転移したら進化した件 作:循環
まだまだ気分が乗っているのでペースが速いです。そろそろ原作の進行を確認しながらになるのでゆっくりになるかと思いますが、お楽しみ下さい。
リムルさんの話を聞いていると、まるで自分の体験は大したことでは無いのかと思えてきた。
まず強盗にナイフで刺されて死んだという、そして転生したらスライムで何も見えず聞こえずの状態でしばらく過ごしていたと言う事にも驚きであった。今は魔力感知と言うエクストラスキルを手に入れたお陰でスライムの状態でも見たり聞いたりできるようだ。
自分に会う前にも、異世界人にあって井沢静江と言う人もいたそうだ。その人が亡くなる前に食ってと願われたそうで、それで人間になった姿が女のような見た目になったそうだ。
前世は男性で今はスライムになり無性となって、人になると女性の見た目になるなんて大変な状態だな。
「はあ、君も大変な体験してきたんだね。」
「流石にリムルさんほどでは無いですよ。まあ、起きてから進化だなんだとあってかなり混乱しましたけど、大して危険な目に会うことはありませんでしたし…まあこれからどうして行くか全く考えて無くて、こんな見た目だと化け物とか言われそうですし。」
三上と言う名前は昔のであって、リムルと呼んでくれと言われたのでリムルさんと呼ぶようにし、これからの事について話す。
「ああ、それなら。俺は繋がりのある人には、スキルの譲渡なんかできるみたいなんだよね。もしかしたら、さっきの名付けで繋がったと思うから。種族的には無理かもだが人の姿になら戻れるかもよ?住む場所は取り敢えずここで住めばいいよ、色々大変そうだし」
スキルに譲渡とかできるのか、人に戻れる可能性があるってことか。なんでも、龍鱗化と言うスキルで人の姿に近づけたり、できるそうだ。住む場所の確保は有難い。元の世界と比べると利便性は劣るが、綺麗だし居心地も良さそう。
「まあ、まずは言語の習得を目指すか。何にしても会話ができないのは、辛いだろ。」
そういえばそうでしたね。
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これからお世話になるに当たって自己紹介をしようとリムルさんが言い、今外の広間にある台の上にいる。
リムルさんが手に持っているのは、マイクのようなもので、魔法の力を使って声を広く響かせるそうで、名前は魔イクとそのままな名前らしい。
「あ、あー、今日から新しい仲間が滞在することになった。ちょっと特殊な人だから優しくしてあげるように。じゃ本人から一言。」
「リュウと申します。つい最近進化してしまった元人間です。こちらの世界の常識など教えてくださると助かります。お世話になりますがよろしくお願いします。」
と、言ってみたけど日本語だったからか何人かには伝わらなかったようで、
「あー、そうか。日本語聞き取れないのかな……ええと、元人間のリュウって言って、色々知らないから教えてください、よろしくお願いしますって言ったんだ。できるだけ仲良くしてくれよ。」
とリムルさんが付け足すと、うおおおおと言う歓声が上がり拍手などをしていることから歓迎してくれていることがわかる。リムルさんにお礼をして、住民にも礼をした。
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リムルさんは解析のスキルを持っているらしくそれで調べたところなんと、吸引者という能力では知識を吸収すると言う、まるで言葉遊びのようだかそういうのにも使えるらしく、かなり早いペースで覚えていくことが出来た。
ズルだと思ったのかリムルさんには、睨みつけられたけど。
言語を覚えるにあたって元の世界でやっていた漫画などを描いてもらい勉強したお陰で、大した苦もなく楽しい学ぶことができた。
それと、同時に護身などのため鬼人族で剣の達人であるハクロウさんに稽古をつけてもらったりもした。
ハクロウさんやシュナさん達が住んでいたオーガの村では傭兵集団として過ごしていて、昔侍達がいたようで刀を作ったり、扱いかたを知ったそうだ。その村はもう無くなってしまったらしいけど…
テンペストの中でも一番の達人がハクロウさんで、大きな岩を一瞬で滅多斬りにしたのを見て逆らってはいけないと思った。
そんなハクロウさんの修行では、街に来て最初に挨拶してくれたゴブタと仲良くなった。
他にもテンペストの実質的な統治者リグルドさん、テンペストの軍部を担当しているベニマルさん、リムルさんの秘書をしているのシオンさんなどのこの国の幹部たちをリムルさんから紹介させていただいた。
リムルさんの警戒心がこの頃は、まだ弱い感じですよね。4巻以降からは高めていっていますし、人が仲間になって信頼関係を得るのはこれくらいまでがいいと思う。