転移したら進化した件 作:循環
主人公のキャラが定まり切っていないような感じがして不安、まあまだ始まったばっかりでどのようなキャラかも伝わり難いかもしれないですけど
目が覚めたら、自宅というわけではなくやはり森の中でドラゴンも変わらずに存在していた。
「さっきのはなんだったんだろう、進化とか言っていた気がするけど…」
ふと、違和感を感じて手を見てみると水かきができ爪は鋭く尖っていてた。足も見てみると同様に変化している。
顔を見ようと思ったが、水溜りは枯らしてしまったので、頭を手で触って確認すると顔つきも変わっている様で、頭に角の様なものが生えていて、目の前で亡くなっているドラゴンの様な顔になっているようだ。背中にも触って見ると翼の様なものが生えていて、先程まで人間だったという面影を全く感じなくなっていた。
「え、これはどういう事。さっきまでは間違いなく人だったよな、もしかして今度こそ夢の中にいるのかな。もうドラゴンの死体とかどうでもいいから、家に返って寝たい」
と現実逃避ぎみに今の状況に理解しようとするがそんな事を言った所で夢が覚める訳もないと理解して
「とりあえず、対話とかできる相手を探して情報を集めたいな、夢としてももっと死体なんかじゃなく生きているファンタジーを見てみたいし、いきなり襲ってくるような悲惨な世界じゃないことを祈ろう。」
ともかく情報が欲しいと考えて、行動方針を考えていると、突如空に青白く幻想的な光が立ち上がった。しばらくすると、さっきの光によるだろう爆発音が鳴り響いてきた。
「なんだ今の光は、どんだけ距離があるのかはよくわからないがあんな事が出来る奴がいるような世界なのか……もしかしたらあそこには話が出来るような奴がいるのでは?」
こんな所まで、爆発音を響かせるくらい強力な力を持っている相手で、話せる相手でかもしれないという思いを押しのけ、あれしか情報がないと自分に言い聞かせて歩き出した。
(あれほどの力を持つ者はいったいどんな考え方をしているのだろう)
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しばらく歩き続けるいると、アスファルトなどの整地された道を歩いて生きてきたからか、それとも変化した足に慣れないからか少し疲れてきているのを感じた。
「足が思った以上に動かし難いな、もっと日頃から鍛えていればよかったかな。そういえば、筋力とか体力を増加すればもっと楽に移動出来るかな?」
物は試しと、足に集中して脚力を増加させ始める。足がムキムキになるのかと考えて溜め続けていると、限界まで達した感じがした。
「あれ、特に何も変化しないな。失敗したかな?とりあえずどのくらいか試してみるか。」
軽く走って見ようと地面を蹴るといきなりとてつもない力で押されたかのようにもの凄い勢いで跳ねて、体勢を立て直す暇もなく木々を倒しながら転がり続けた。
「いてて、酷い目にあった。結構長い間転がり続けた割に対して痛く無いな、進化とかでやっぱり身体は頑丈になったりしているのかな。さっきまでは木々が邪魔してどのくらい進んだか、よくわからなかったがこうやって移動するとどんだけ移動したかよくわかるな。もう二度としたくないけど。」
後ろを振り返ると、転がった跡が一直線上に伸びており、その近くにある岩や木は砕けたり倒れたりしてどこを通ったのか一目瞭然だった。
「とりあえず、要練習として一旦休憩するか。あの光が起きた場所に今日だけでたどり着くことが出来るか分からないし、食べれそうなの探すか。」
最悪の場合は、木から水や栄養を吸い取ったりしてなんとかしようと思うが、できるかどうかよくわからなかい手を使うよりも、やはり口に入れて食べる方がいいと思い。見知った物などないか探し始めた。
「ちょっと酸っぱさが強いけど食べられないことも無いし、このリンゴっぽいの見つけれてよかった。一個でもあれば増やすことできそうだし。何よりも味覚が特に変わってないのが嬉しい。しかも」
片手でもう一つのリンゴに触れて数を増やしながら、遠くにあるリンゴに手を向け吸い寄せると考えるとリンゴが手に向かって移動してきた。
「増加者が色々使えそうに感じて、対して役に立たないかなと思ったけど吸引者も結構役に立ちそうだな。」
そうしてある程度リンゴの数を増やしたら、近くに生えていた丈夫そうな草を取り、数を増やすのではなく大きさを増やしてみた。
そうやって大きな草でできた袋にリンゴを入れて、移動を開始した。
一応主人公が最初に目が覚めた場所は、8.5巻などに乗っている。カリュブディスの洞窟辺りと考えています。
設定などは、気になるたびに読み返したりするのでここおかしいかなと思ったらちょくちょくと変えたりします。