最強と言われた艦娘   作:猫又提督

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26話

日本のどこかの空の上。

 

妖精さん「は、早い!前より早くない!?」

 

暁「そりゃ、改装したし……。」

 

妖精さん「あとお前、前飛んだとき背中から翼生やしてなかった?今はないみたいだけど。」

 

暁「あれはー、昔泉がロマンだ、とか言ってつけたものよ。」

 

妖精さん「え、じゃあ今どうやって?」

 

暁「靴にちっちゃいジェットエンジンつけてるの。……妖精さん。今の速度って普通の人なら耐えれないぐらいのスピードなのよ。いや、妖精さんたちがどれぐらい耐えれるか知らないけど…。」

 

妖精さん「え、あ、そうなのか。た、確かに怖いが別に耐えられないってほどでは……。」

 

暁「じゃあ、もっとスピード上げても問題ないわね。」

 

妖精さん「あ、いや!耐えれるからってスピードをあげていいわけでぇえぇぇぇぇぇ!?」

 

暁が速度を上げ更に高速になる。因みにこのせいで強いソニックブームが起こり近くにいた旅客機の窓にヒビが入るという事件が起こったのだが、暁が知り得ることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

暁「もうそろそろかしら?」

 

妖精さん「えーっと多分あれだな。」

 

妖精さんが指差したところにうっすらとレンガ造りの建物が見えてきた。あれが、呉鎮守府だろう。

 

暁は今、海方面から鎮守府へと向かっているため。敵機に間違えられぬように迂回して行くことにした。着いたがまだ明るいため周辺の住民に気づかれぬように降りるのが難しい。

 

暁「さて、どこに降りればいいかしら?」

 

妖精さん「鎮守府の周りは規制のおかげで民家がないとはいえ平地だからな。降りてくるところ自体は遠くからでも見えるな。」

 

暁「人が見てなきゃいいんだから……。」

 

頑張って遠くから民家の方を見るが流石に双眼鏡がないと見えない距離である。

 

妖精さん「あ、あそこはどうだ?」

 

妖精さんが指差したのは港であった。しかし、その港の周りは何か柵のようなもので覆われている。

 

暁「いいわね。見たところ人もいないし、視界も周りからは通ってなそうね。」

 

 

 

 

暁「今は、もう使われてない感じね。」

 

暁が降りた港はそこそこの広さだったが、その周りを全て高い柵が覆っている。柵がところどころ錆びているところから規制されてまあまあ時間が経っているのだろう。

 

暁「多分そこまで鎮守府とは離れていないはずだけど、急ぎましょうか。」

 

妖精さん「予定を繰り上げるほどには緊急らしいしな。」

 

暁は柵を飛び越え広い道に出た。上から見るとそんなに起伏はないように思えたが実際見てみるとかなりの起伏があるのか暁がいるところから鎮守府は見えない。

 

暁「結構坂あるのね。」

 

暁は広くきれいな、しかし人ひとりいない道路を走る。

 

暁「静かね。」

 

妖精さん「そうだな。俺がいたところは街からは離れたところだったから感じないが町中にある鎮守府ってこんな感じになるんだな。」

 

暁「寂しいわね。ゴーストタウンみたい。」

 

少しずつ鎮守府が見えてきた。そしてさっきまで聞こえてなかった音まで聞こえてきた。おそらく鎮守府からであるのであろうがそれは鎮守府で聞こえるはずのない音であった。

 

ドーンっ!

 

暁「!?砲撃音!?」

 

以前横奈に深海棲艦が上陸したときに艦娘の砲撃音を耳にしたが、明らかにあの時よりも音が重い。

 

妖精さん「うぉ…。でかいな。ありゃあ戦艦のやつじゃないか?」

 

暁「鎮守府で砲撃って…。」

 

妖精さん「なるほど。確かにこれは緊急事態だな。」

 

暁「これ、暴動ってレベルなのかしら。」

 

妖精さん「…テロ?」

 

暁「とかだったらもっと急いだほうが良さそうね。…妖精さん、最近落ち着いたわよね。」

 

妖精さん「そうか?」

 

暁「前なら、こういうときはー、えーっと、うわー、あれはなんだー、いそげー、って叫んでそうじゃない。」

 

妖精さん「恐ろしい棒読みだな。まあ、あれだ。慣れってやつだ。最近大きな出来事ばっかだったからな。それに、こういうときこそ、落ち着いたほうが良いって学んだんだよ。」

 

暁「急がば回れってやつ?」

 

妖精さん「そうそう、そんな感じ。」

 

暁「ふーん、ま、急いだほうがいいってのには変わりないわ。ホバー移動しましょう。」

 

妖精さん「おう。そっちのほうが早いな。」

 

先程、飛んだときに使ったジェットエンジンを使い地面から少し浮いた状態で動く。さっきとは段違いのスピードである。これならば、すぐにでも鎮守府まで行けるだろう。

 

カーブを曲がる。その時に鎮守府の様子が少しだけ見えた。そこで見えたのは、なんと艦娘同士が争っているところであった。しかし、すぐに見えなくなってしまったため誰が戦っているのかはわからなかった。

 

暁「…あれが演習ってやつかしら?」

 

妖精さん「暴動が起きてる鎮守府で演習なんかしないだろ。それに演習は提督の許可がいる。…もしかしたら、呉では許可はいらないのかもな。」

 

暁「演習は楽しいわよね。昔さんざんやったわ。連戦連勝してたわ。あ〜、あとであそこの艦娘と一線交えてみたいわ。」

 

妖精さん「おう。やめて差し上げろ。」

 

 

 

やっと、鎮守府の門の前まで来ることができた。砲撃音だけでなく、何やら言い争っている声まで聞こえてくる。

 

『ええい!出撃だ!出撃をさせろ!』

 

『だめです!代わりの提督が着任するまでは出撃は認められません!』

 

『あぁ?もしかしてビビってんのか?深海棲艦と戦うのが怖いんだろ!』

 

『あぁ?今何つった!?どうやら死にたいようだな?』

 

『ヘイ霧島!落ち着くネ!貴方はキレちゃ駄目ネ!』

 

『マイクチェックの時間だオラァ!』

 

ズダァーン!

 

暁「おお、腹に響くわね。」

 

妖精さん「おお、おおやってるやってる。あいつらの周りにめっちゃ集まってんな。。」

 

『な、こ、こいつやりやがったな!?クッソが!』

 

『ま、摩耶も落ち着いてください!』

 

ダンッッ!

 

『フン!どこを狙っているのかしら?』

 

『あー!そこに人!避けるネ!』

 

喧嘩をなだめていたのであろう艦娘がこちらに気づいたらしい。もちろんそこにいる人というのは暁である。どうやら摩耶と呼ばれた艦娘の砲撃した弾がこっちに来ているらしい。

 

暁「え?」

 

つさっきまで「警備してた人たちはどこに行ったのかしら?」と考えていた暁が急な呼び声に答えきれるはずもなく。

 

ズァァァン!!

 

言葉では説明しきれないような轟音があたりに響く。今まで喧嘩をしていた艦娘やその観客たちが静まり返り、こちらを凝視した。




砲撃を受けた暁は、無事なのか(多分無事
ぶっちゃけ暁よりも妖精さんのほうが心配になる!

運命やいかに!?

次回へつづく
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