転移したら進化した件 作:循環
まあ、不定期更新としていたのでご了承ください。
ベニマル達が帰ってきた様だ。リムルさんが言うには、獣王国ユーラザニアでベニマル達は喧嘩を売ったりしたらしい。
「ベニマルも勝手に喧嘩を売ったりしてなあ。それを笑っていなす魔王カリオンもだしよくわからん。最近は眠る事が出来るようになったのに、変な夢を見た気がするし」
なんて愚痴っていた。基本的に平和な国で過ごして来た自分達とは、常識が異なり理解できないところがある。特に強い魔人は好戦的みたいだ。
そんななので、同じ故郷で育ち常識が似ている自分にリムルさんは話しによく来る。
あと、武装国家ドワルゴンに外交に行くらしい。後、式典の終わりに演説をしなければいけないようで、やはり国王というのは大変そうだなと思う。
自分も完全回復薬の製造に、大分安定化して来ていることやベスターさんが余り眠っていないことを伝える。完全回復薬はやはり、空気を入れてはならないと言うことで、いくらか失敗して最近になってコツを掴んで来た。
最後に、魔素の濃度を間違えて増やし過ぎてヒポクテ草を枯らしてしまったことも言っておく。いずれヒポクテ草に余裕が生まれたら、魔素の限界値などを調べてみたいなと考えていると
「へー、魔素が濃すぎると枯れるのか。ヒポクテ草にとって魔素は水みたいな物なのかな。よし、今は難しいかもだけどいつかは調べてみたいな」
と興味を持ってくれたようだ。いずれは魔素について研究したいところだ。まあ今は無理だが…
そんなこんなで、リムルさんやカイジンさんなどドワーフの人達、シュナさん、シオンさん、ゴブリンライダー達がドワルゴンに行ったようだ。
ベスターさんはついて行かなかったようで、聞いてみると
「まだまだ、ガゼル王に顔を出すには成果が足りません」
だ、そうだ。完全回復薬では満足できないらしい。
今は、ヒポクテ草の栽培と完全回復薬の製造がメインとなっているが、魔素が多い場所だから魔物が生まれたりしそれに対処しなければならなく人員不足を感じる。基本的にベスターさんが調合をして、龍人達がヒポクテ草を採取。ガビル先輩や自分が魔法の皮膜作成を使って、下位回復薬にしたりしている。
完全回復薬は1日に一個しか作れなく、それを薄めて下位回復薬は100個にすることが出来ている。ちなみに上位回復薬とすると20個になる。
効能などを上げる為に、ベスターさんは試行錯誤し、ガビル先輩や自分達も手伝える様に薬学を学んでいる途中だ。
もっと人員増えて、勉強しないとなと考えているとリムルさん達が帰ってきた。なんと、ドワルゴンのガゼル王との協議より、人員の補充が来てベクターさんと同じ研究者が来るらしい。
「先ずは、これを見てくれ。」
とリムルさんがベスターさんに渡したのは、薬師の一覧と採用条件の書かれた書類だった。
「おお、ヨハンにマルシェの名もありますな。」
などと言っていたから同僚とかもいたのかもしれない。ベスターさんはドワーフの誇りに賭けるほど、信用に足る人物らしく。リムルさんも納得したのか、ガビル先輩や自分達に尋ねた後
「よし!それならば、この条件を全て飲み、ドワーフの薬師達を受け入れよう。」
と決断してくれた。これで少しは楽になりそうだと思っていると
「ああそれから、ガビル。お前が今回の仕事を全うしたら幹部に取り立てる事にする。精々頑張って、俺の為に働いてくれ」
と言った。ガビル先輩はいまいち理解できなかったのかしばらく固まると、
「は……、吾輩が、幹部?…幹部ですとぉ⁉︎」
と面白いくらいびっくりした後、大量の涙を流し、嬉し泣きし始めた。
「よかった。本当に良かったな、ガビル殿」
「おめでとうございます。ガビル先輩」
などと自分達は声をかけて、ベスターさんは肩を叩いた。
「おい、いいか?成功したら、だからな?ここで調子に乗ると、全てが水の泡だそ。」
と幹部になるのが確定したかの様な雰囲気に戒める為に声をかけた。ガビル先輩は調子に乗るとよく失敗するので、しっかりと理解しているのだなと思う。
これからの方針としては、薬師の応援が来たら生産量は3倍になりそうなので、軌道に乗ったら完全回復薬の1個は保管、上位回復薬の20個は特産品に、下位回復薬の100個はガゼル王との契約で使って行く様だ。
しばらくはベスターさんは薬師の指導などをしていく事になりそうだ。
リムルさんの考えは、継続して仕事を行う事が可能な環境作りで特定の誰かに頼る様にはしたくないらしい。
今は、まだ活かせていないけど。自分のスキルの代用なども生まれるのかなと、思った。
某動画サイトでグルーシスの戦闘シーン見たのですが、単行本発売されたら10話の戦闘シーンを少し変更するかもです。
基本的にに単行本派なので、漫画での情報は遅れています。漫画は色々描かれていて、参考になります。