待たせたぶんのクオリティが少し心配…
13話「新たな仲間?」
「アリガトウゴザイヤシタ−↑」
ミーンミンミンミーン!
ジージージー!
店員からそう声をかけられならスーパーから出ると蝉の鳴き声とともに、むわっとした熱気が体全体にかかる。…熱い。そう思いながら暁は買い物袋をもち陽炎が見えるほど暑いのだろうアスファルトを歩く。今は8月である。あの妖精さんのブラック鎮守府を助けてから3ヶ月がたち今ではあそこの鎮守府そこそこの戦果をあげているようだ。
暁「やっぱり、夏の昼は素麺に限るわね。」
そう言いながら暁が時計を見る…正午を少し過ぎたあたりだろうか。
妖精さん「俺は鰻でもいいと思うけどな。」
妖精さんがピョコッっと買い物袋から、顔を出す。
暁「流石の私でも、それは辛いわ。」
妖精さん「ほう?天下の暁様にも勝てないものがお有りのようで?」
暁「もう…そんなからかわないで。はあ、なんで横奈はこんなに熱いのよ…。」
暁と妖精さんが住んでいるといったら少しおかしいかもしれないが、重要なのはそこじゃない。暁と妖精さんは杉田という、小さめなアクセサリー店の店長のもとに住まわせてもらっている。
横奈町は横須賀からあまり遠くない…とはいっても100km程は離れているが…海が近く魚介類がよく取れていたため昔はそこそこな人口がいたらしいが、深海棲艦が現れてから魚介類が取れなくなり今では人口が3分の1に減りさらにその殆どがお年寄りなので、若者はあまりいない。
妖精さん「海が近いからな湿度も高いから余計に熱いだろうな。」
暁「はあ…。そうだ!たまには海岸を通って帰りましょう!」
妖精さん「そうだな。いい気分転換にはなるだろ。」
道から少しそれて、『この先海水浴場』と書かれた看板の方へ歩いていく。数分歩くと少し広めの砂浜が現れた。
暁「うーん!やっぱり海と潮風は気持ちいいわね!」背伸びー
妖精さん「ああ、海はいつ見てもきれいだぜ。」
砂浜には誰もいなかった。お年寄りはもともとここには来ないし少ししかいない若者も大部分は都心部へ働きに行っている。残りはどっかでアルバイトをしている。だから夏であろうとも海水浴場にはめったに人は来ないのだ。
砂浜は端から端まで500mほどあり幅も20~30mと無駄に広い。ザザーン、ザザーンと静かに音を立てて波が砂浜へと進み、その波に太陽の光が反射してキラキラしている。暁はその音を楽しみながらサクッ、サクッと砂を踏みながら歩いていく。200m程歩いたとき少し遠くに黒いシルエットが見えた。海の色と砂の色しか見えないここの風景にはあまりにも浮いている。
暁「?あれは何かしら?」
妖精さん「ん?何かあったのか?」
暁「ええ。ほらあそこの黒いやつよ。」
妖精さん「ん…ああ、あれか。」
暁「気になるから見に行きましょう。」
暁が小走りでそのシルエットに駆け寄る。すると、妖精さんが何かに気づいたような顔をし少し怪訝な顔になる。
ーあれは、まさか!?
そうして暁はシルエットの目の前に来た。しかし、そこにあったのは…
妖精さん「やっぱりヲ級か!?」
暁「ヲ級?」
妖精さん「ああ、艦種は空母でさらにそこ能力は正規空母なみで、中には普通できない夜間の航空攻撃をする個体もいるんだ。」
スタイリッシュな体に頭にある特徴的な艤装そして左手には杖が握られている。それはまさに正規空母ヲ級だった。しかし、そのヲ級は妖精さんが知っているヲ級とは少し違った。
妖精さん「?このヲ級、ヲ級にしては…というか、深海棲艦にしてはが人間っぽいな。」
そう、肌が白ではなく肌色なのだ。すると今までジッと見ていた暁がこのヲ級の正体に気づいたと同時にヲ級の方も目を覚ます。
ヲ級「ヲ…あ、暁ナのか?」
暁「泉じゃない!」
妖精さん「は?知り合い?」
暁「ええ。とりあえず家まで運ぶわよ!」
暁は泉と呼んだヲ級を背負い杉田のところまで運ぶ。普通こういうことをすればすぐに大騒ぎになるが、ここは横奈、あまり人がいないので見つからずに杉田のところまで運ぶことができた。
カランカラーン
杉田「お、おかえり。暁…ってその子は!」
暁「ええ、とりあえずベットまで運ぶわ!」
妖精さん「ぬ、ぬおお!?一体どうなってんだあ!?」
暁が背負ったヲ級に杉田もすぐに正体に気づいたようで、慌ただしく2階まで走っていく。ただ一人だけ分かってない妖精さんも暁にしがみつき一緒に2階へと走っていく。
もちろんですが横奈町はフィクションですので。
次回はいつになるだろう…