そんなgdgdファンタジー第18話!始まるよー!
城の方から1人、歩く人影がある。酷く落胆した様子のその人影は歩く先にいるデインを全く恐れていないようだった。
「はぁ…君達がこんな奴に苦戦するなんて考えてもなかったよ…」
「ダれダ?キサまは。」
「ん?あぁ、正気じゃない君はお呼びじゃないさ。」
「お主は妾の側近の…?」
「んー…残念!今はちょっと違うなぁ〜♪」
そう言うとその人はすぅっと大きく息を吸い込んだ。
「やっほー!みんな大好き神様だよー!?ねぇねぇズェン君!元気してた?え?今そんなこと答える余裕ないって?そうだよねー!」
「というか…お前誰だよ…」
「何だよーもー!さっき言ったじゃないか!私は神様だよ!?正真正銘本物の!会ったことあるじゃんかー!産まれる前に!え?え?覚えてないパターン?まぁ覚えてないと思ってたけど!あはははは!」
戦闘中ということを完全に忘れてしまうほどのハイテンションで話す神様。それもとっても笑顔で。ズェンは呆れながらこれが弾けるばかりの笑顔か、と考えていた。
「ダレだカ知らネェが死ネェ!」
「はぁ…うるさいなぁ!お呼びじゃないって言ったじゃないか!怒っちゃうぞ!?」
プンプンと怒り調子の神様はデインが振り下ろした聖剣をいとも容易く片手で止めた。
「なンダトォ!?」
「勝てない相手には挑まないのが鉄則だよ♪」
「グァぁァ!クソ!うぜェ!ウゼぇ!うぜぇ!ウゼェ!」
くるりとズェン達の方に神様は振り向く。
「苦戦するなんて思ってなかったけどまさか苦戦するとはねー!と、いうことで…ちょっとだけ、手助けしてあげようかな〜って思ったってわけさ!」
「手助け…?」
「そう!手助け!…って今話してんじゃん、邪魔しないで〜!」
「指デとめヤガっただとォ!?」
「じゃ、そういうことだから!いくよぉ…
神様は高らかに指を鳴らす。どうやら魔法はもう終わったらしい…見た目的には何も起こっていないように見えるが確かに変化は起きていた。
自信げに鼻を鳴らす神様は確認するかのように聖剣をじっと見つめていた。
「主とは違う魔法形質を確認。デュランスレイヴ、自律稼働開始。」
「──っよし!これでオッケー♪じゃあまったねー!」
「ちょっ…ちょっと待ってくれ──消えた…!?」
「聖剣がぁ!?急になんなんだ!?」
悲鳴の先を見るとデインが正気を取り戻していた。正気でもキチガイには変わりないが。
「ズェン殿を判別。スタンを最大出力にしてからの脱出を図ります。3…2…1…発動。」
「アァァアァァァァア!あばばばばば!!!」
「成功。自律稼働、モード
そう言った聖剣はたちまちのうちに女性の姿へと変化した。
その鋭い目は見るものを震え上がらせる気迫があった。
「くぅ…痺れたぜぇ…やってくれんじゃねぇか聖剣よぉ…」
「敵として識別。攻撃を開始します。魔断システム起動。」
「オイオイ本気かよ!俺は今お前の主の体にいるんだぜ?」
聖剣の目には迷いが微塵もない。覚悟の上での決定だった。
聖剣はデインの質問には答えず飛び出した。
「チィッ!クソめんどくせぇ!こうなったらぶっ倒してもう一度俺様の支配下に置いてやる!ディン・ド・マスケット!」
「目標、敵武具の破壊。」
そう呟いた聖剣はデインの魔道具を思い切り蹴り上げた。そうしてデインの武器は粉々に砕け散った。
「なっ!?俺様の武器が!クソ!こうなったら逃げの一択だ!」
「ズェン殿、魔力の補充を希望。」
「え!?あ、あぁ。受け取れ!魔結晶だ!」
「魔結晶を確認。融合炉へと転送。魔力補給、完了。」
聖剣の魔力補給が終わったちょうどその時だった。
走って逃げていたデインの動きが止まった。
「な…んだ……これ…体を……動かせ…ねぇ……!」
(お前に俺の体を好き勝手使われるのはもう嫌なんでな!聖剣に送り続けてた魔力を拘束に使わせて貰ったぜ!これでお前は魔力反発で動けないだろう!?)
「クソ…がぁ…!」
「目標を確認。対象の魔力反応だけを切除します。」
聖剣の脚が変化していく。その脚はまるで鋭い刃のような形へと変わった。
「ユウ様、今助けます…!
「ぐぁぁぁ!!なんだよ…これ…!俺様の魂だけが消える、消えていく…俺様はまだこんな所で──」
「終わった…のか?」
「任務完了。モード
ガクンと聖剣の体に衝撃が走る。しかし次の瞬間、思いがけない行動を聖剣は取った。
「ユウ様!ユウ様!大丈夫ですか!?死んでないですよね!?貴方がいなくなったら私はまた…たった1人で長い時間を過ごさなきゃいけないんですよ!?お願いですから目を覚まして…!」
「──ったく、うるさいよ。俺は無事だし、全然平気さ、デュランスレイヴ。」
「ユウ様ぁ…!よ゛か゛っ゛た゛て゛す゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!!」
「だからうるさいって!頭に響くわ!」
「こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ!!!!」
先程までの凛々しい姿は何処に行ったのやら、ユウの横にはだらしなく大声を上げて泣く1人の魔導生物がいた。
魂が消えたと思われたデインは元の体へと戻っていた。もうその体もボロボロだが、まだデインは生きるのを諦めていなかった。
「クソ…俺様は…こんな所で…やられるワケねーんだ…こうなったら形振り構ってらんねぇ!ありったけをこの城に…!」
ズルズルと肘までしかない腕で体をよじるデイン。そして残りの魔力を全て使い魔法を唱える。
「体が…だが…これで終わりだ、俺もお前も…
デインの体は城の中へと染み渡るように吸い込まれていった。
ヨウコは1人自分の城に違和感を感じていた。何か邪なものが入ったような、得体の知れない何かを。
「ズェン。」
「どうした?ヨウコ。」
「もしかしたらまだデインは死んでおらぬかもしれん。」
「──それホント?」
「妾の城から違和感を感じるのじゃ…底知れぬ悪寒と共に。」
「聖剣に聞いたら分かるかも知れない。聞いてみようか?」
「そうか、よろしく頼むぞ。」
ヨウコの言う通り言われてみれば確かに城がどこかおかしい。どこが、と聞かれると答えにくいものだが。
「聖剣!デインの反応がわかるか?」
鼻をすすりながら聖剣はズェンの方を向く。
「デインの反応ですか?そうですね…ちょっと待ってください──ありました!あの城全体から反応があります!」
「やっぱりか…めんどくさいなぁ…」
ズェンは戦いが終わっていない事に落胆した。しかしこの戦いの先にある笑顔を守るためにズェンは城を見据えた。
デイン君…まだ生きてるんですね…生命力気持ち悪いんだけど…
まぁ、自分で考えたキャラって意外と敵でも愛着湧いちゃうもんですよね!容赦なく殺しますけども!(おい)
では次回もお楽しみにー!