最強と言われた艦娘   作:猫又提督

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テストが終わりました。ヒャッホイ。
前回言いましたが、これは番外編です。特に本編とは関係ありません。




番外編

ここは、深い深いどこかの海の底。

 

望月「……。」

 

そこには不思議と水は無い。ちゃんとした部屋が作られている。ちゃんと椅子も机もある。望月は、ただ1人木製の机に突っ伏していた。

 

望月「……疲れた。」

 

近くにはカプセルが立っており、中には深海棲艦が液体の中でゆらゆらと浮いている。

 

望月「暁の様子は、至って健康。戦闘にも異常はなし……取り敢えず安心。」

 

望月は机に突っ伏したままつぶやく。

 

望月「いつまであの口調やればいいかな。私だって、親友が死んだら流石に落ち込む。……暁の自我が定着してたのはそのせいかな。……レイ、君が死んでしまってからかなりの時間が、経った。安心してくれ暁はちゃんと私が見ているから。」

 

望月が一枚の写真に目を向ける。そこには、無邪気に笑っている暁と胡散臭そうな笑顔の望月。そしてもう一人比較的大人しめの雰囲気をしている少女が写っていた。

 

望月「暁は変わったよ。ちゃんと姉として振る舞えているし、妖精とは、仲がいいみたいだし。ちょっと嫉妬しちゃうね。……暁の中で私は裏切り者扱いらしい。ちょうどいいよ。私も罪滅ぼしがしやすいからね。……近いうちに私も君のところに行けるはずだ。」

 

望月は立ち上がろうとするが、少しぎこちない動きをする。

 

望月「この体もかなりガタが来た。……まあメンテナンスもしなかったらこうなるか。今のところは特に支障はないけど……早く終わらせないと……。」

 

望月は違う部屋に行きそこに備え付けてある冷蔵庫を開き頭を突っ込む。

 

望月「食料品も結構なくなってきた……。近いうちに釣りか買い物しなきゃ。」

 

そう思って財布を開けてみるが残金は510円ほどであった。

 

望月「そうだった……。もうお金無いんだった。はあ、深海棲艦を喰うしかないか。」

 

先程とは別の冷蔵庫を開ける。すると中には皿の上に黒い塊がラップに包まれているものが5個程ある。

 

望月「はあ、これで1週間……もうそろそろ普通の食事がしたいなあ。」

 

黒い塊をラップから外し、持っていたメスで1つ突く。するとすぐにギギィ!という甲高い鳴き声が響く。望月は、「はあ、うるさい。」と言いながら更に頭?に5本のメスを一気に突き刺す。すぐに鳴き声は止んだ。

望月はそれにかぶりつく。噛み切ろうとすると、ブチブチ、グチグチグチという音とともにドス黒い体液や千切れた臓物が皿に落ちていく。同時に口の周りも黒く汚れるが、そんなことお構いなしにただただかぶりつく。

 

望月「……。」

 

 

 

 

 

 

 

望月「ごちそうさん。」

 

食い終わった皿の上は真っ黒に汚れておりちょこちょこ臓物のカスがついている。望月はその皿を近くにあった水溜めにヒョイッと投げ込む。皿はその水溜めに入ると、しばらくして横にあった取り出し口のようなところから綺麗になった皿が出てきた。

 

望月「ああ、もうこれぐらいしか楽しみ無くなっちゃったなー。」

 

『やあレイ。ちょうど良かった!ちょっと被験体を頼まれてくれないかなあ?』

 

『断る。貴様に関わると大体良くないことが起こる。』

 

『あ!優香とレイだ!何してるの?』

 

『ん?いや、何にもしてないよ。ただお話してるだけよ。』

 

『そうだぞ?……いや、妖花を使っても……?』

 

『おい。』

 

『嘘だよ、嘘だって、疑わないでくれ!』

 

望月「はあ、あの頃が懐かしい。……変わったなあ私も。」

 

その時だった。何処かからかガシャーン!と、大きな音が聞こえてきた。

 

望月「な、何!?」

 

急いで音の場所に行ってみると、そこは深海棲艦の保存庫。そこにある沢山のカプセルのうち5個が割れていて、近くには外に繋がっている穴が見えた。

望月「クソッ。逃げたか。ここは……汎用型が逃げたな。はあ、あのオリジナルは作るの大変だったのに……まあ、あと25体いるからいいけど……回収しなきゃ。」

 

急いで別の部屋に行く。そこにはたくさんの計器や機械が置いてあった。

 

望月「まだ遠くには行ってないはず……。よし!転送!」

 

スイッチを入れる。望月は光に飲まれ、次に現れたのは海面の上だった。

 

望月「システム。逃げ出した汎用型のオリジナルの位置をさぐれ。」

 

しかし、特に何も怒らない。

 

望月「ああもう!動け!動けつってんだよこのポンコツがぁ!」

 

望月は掛けてあった眼鏡をバシバシと叩く、すると。

 

『了解。対象の位置を検索。』

 

望月「今も昔も叩けば直るのは一緒か……。」

 

望月は海の上を走り出した。

 




最近寒いですね。私は暖房つけて寝てますが、朝に絶対喉が痛くなります。これがまた辛い……。

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