転移したら進化した件 作:循環
中途半端に色々手を出すとダメですね。どれもイマイチ集中出来なくて上手くいきませんね。
※投稿ミスしてたのでやり直しました。
いざ、覚悟して戦場に出たが戦力差は圧倒的だった。
自分達が来るまでヨウム達は傭兵部隊がなんとか持ち堪えていた所を、鬱憤が溜まっていたのかランガさんは一直線に敵本陣まで突っ走って暴れて、自分達が着く頃には嵐が過ぎたかの様な光景が広がっていた。
大半の兵はランガさんの攻撃に巻き込まれてしまい倒れていて、ランガさんの攻撃から逃れた者達が戦線を立て直そうとしていた所をハクロウさんの指揮の元制圧した。
人と魔物には身体能力に差があり、それを埋める為に数の利を使っていたのにその数を減らされたファルムス軍には負けることが難しいくらいだった。
しかし、ここまで差があるとは…
確かに自分達は人数が少ない分全員がリムルさんによって名付けされていると言っても、幹部の一人であるランガさんだけで終わってしまいそうだ。
そして、そのままランガさんが敵の大将を倒した様で直ぐ様撤退の合図が出て退散して行った。
戦争が終わったことにより今まで戦ってくれていたヨウム達傭兵部隊の負傷者の回復や破損した武器の修復などを行う。
そんな中負傷者の回復については回復薬のおかげで直ぐに終わり、時間が余ったので先程までの戦場だった場所に出る。
そこはここで争いがあったとは思えない静寂が訪れていた。
しかし、戦場の雰囲気というのは残っており、折れた剣や血糊、焦げた土。そして、様々な要素が混じりあってできた不快な臭いが漂っていた。
以前にもミリム様による攻撃の跡を見たことがあったが、あれは隕石でも落ちて来たかのようで戦場だったとは認識し難かったがこれが戦争なのか。
「おう、リュウも来ていたのか。やっぱりリムルさんの配下の方は凄まじいな。俺たちが手こずっていた相手をあっという間に倒してしまったぜ」
この戦争で起きた事を考えていると、後ろからヨウムが近づいてきた。
「最近は暴れて無かったみたいですし。はしゃいでいるんじゃ無いですかね。いっつもリムルさんの影にいるようですし。それにしてもボロボロになっていますね」
そう言いヨウムの様子を把握する。
身体には何の怪我は無いが鎧や剣などは攻撃を受けた形跡があり、あちこちに疵がついている。
「ああ、いかんせん。敵が多くてな、身体の傷は治せても装備はそうとはいけないからな。そろそろ、クロベエさんにでも見てもらいに行くかな」
「あの、ちょっと試したい事があるんですけどよければその鎧貸してくれませんか?」
「ん?まあ、いいけどよ。しっかり返してくれよ」
一旦修理に出すというのならいいかと思い聞くと、ヨウムは鎧を脱ぎ渡してくれた。
確かヨウムの着けている鎧はナイトスパイダーという魔物でできた物、ならば可能な筈だ。
鎧を床に置いて疵がついている部分に手を当て、そこから魔素を少しずつ流し続ける。
しばらくすると魔素の容量が限界に近づいてきたと感じて手を離せば先程まで存在していた疵は無くなっていた。
「おお。さっきまで傷だらけだったのに、まるで新品同然じゃないか。どうやったんだ?」
実験の成功に喜びに浸っていると背中を叩かれ、ヨウムが何をしたかを聞いてくれた。
これからの技術発表会への練習に丁度いい。
「最近分かったのですが、完全回復薬を使えば物にまで反映されることがわかったんですよ。更に条件としましては魔鉱石など魔素を利用した道具が最低条件でして、それも回復の兆しが見れる程度ですが。
今回、完全に回復出来なかったのは回復薬に含まれる魔素量に関係するのではと思い試してみたんですよ」
「おお、なんかよくわかんねぇが凄いって事だな。良かったじゃねえか成功してよ」
長々と説明してみたが上手くは伝わらなかった様だ。やはりこういう説明は専門家辺りにしか良く理解出来ないか。
魔素の反応をヒポクテ草の魔素に近づけていたりと色々と頑張っていたりしたんだが。
しかし、これで魔素量を無視すれば意思を持つ物全てにこの回復方法が通用することになる。
まあ、魔素をヒポクテ草に近づけるというのが一番難しいのだがリムルさんから貰った識別者が無ければ不可能だっただろう。
しかし、覚悟を決めて参加したが自分の出る幕はなかったな。
だけど、魔物の素材にも回復薬が効く事が理解できた。街の中にいたら傷ついた物など無く、クロベエさん達に頼みに行くのは気が引けていたので丁度良かった。
肝心の戦闘をする機会が無いのを考えながらそんな日が来ない事を願い自分達も街に帰る準備を始めるのであった。
時系列や何が起きるのかをしっかり把握しないとダメですね。タイトル詐欺みたいになってしまいました。
今回主人公に戦わせようと考えていましたがランガがぶっ飛ばしていました。
そしてなんだか主人公の精神力が弱い様な感じがしてきました。よくこんな状態でスキルを獲得していたな。まあ、理由を作ればいいですかね。
さて、そろそろ設定資料集やBlu-rayの発売日が来ますね。
設定に矛盾が起きないか少し不安でもありますが楽しみです。