転移したら進化した件   作:循環

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お久しぶりです。少し怠けてしまうとなかなか書きづらくなりますね。
最近は台風や地震などが起きて危険ですし、お気をつけて下さい。


第23話 遊戯

「クワーハッハッハッ、リムルの奴は心配し過ぎなのだ。ワレはしっかりと約束を守るつもりでいるのに」

 

帰ってから、ヴェルドラさんに会って事情を説明するとそんな言葉が帰って来た。

まあ、リムルさんの言う通り結構お調子者っぽいしあんまり信用出来ないか。

 

「そういえば、お前はリムルと同じ異世界から来たのであったな。そうだな、見張りと言うならどれ異世界の娯楽でも聞かせて貰おうか」

 

娯楽か、簡単に出来そうなのはトランプとかかな。今は自分とヴェルドラさんの2人だけだから限られるけど、リムルさん達が帰って来たらもっと色々と遊べるし。作っておいて悪くないかな

 

「じゃあ、トランプでも作ってゲームでもしますか。カードさえ作ってしまえば色んなゲームを楽しめますし」

 

ととりあえず提案してみると

 

「おお、それなら知っているぞ。4種の13枚のカードを使った遊びのことだな。リムルの中では将棋をしていたが、それも気にはなっていたのだ」

 

どうやら少しは知っていた様だ。リムルさんからどれだけ聞いているのかはよく分からないが楽しみしてくれるなら何よりだ。しかし、将棋とは全くしている姿を想像出来ないな…以外と頭はいいのかな

 

ということで、カードを作った。

紙は持っていないので、余っている木の板を譲ってもらい片面に1〜10とJ〜Kそしてjokerを書く。

これだと木目でどのカードか判別できてしまうが、ヴェルドラさんがそこまで気にする人だとは思わないし、先ずはこんな物でいいかな。

 

「うむ。カードも作り終えたことだ、先ずは何のゲームをするのだ?」

 

カードを作り終えると直ぐにヴェルドラさんはソワソワしながら言ってきた。

よっぽど楽しみなんだなと思いながら質問に答える。

 

「そうですね。今は2人しかいませんし先ずは神経衰弱でもして見ますか」

 

と言ってルールの説明をしながらゲームを始めた。

__________________________

 

さて、トランプでのゲームはヴェルドラさんのご機嫌取りのために人が集まって、そのおかげで多人数でのゲームもすることができた。

ヴェルドラさんの事を見ていると記憶力や判断力などは優れている事が分かるが感情が凄く出てしまっている。

大富豪などでは普通に勝てているのに、ババ抜きになると周りが気を遣っているくらいだ。

 

そうやってヴェルドラさんへの見る目が段々と下がってるのに気がついたのか

 

「おいリュウよ、なんだその目は。この我に対して敬意がないぞ」

 

と言って来た。まあ、あんな姿を見たら尊敬なんて出来る筈無いと言うか、実際ヴェルドラさんの力ってよく知らないんだよな。

 

「ヴェ、ヴェルドラ様。リュウはこの世界については詳しく無いのです。ヴェルドラ様の威光も詳しく無いのは仕方のない事だとご了承ください」

 

やや不機嫌な様子のヴェルドラさんを見て、途中から参加したリグルドさんが宥めると

 

「ふむ、そういえばそうだったな。ならば我の真の姿を見せてやろうか」

 

とヴェルドラさんが言うと、一斉に周りの人達は動揺し始めた。こんな所でヴェルドラさんが魔素を解放したら自分はともかくリグルドさん達が耐えきれないかも知れないな。

 

「まあまあ、ヴェルドラ様。こんな所で真の力を出しては勿体無いですよ。強敵が来てピンチという時にこそ、真の力を発揮した方が格好良くないですか?」

 

と煽てながら説得してみると、見事に釣られて

 

「うむ、そうだな。ならば強敵が来るまでは、トランプで我の強さを見せつけてやるわ。ワーハッハッハッ」

 

とご機嫌になられた様で、リグルドさん達もホッとしてゲームを始めるのだった。




今回は、ヴェルドラとの交流という感じですね。カードは適当に作っているから強い人はイカサマし放題でしょうけど、ヴェルドラはそんな事を考えたりしなさそうと考えてやりました。
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