(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件   作:スカーレット@エボルト憑依中

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惣一:簪ちゃんとの開発を終え、部屋に戻った僕はすっかり元気になっていた杏と話し合い、どこか懐かしさを感じる仲直りを行ったのだった。
さてさてどうなる、第108話。


開幕、修学旅行!……アイエエエ?

「……」

 

時間は飛び、一週間後。

開発や特訓は順調に進み、ハザードレベルも少しずつは上がり現在は4.0に。

アイテム等にも問題は無くそれなりに望む結果のまま修学旅行の日を迎えた。

 

……とまあ、順調に行き過ぎてどこか不安に感じる。

修学旅行では何も起こらないように祈るばかりだ。

 

現在は一年一組を乗せた京都行きの新幹線が走っている。

談笑を楽しむ者、ゲームを楽しむ者、隠れておやつ等を食べている者。

どれも楽しそうにしていて、修学旅行はこんな感じなのかと考えていた。

 

「ねぇねぇ、いーすんも食べる?」

 

「…何を食べてるんですか?」

 

正面の席に座った本音ちゃんが何かを頬張りながら手の上に乗せた何かを差し出してくる。

手なのか袖なのか分からない。

 

「京都にあるお店のお菓子だよ〜。」

 

「これから京都に行くのに京都にあるお店のを…?

どこから持ってきたんですかそれ…」

 

「んー…あ、生徒会室に置いてあったやつだよ〜。」

 

「…あぁ…」

 

絶対誰かのを持ってきたんだなと察す。

誰のかは大体予想が付くものの、あえて触れないでおこう。

 

隣の簪ちゃんが苦笑いをしている所から察するに、簪ちゃんも誰のものか気付いたのだろう。

僕の隣に座る杏と前にいる本音ちゃんはそんな事も知らず次々とお菓子を頬張っている。

少しは遠慮してほしいものだ。

 

 

 

「…私の隠してあったお菓子が…ない…!?

…ん…?」

 

 

ここに置いてあったお菓子、修学旅行に持っていきますね〜!お嬢様のだったらごめんなさい!

 

布仏本音

 

 

「…本音ぇ…!!」

 

 

 

「…まあ、僕は遠慮しておきます。

…甘い物も辛い物も苦手なので…」

 

それに、多い量を食べると気持ち悪くなる。

僕は食パン一枚だけで一日を過ごす事が殆どだったし、いつかしっかりと他の人達のように食べられると嬉しい。

 

「うーん、そっか。

じゃあ全部食べちゃお〜♪」

 

「ん〜♪おいし〜♪」

 

遠慮無し。

ちゃんと京都で買って返してあげてとしか言えない。

 

 

 

「あ、そろそろ着くみたいだよ。」

 

「結構早かったね。」

 

「そうですか……事故って起きませんよね?」

 

「まず起きないよ!?」

 

 

 

「おお、京都だぁ〜!」

 

新幹線から降りるとすぐに本音ちゃんは元気に走り回り、僕達は辺りを見回していた。

 

「…ここが京都…聞いてた通り、紅葉も綺麗だし全体的に和風というか何というか…」

 

「私はともかく、お兄ちゃんは修学旅行なんて行けてなかったからね。

とはいえ私も京都に来るのは初めてだなぁ…」

 

会話を交わしながらも、荷物を下ろし使う物だけを取り出し始める。

重い荷物や重要な物はキャリーバッグに。

アイテムやドライバー等は身に付けるものになっていたり空中投影されるディスプレイの中…言わば、エボルドライバーの中に入っている為そこの心配はない。

 

正直、その中に自由に荷物を入れられれば便利なのだが……いつかそうできるように改造したい。

 

初めての修学旅行で張り切り過ぎて桁がおかしかったキャッシュカードを持ってきてしまったが、いつ何に使うかも分からない為常に持っておくことにしよう。

 

 

「あ、修学旅行行ったことないんだ……家庭の関係?」

 

 

「…あー……そんな事より、さ!もう織斑先生の指示があるから早く行こ!ね!」

 

「あっ、ちょっと待って…!」

 

杏が簪ちゃんの手を引き、織斑先生と山田先生が待つ場所へと走る。

 

杏が修学旅行に行った事があって、僕が行った事がない理由は杏もよく知っている。

複雑である為、話そうとは思わない僕の考えを察してああしてくれた。

杏には頭が上がらない。

 

「…さて、僕も行こうかな。」

 

キャリーバッグを引きずり、集合場所の宿へと向かう。

許されない事なのかもしれないが、初めての修学旅行を楽しめると良いが。

 

その時、 ポケットの中の懐中時計が目の前に飛び出しては緑色に光り始める。

 

「……」

 

この光を僕はよく知っている。

針が指し示すのは11と12の狭間。

最後の一人が、近くにいる。

 

 

「…ふふっ…」

 

 

「っ…!?」

 

突然の声に驚き振り返るが、誰もいない。

それでも何かがいたのは分かる。

 

見慣れた粒子が一瞬だけ見えた。

 

バグスターがワープをする際に発生する、粒子が。

 

 

 

「……」

 

自由時間についての説明が終わり、当てもなく歩いている。

先程のバグスターであろう誰かの事が僕の考えを支配していた。

 

僕が完全体であるバグスターを生み出した訳でもなく、ましてや誰かのデータを解放した訳でも無い。

それが出来るのは僕と束姉さんだけだ。

それでも束姉さんがそんな事をするかと言われれば違うと答える。

 

つまり、あのバグスターはおそらく〝僕や束姉さん以外の誰かによって生み出されたバグスター〟という事になる。

 

それだとしてもバグヴァイザーは?

誰も知り得ないシステムやバグスターの存在は何故知っている?

 

分からない。

一体誰が────────「龍兎?」

 

「えっ?あ、ああ…すみません、少し考え事を…」

 

唐突に話しかけられ、驚いてしまう。

話しかけてきたのは簪ちゃんで、覗き込むように僕を見ていた。

 

「あ、そうなんだ……でも、危ないからちゃんと足元は見るようにね?」

 

「はい、ありがとうございます。…それで、何か用ですか?」

 

「あ、そうそう。

龍兎宛に何か荷物が届いてるらしいよ。」

 

「荷物…?」

 

 

 

「……」

 

「……」

 

見てみるとそれは大きなキャリーバッグ。

銀色で、かなり大きめな物だった。

 

「…とりあえず、開けてみますか…」

 

怪しさしかないが、開けてみることにする。

キャリーバッグに手を伸ばすと、唐突にキャリーバッグが動き始めた。

バタンと倒れ、それが開かれる。

 

「じゃじゃーん♪楯無お姉さんでしたー♪」

 

中から現れたのはツアーガイドさんの服を着た楯無ちゃん。

どうやって中に入ってたんだろう…さては忍者…?

 

「……」

 

「えっちょ、簪ちゃ、やめっ!」

 

簪ちゃんが恐ろしい程の真顔で楯無ちゃんをキャリーバッグに押し込んでいく。

僕の知ってる簪ちゃんはこんな顔しない。

とりあえず何がそこまで動かすのかが分からないが、止める他に道は無いだろう。

 

「あ、あの、簪ちゃん…やめてあげ…「龍兎も手伝って。」はい。」

 

「ちょっ、私まだ何もしてないのにぃ!やめっ、やめぇっ!」

 

押さえ付けられた楯無ちゃんは見事にキャリーバッグの中に押し込まれ、近くにあった配達のトラックのコンテナに投げられた。

コンテナのドアを閉めるのも同タイミングで、楯無ちゃんは出荷された。

 

「…ふぅ…」

 

簪ちゃんはやりきったと言わんばかりの表情で一息つく。

 

「……」

 

 

「…はぁ…急に押し込まれてビックリしちゃった…」

 

 

……まあ、そこの柱に隠れてるのは分かる。

どうやって抜け出したのか。

本当に忍者なんじゃないかと疑いたくなった。




更新予定日からすごくギリギリ。

アーツでエボルのフェーズ1.2.3セットが受注開始決定してゲッダンしてたのは私です。
いっぱい買う♡♡

これからの更新について

  • 特訓回を本編に入れる
  • 特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
  • なんでもいいから更新しろ♡
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