(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件   作:スカーレット@エボルト憑依中

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惣一:無事修学旅行先の京都に着き、謎のバグスターの粒子らしきものを発見。
何者なのかを考えている内に、自由時間が開始したのだった。
さてさてどうなる、第109話。


抗体作成!……この症状は。

「……」

 

楯無ちゃんが何をしに来たのかも聞かずに押し込み、隣の簪ちゃんはトラックに運ばれていったと思い込んでほっと息をついている。

せめて話だけでも聞いてあげれば良かったんじゃないかと苦笑いをする僕にちらりと視線を向け、そして逸らす。

 

「…どうかしましたか?僕の顔に何かついてます?」

 

「ううん、何も付いてない…あのね、龍兎が良かったらなんだけど……自由時間、一緒に回らない?

本音も杏も一緒に誘ってさ……どうかな?」

 

照れ混じりに微笑みかける彼女の姿は、風に乗って散る紅葉に良く似合っている。

その微笑みはまさに恋する少女の笑みで、それを僕に見せてくるというのはどこか違うと感じてしまう。

それは何かの罪悪感のようで、どこか自身への嫌悪感に近い。

僕に見せては良いものでは無い、と。

 

 

瞬間、僕の身体に電撃とノイズが走る。

白黒の細胞らしきものが一瞬だけ視界に映り、急激に苦しくなる。

 

「っ、は…!!」

 

心臓の辺りを抑え、苦しさを紛らわすかのように服を強く掴んでは地面に膝をついてしまう。

 

「龍兎…!?大丈夫!?」

 

簪ちゃんが僕の身体に手を添えて軽く揺らす。

苦しさで過呼吸気味になってしまうが、暫くすると段々楽になってくる。

 

「…龍兎…」

 

「っ、もう大丈夫…ですから、僕の事は気にせずに自由時間を楽しんでください。

僕は先生にこの事を伝えて、ゆっくりしていますから…」

 

心配そうに顔を覗き込んでくる簪ちゃんの手を離させて、ゆっくりと立つ。

少し立ちくらみがあるものの、そんな素振りを見せずにこの場を離れようとする。

 

「ううん、放っておけないよ…本音と杏も呼んで来るから、ここで待って…「大丈夫、ですから。…お願いします。」……分かった。でも、何かあったら絶対連絡して。」

 

「…はい、ありがとうございます。

それでは、また後で。」

 

簪ちゃんに背を向け、先程先生がいた場所へ足を進め始める。

だが、僕の行き先は先生のいる所ではない。

なるべく人気がなく、誰も通らないような場所。

 

僕はこの症状を知っている。

あの感覚に襲われた時、この世界に僕が持ち運んだ物によるものだと理解するまでに時間はかからなかった。

 

バグスターウィルスによる病気。

通称、ゲーム病。

僕の身体は一瞬だけ透けたように見え、咄嗟に隠したが手の平から緑色の粒子が出ていた。

 

「……抗体を作った筈だったけど、まだまだ不完全だったか…」

 

人気がないような場所に行く必要があるのは、全てのバグスターウィルスからの症状がかからない抗体を作る為。

既に症状がかかっているが、このゲーム病の場合抗体を作り直せば自然に症状は消える筈だ。

その為にはあるものが必要となるが、現時点でそれは使用出来ないという事になっているらしい。

それを使う事が出来れば症状を消す事が出来るのだが……どちらにしろ、抗体は作る必要はある。

 

適当に目に付けた森の中に入り、取り出したドクターフルボトルを自身の体に当てる。

 

本来なら抗体を作るための手術等が望ましいが、束姉さんがいない為それは難しい。

1人で出来ない事は無いが、あまりにも時間がかかるのとそれによる集中で精神的疲労が発生するという点からその選択肢は無いに等しいだろう。

 

という以上の点を踏まえて、ドクターの成分を使い自身の体に抗体を作る事が最も適していると考えた。

そこまで時間はかからない筈だが、自由時間終了までに間に合うかどうか。

 

「っ、ぐ…」

 

しかし自身の細胞を書き換えるような行為の為、痛みは当然生じる。

身体が負荷に耐えられずに気絶しなければいいのだが。




一週間投稿が遅れて本当に申し訳ございませんでした。

無事木の下に埋められたので御安心を……。

次のCSMがアマゾンズドライバーとは…映画もあるしこれは何かある…?

これからの更新について

  • 特訓回を本編に入れる
  • 特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
  • なんでもいいから更新しろ♡
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