォン
下は素足にサンダルだ
どうやら今日やるのは屋内での対人戦らしい
ペアをくじで決めるらしいけど
「先生、一つ言っておきます」
「たぶん私だろうけど、21人だから1人余りますよね、どうするんですか?」
「1人のチームは私が探知系の個性とだして、相手がどこにいるかを教えるぞ」
「そして、とあるチームは2回戦ってもらうことになるな」
それに君がなるとは、限らないだろうと、オールマイトが笑っていた
(もちろん、操作するんですよ)
私がくじを引かれない、未来を引き寄せる
この
BGM Lunatic Tears…
音楽プレイヤーに入れた曲を聴きながら、口ずさむ
とてつもなく、しょうもない命の使い方だった
というわけで、見事一人チームを引き当てた私だった
出久んとかっちゃんの模擬戦をみて、感極まり
「見せてもらった少年、君の覚悟を」
(出久ん、カッコイイー)
「そして喜べ、君の望みはこれから叶う」ふはははは
(ヒーローに向けて、一本前進だね)
と言って、周りがシーンとしたので振り返ると
何言ってんだこいつ…といった目で見てくる級友達
自分の発言を思い返す…
赤面
(あ~~、だれか私を消してーーーーー)
「あー、江口少女君の番だ」
部屋の隅で体育座りをしていた私に、オールマイトが声をかける
私は起き上がり
相手はBチームだそうだ
スタート同時に地面が凍る
それに巻き込まれた私
「さっきの戦いを見ていればわかったはずだぞ」
Bチームの轟君が迫ってくる
でも、これこそ私が望んだ結果
プレイヤーを操作し曲を流す
今回はいつもより
BGM revelation
《黒い夢をもっと深く》
私のコスチュームが学生服に似た服に変質する
《隔絶された記憶までも》
「なんだその個性は」
気にせず、声に気持ちを込める
《「0」を告げる月の雫》
異変は起こる
《塗り潰した世界にただ祈る》
歩いていた轟君が、何かに足を取られる
《生きている真実》
そのまま転倒し、窓から落ちる
《引き裂かれそうでも》
外にいた、障子君に頭からぶつかる
《止まらない意識は》
2人が倒れ、動かなくなる
《グリムの庭へと続く》
「もういいぞ、江口少女。2人は気を失ったから君の勝ちだ」
歌うのをやめる、いつもの見慣れたパーカーを着ていた
自分を確かに認識する
そしてそのまま意識を失った
今回の作品
11eyes
グリムガーデンの少女
です!