(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件   作:スカーレット@エボルト憑依中

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惣一:本音ちゃんと別れた僕は、アイテム開発の為に整備室へと向かう。
その先で出会った簪ちゃんと他愛ない話をしながらアイテムを作成していく中、僕は一人一人の少女を思い出していたのであった。
さてさてどうなる、第107話。


兄妹の仲直り!……少女は、何を思う。

「……で、時間通りに出られなかった理由の言い訳はそれで終わりか?」

 

現時刻20時半。

整備室は閉まる時間の20時になるとその整備室を使っていた生徒が教師に鍵を渡しに行くというルールらしく、時間になっても来ないのを変に思った千冬さんが整備室に来訪、現在簪ちゃんは寝かせたまま説教を受けている。

 

「いえ、一応それは本当で…ですが、事前に報告をせずにあたのは自分の責任です。すみませんでした。罰は甘んじて受け入れます。」

 

45度になるように頭を下げる。

ちなみにお辞儀の角度にはそれぞれ用途があって、15度に下げるのが出社や退社時、通路などで人とすれ違うときなどに、30度はお客や目上の方に対して使うお辞儀、45度は重役や感謝、謝罪などを行うときに使う。

どれも背筋を伸ばすのがポイント。

 

「…驚いたな。以前の石動からは絶対に聞けないような言葉が聞けるとは。

良いだろう。今回は注意で終わらせてやる。

だが、次からは事前に報告をするようにするんだな。」

 

頭を下げているため、しっかりとは見えないが声からして仕方ないといった表情で腰に手を当てているようだ。

というより、以前の僕は一体どのような性格だったのだろうか。

 

「はい。すみません、ありがとうございます。」

 

「……折角だ。私は忙しい、更識はお前が部屋まで送っていけ。

今回は特別に閉めておいてやるから、さっさと寮に帰るんだな。」

 

頭を上げると千冬さんはいつの間にか鍵を手に持っていて、片方の手を払う様に振る。

俗に言うしっしっという奴だろう。

 

「…分かりました、ありがとうございます。

……」

 

と言いつつも、簪ちゃんの対処法に困っている。

果たして起こせばいいのか。

 

「…どうした、寝てる女を運ぶなら背負うのが1番だろう?」

 

「えっ?」

 

 

 

「…まさか本当に背負う事になるとは…」

 

されるがままに背負う事になってしまい、簪ちゃんを背負い寮の廊下を歩く。

歩いている他の人の視線が痛い。

 

確か簪ちゃんの部屋は本音ちゃんと同室だった筈だけど、そもそもその場所が分からないという事でとにかく歩き回っていた。

そろそろ足と腰と腕が限界だ。

 

何故千冬さんに聞いておかなかったのかと後悔している。

 

「ん?あれ、いーすんにかんちゃん?」

 

「あ、本音ちゃん、丁度良かった。」

 

なんともベストタイミング。

正面の方から本音ちゃんが歩いてきた。

 

 

 

「……と、言う訳で簪ちゃんをお願いできますか?」

 

「良いよ良いよ〜、わざわざごめんね〜」

 

そう言いながら簪ちゃんを担ぐ本音ちゃん。

本当にその腕がどうなってるのかが一番気になる。

エイリアンかドラ〇もんみたいな腕してないかが気になって仕方ない。

 

「よし。

それでは、僕は戻ります。おやすみなさい。」

 

「うん、おやすみ〜」

 

僕は本音ちゃんに背を向けて歩き出す。

修学旅行までの1週間に全てのボトルを試す事が出来ると良いが……

 

 

「……なんでだろ。

いーすんなのに、嫌になってきちゃうな…」

 

 

 

「……」

 

自室のドアの前に着いたは良いものの、昨日の件で入るのを躊躇ってしまう。

話したくない事があるとはいえ、怒鳴るのは良くなかったと思っている。

何があろうとも結局は可愛い妹なんだ。

 

どう謝ろうかと頭を悩ませている内に、ドアが勢いよく開かれる。

急な出来事なので酷く驚いてしまうが、そんな事は気にしないといったように笑顔の杏が僕に顔を向けた。

 

「おかえり、お兄ちゃん。」

 

「あ、うん……ただいま。

…あのさ、昨日は…「ごめんなさい。」……」

 

顔を合わせ、いざ謝ろうとした話しかけると頭を下げられてしまった。

 

「いくらお兄ちゃんでも、聞かれたくない事くらいあったよね。

私、無神経だったと思う……本当に、ごめんなさい。」

 

ゆっくりと頬を引っ張る手を離し、

 

「…いや、僕だって。

いくら聞かれたくない事だったとしても、あそこまで怒鳴ったりするのは良くなかったって思ってる。

ごめんね、杏。」

 

頭を下げたままの杏に顔を上げさせ、優しく撫でて笑ってみせる。

僕が杏と喧嘩した時に必ずする事だ。

 

「…久しぶりに昔のお兄ちゃんを見たけど、やっぱり変わらないね。

昔のお兄ちゃんと喧嘩した時は、いつもこうやって仲直りしてたの思い出すよ。」

 

杏は頭を撫でていた僕の手を掴み、頬へと当てる。

その時の杏の顔はどこか大人びていて、僕が知っていた幼い杏とは違うようだった。

年齢としても違うのは分かってはいるものの、僕が知らない内にしっかりと大人になっていっているという事が嬉しく思う。

 

「…昔の僕、か…

皆はまるで僕を知らないように…と言っても、知らないに決まってるか。

僕には13歳からの数年の記憶が無いし、僕自身が皆の記憶を消したに等しい行為をしたんだから。」

 

杏に背を向け、部屋の窓を開けて小さく呟く。

杏は僕がそんな事をしたと知ったらどんな言葉を掛けてくるだろうか。

 

対抗手段を生み出す為という理由もあるが、何よりも僕が望んだのは大切な人を取り戻すという目的の為に行った事だ。

その為なら周りの人の記憶や命をも犠牲にすると誓った僕は、普通の人ならどう見てもマッドに映るだろう。

 

そんな事をしてもあの人は喜ばないと、悲しむだろうと知っていながら僕はその道を選んだ。

いや、僕は…この世界に来た時から、きっと。

 

僕は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだから。

 

 

「…明日は月曜日だし、もう寝ようか。

僕はあと二ヶ月は不眠不休で動けるけど杏はそういう訳にはいかないからね。」

 

「…うん。

でもお兄ちゃんもしっかり寝てね?

あの時みたいにずっと動く必要はないんだから。」

 

杏はベッドに座り、優しく僕に微笑みかける。

杏の言葉を聞いた時、あの時とは違って、僕達には自由があると改めて実感した。

 

「……分かってるよ、ありがとう。」

 

やっぱり、杏は結構成長したんだなと深く思う。

昔の幼かった頃よりも、ずっと。

 

「うん。……あ、シャワー浴びた?

まだなら私も一緒に…「それはいいかな。早く寝なさい。」…そんなぁ…」

 

訂正、全然いつも通りの杏だった。

 

 

 

 

 

「……」

 

一つの建物の中で、一人の少女は手に持った楽器を使い演奏を開始する。

誰にも邪魔される事無く、ただ自由に。

 

その少女はその建物内に置いてあった様々な楽器を使い演奏をするが、満足したような表情は一切見せない。

やがて全ての楽器を使い終えると、少女は首にかけていたヘッドホンを耳に当てる。

 

そのヘッドホンからは音がしないのを気にもとめず、何故か楽しそうに何かの歌を口ずさむ。

 

「〜…♪……〜♪」

 

少女は心から楽しそうにクルクルと回り、歌う。

まさに少女らしく無垢なる笑みのまま。

 

しばらくして歌が終わると、ピタリと止まっては窓際に移動し夜景を眺める。

そして無垢なる笑みを壊さずに、口を開いた。

 

「…もうそろそろかぁ…久しぶりに会うのが楽しみだよ、仮面ライダーさん(・・・・・・・・)。」




前回の話の後書きで新年の挨拶をしてたのを見てとんでもなく申し訳ない気持ちでいっぱいになりました本当にごめんなさい

アンケートで二日募集した結果、本編に入れる が4票、飛ばして修学旅行編に行く が11票という事で
飛ばして修学旅行編に移ることが決定致しました。
次回からはしっかりと修学旅行編に入りますので何卒……

……ちなみに、「早く更新しろ♡」は51票入っていました。
本当に申し訳なく思います……。

これからの更新について

  • 特訓回を本編に入れる
  • 特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
  • なんでもいいから更新しろ♡
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