(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件 作:スカーレット@エボルト憑依中
本音:けほっ、こほっ……う〜、この煙まだ晴れないの〜?
簪:あ、そうだね…早く抜けないと
…その前に、いつものアレやろ
簪&本音:さてさてどうなる、第58話!
「……」
何も言わずにただサイレント・ゼフィルスを見つめる
人を殺せそうなほどの鋭い視線と視線のぶつかり合いを、俺とサイレント・ゼフィルスは無言で行っていた
『大丈夫か!ラウラ、シャル!』
『おりむー、手伝うよ〜』
壁に激突した二人の救出に向かった一夏と本音の声でサイレント・ゼフィルスはBTライフルを一夏達の方に向け、連射を始めた
『くっ…!』
雪羅のエネルギーシールドで防いではいるものの、押されている様子だ
『一夏さん!あの機体はわたくしが!』
『セシリア!?おい!』
『BT二号機〈サイレント・ゼフィルス〉……!今度こそ!』
一夏の阻止を聞かずに、セシリアは単機で襲撃者のサイレント・ゼフィルスへと向かっていく
しかし、高速機動パッケージを装備しているセシリアには通常時とは違いビットの射撃能力が封印されている
そのための大型BTライフルらしいが、火力が下がっているのはどうしようもない
『一夏っ!防御任せたわよ!』
サイレント・ゼフィルスに向かって行くセシリアを慌てて鈴が補佐する
セシリアのビーム射撃、そして鈴の衝撃砲が一気に目標へと放たれる
『逃がしませんわ!』
『いけぇぇぇっ!!』
しかし、サイレント・ゼフィルスは特に回避することもなく不敵な笑みを浮かべている
攻撃が直撃する瞬間、ビーム状の傘が開いた
『なっ……!?』
『くっ!やはり、シールドビットを……鈴さん!多角攻撃、一度に行きますわよ!』
『あたしに指図しないでよ!ったく、付き合ってあげるけどさあ!』
セシリアと鈴の多重攻撃が始まる
それに合わせるかのように、サイレント・ゼフィルスは飛翔した
『…っ…あれは、イギリスの機体が強奪されたものだ……』
『ラウラ!動いて平気なのか!?』
『いや、直接戦闘には加われないな…支援砲撃するのがやっとだ…炎の勢いは収まったが、先程の龍兎のあの弾頭でエネルギーも少ない…』
『…なら、私も…!』
言うなり身を起こしたラウラと合流した簪はサイレント・ゼフィルスに向けて砲撃を始める
しかし、圧倒的な機動性能に翻弄され、その姿を捉えられない
『くっ!』
セシリアと鈴を相手にしながら、ひらひらと舞い踊るようにサイレント・ゼフィルスは宙を駆け抜けていく
『一夏!ここは僕が!一夏は箒と一緒にセシリア達を!』
『しゃるしゃる、大丈夫なの〜?』
『うん、僕は大丈夫なんだけど…スラスターが完全に死んじゃって…PICで飛ぶことはできるけど、あの機体相手じゃ追いつけない』
そう言ってシャルロットは増設スラスターを切り離す
ぐしゃりとひしゃげたそれは、もう空を飛ぶことは叶わないだろう
『支援砲撃するラウラと簪の防御に本音と回るから、一夏は行って!』
『分かった!』
ラウラの防御をシャルロットと本音に任せ、一夏はサイレント・ゼフィルスに向かって飛び出す
途中、篠ノ之と合流し連係攻撃で格闘戦へと持ち込んでいる
そんな中、俺は変身も解除してただ一人ポツンと立っているだけ
目の前の襲撃者と戦うつもりなんて、微塵も無かった
スパークリングなら五分五分くらいで戦えるはずだ
グラビティやインセンディアリを使えばほぼ勝利は確実だろう
だが、それでダメだとしたらどうする?
……ハザードトリガーを、使うしかない
その事実が恐ろしく、信じたくない
[……いつまで、そう言ってるつもりなんだ?]
……
[お前も分かってるだろ、このままじゃ駄目だってことは]
…それは…
[なら、使うしかないだろ
戦うしかないだろ]
……
[……何を躊躇ってる!!
お前には守るべき命があるんじゃないのか!?
自分の正義を貫き通すんじゃなかったのか!?
それとも全部嘘だったのか!!]
…っ…
「…龍兎君」
ふと聞こえてきたそれは、間違いなく更識先輩の声
振り向くと更識先輩がそこに立っていた
「…変身、しないの?戦わないの?」
「…俺は、もう…戦えないんです
ただ自分の手が命を奪ってしまうかもしれない事に怯えて、ずっと…」
「…っ…!」
早歩きで近付いてきた先輩は、勢いよく俺の頬を平手で叩いた
「っ…」
「…何が、命を奪う、よ…
君の活躍を私は見てきたけど、君は今まで何をしてたの!?
その手は何をしてきたの!?
君のその手は命を奪うための手でも、ただ何も無く戦うための手でもないでしょ!
君のその手は、目の前の消えそうな命を救うために戦う手なんでしょ!!」
「っ…!」
「…周りに耳を澄ませてみて」
言われた通りに、耳を澄ませる
すると、観客席から大勢の声が聞こえた
「きゃあああああああ!!!」
「嫌だ、嫌だよ!死にたくない!」
「パパ…ママ…どこ…?」
「助けて、誰か…死にたくないよ!」
「お姉ちゃん、怖いよ…」
「大丈夫、この前テレビで見たでしょ?
仮面ライダーが、皆を助けてくれるって」
「……!!」
「…もし君が、また暴走して命を奪ってしまいそうになったら絶対に私が止めてあげる
君がまた迷ったなら、何度でも私が迷いを振り切らせてあげる
だから、何もせずに命を見捨てる事なんてしないで」
「…更識、先輩…」
「…さ、龍兎君」
更識先輩が向けてくるその微笑みは、背中を押すような、そんな優しく強い微笑みだった
[……ここまで言われて、何もしないお前じゃないよな?]
……当たり前だろ、俺は…
「…俺は、皆と笑ったり笑顔を見たりするのが大好きな……自意識過剰でナルシストな正義のヒーローの…息子だ!!!」
「…龍兎君…ふふっ」
ふと、空中投影ディスプレイが表示される
そこには
フルフルラビットタンクボトル 使用可能
と表示されていた
[…行けるな?]
ああ、もちろんだ
『ビルドドライバー!』
ハザードトリガーを取り出し、カバーを左側面の方まで開いてボタンを押す
『マックスハザードオン!』
ビルドドライバーに装着し、ハザードトリガーと同時に取り出した一つの長いボトルを右手に持ち5回振ってから金のキャップを回す
『ラビット!』
そして、そのボトルを二つに折りビルドドライバーのスロットに差す
『ラビット&ラビット!!』
『ドンテンカン!ドンテンカン!ドンテンカン!ドンテンカン!』
待機音声が鳴り響く中、レバーを通常のように回す
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!
Are you ready?』
「変身!」
ハザードに変身する際のプレス機が出現し、俺を勢いよく挟み込むとゆっくりと開き、ハザード状態になる
だが、これはそれだけじゃない
『オーバーフロー!』
背後から一匹の、機械でできた兎が飛んできた
「…兎…?」
その兎が飛ぶと全身が分解、五つのアーマーが俺の上に浮かんだ
【…ふっ…!】
その場からジャンプし、右腕、左腕、右足、左足の順でアーマーを装着していく
『紅のスピーディージャンパー!!ラビット!ラビット!!』
そして最後に胸のアーマーを装着すると、新たなマスク…いや、仮面が胸のアーマーから装着される
『ヤベーイ!』『ハエーイ!!』
そして地面に着地すると、複眼が赤く光る
「…龍兎君、大丈夫なの?」
【…ええ、大丈夫です
…その、更識先輩…】
「楯無」
【えっ?】
「楯無、って呼んで
さん付けも敬語もいらないから」
【…ありがとう、楯無】
「…ふふっ…いってらっしゃい」
【…行ってきます】
勢いよくその場からジャンプし、サイレント・ゼフィルスの元へと向かっていった
「…くっ…!」
「……お前はもう死ね」
サイレント・ゼフィルスから放たれる無慈悲な連続射撃
その連続射撃はセシリアが受けることはなく全てが上空から飛んできた者により相殺された
「…っ…?…龍兎、さん…?」
【…待たせたな、セシリア
もう大丈夫だ…と言っても、一夏じゃなくてごめんな】
「…なんだ、お前は」
【俺?……仮面ライダービルド
創る、形成するって意味の、ビルドだ
以後、お見知りおきを…なんてな】
復活、龍兎!
そして登場した紅のスピーディージャンパー!
これでようやく色んなフルフル化ができます…!
……え?フルフルの登場早くないかって?
…展開的に尺が……
次回はVS、サイレント・ゼフィルスの予定です
これからの更新について
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特訓回を本編に入れる
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特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
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なんでもいいから更新しろ♡