(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件   作:スカーレット@エボルト憑依中

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起動する暗闇。……荒くれ者は、また闇に落ちる

「…ぁぁぁ…ぁ、ぁ…」

 

「っ、ぅ…」

 

【……】

 

あれから数十分経ったが、次々と出てくる女には全て煙を浴びせた。

ここにいる殆どの女はもう煙を吸い、半数以上の女が命を落としている。

だが、どいつもこいつもやり方がワンパターンな上につまらない。

 

暴れ足りない。

 

そんな思考が頭をよぎると、また勝手に体が動き出す。

 

ボトルとエボルドライバーを腰から取ると、マスクやスーツは粒子となり消える。

 

ネックレスをスクラッシュドライバーに変化させ、腰に当てる。

 

『スクラッシュドライバー!』

 

スクラッシュドライバーを腰に巻くと、ヴィランエボルボトルが通常のボトルへと姿を変える。

 

それを確認しキャップを正面に合わせてスクラッシュドライバーに装填する。

 

 『ヴィラン!ディスチャージボトル!』

 

「変身。」

 

レバーを下ろし、変身時のビーカーを出現させる。

 

『潰えなーい!』

 

ビーカーの中に黒くドロドロとした粘着質なモノが満ち、ビーカーから溢れ出ていく。

そんな物に浸かっているのに、全く苦しくはない。

 

『潰えぬ! 滅びぬ!悪意満ちる!』

 

やがてビーカーはそのモノで姿が見えなくなり、溶けたように姿を消す。

 

「ヴィランインローグ...ウオオオッルゥアアアッッ!!」

 

その粘着質なモノはスーツとなり、余りのモノは辺りに弾け飛ぶ。

 

【…悪くは無い。】

 

ひび割れのような模様は赤く、無数の傷のように痛々しい。

手は血で濡れたように真っ赤に染まり、紫の体色はほぼ黒に近くなっている。

 

まさに悪意が満ちたローグと言えるだろう。

 

「いたわ!あんた、何してんのよ!」

 

「男の癖にいい度胸してるじゃない。」

 

「こっちにはIS持ちが数人いるのよ!」

 

背後から声が聞こえると、ゆっくり振り返る。

何も言わずに女共を見ながら、両腕を斜め下に広げる。

 

【悪意による、餌食となるがいい。】

 

スチームブレードを呼び出し、歩き出す。

 

「っ…!」

 

女共が銃を連射するが、まともには当たらない。

この胸のアーマー、クロコダイラタンアーマー改めヴィライラタンアーマーが弾やビームを跳ね返す。

打鉄やラファールといった量産機が耐えられるはずもなく、次々とダメージを受けていく。

 

「っ、ぁぁ!なんで効かないのよ!」

 

「あんたが予算ケチって量産機しか手に入れなかったせいでしょ!」

 

「ふざけないでよ!あんたもそれに賛同したでしょう!?」

 

なにやら喧嘩を始めた。

煙を吸わせていないのにも関わらず仲間割れ。

本当に醜く、面白い。

 

【……】

 

近くの女に向け、スチームブレードを投げる。

 

「っ…!いっ…!痛いぃ…!!」

 

だが運良くギリギリで避けたようで、左肩から血を垂らし始めている。

 

【外れたか…残念だ。】

 

壁に突き刺さったスチームブレードを引き抜き、女共を見る。

血がついたスチームブレードの剣先は少しずつ血を垂らして、地面を汚している。

 

「ひっ…!」

 

一人の女が背を向け逃げ出そうとする。

が、見逃す訳にはいかない。

 

『クロコダイル…!』

 

ネビュラスチームガンを取り出し、クロコダイルクラックボトルを装填、トリガーを引く。

 

『ファンキーブレイク!クロコダイル…!』

 

発射された真っ黒な弾は軌道を変え、逃げ出す女に追尾していく。

直撃した女は壁に強打し、気を失った。

 

【…ハァ…これだから雑魚は。】

 

ネビュラスチームガンを放り投げ、少し前で動けずにいる女の髪を掴む。

 

「い…痛い…っ…!」

 

【何が男の癖にだ。同じ人間の癖して、力を手に入れた途端に調子に乗りやがって。テメェら全員まともに使えてねぇだろうが。】

 

自嘲気味にそう言うとスチームブレードを女の首筋に当てる。

女の首から溢れるように血が出て、恐怖心を煽る。。

 

「ひ、っ…!!」

 

【…ハァ…つまんねぇな…】

 

ため息をつき女を横に投げると、スクラッシュドライバーをビルドドライバーと入れ替える。

 

『ハザードオン!』

 

二つのボトルを取り出し、少し振ってからキャップを正面に合わせスロットに装填する。

 

『ラヴァー!タンク!スーパーベストマッチ!

 ドンガラジャン!ドンガラジャン!ドンガラジャン!ドンガラジャン!』

 

本来の待機音が変化している。特別なボトルなのだろう。

 

『バタバタドッスン!ドゴンドガン!バタバタドッスン!ドゴンドガン!

Are you ready?』

 

【ビルドアップ。】

 

『アンコントロールスイッチ!ブラックハザード!ヤベーイ!』

 

【……】

 

気分は普通のハザードと同じ。

ただ違うのは待機音くらいなのだろうか。

 

「っ…何よ、ただ見た目が変わったくらいじゃない…」

 

乾いた笑いを含め俺を見る女は、また銃を構える。

随分と度胸があるじゃないか。

 

【…へぇ…お前みたいに度胸のある奴は他にいねぇのか?】

 

少しずつ近付きながら、他の女を見る。

 

「…っ、うぅぅ…!!」

 

1人、また1人と覚悟を決めるかのように銃を構え始める。

 

【…はは……ハハハハハ!!!面白いなぁ…!】

 

気分が高まってくる。

どうせ勝てる筈もないと分かっているだろう。

なのに立ち向かう。

 

まるで、俺が憧れたヒーローのように。

 

少し前まで俺が演じていた物のように。

 

俺がなりたかった物のように。

 

【だが…気に食わないなぁ。】

 

『ドリルクラッシャー!』

 

ビルドドライバーから出現させ右手に掴むと、ドリル部分を勢いよく回転させる。

 

【身体に穴開けられたい奴からかかってこい。】

 

複眼を光らせ、その場に佇む。

 

【……ッ】

 

沈黙の中、急に頭が痛み始めた。

俺が恐れていたリミッターが外れる瞬間。

誰も止める者はいない為、これから無差別に攻撃を延々と続けるのだろう。

 

だが、もうそんな事はどうでも良く感じていた。

 

何も無い俺は、このまま暴走していきいっそ誰かに殺されるのがいい。

そんな考えが生暖かい液体を流しながら、意識と共に消えていくのを感じた。

 

 

 

 

 

「…っ…お兄ちゃん…!」

 

お兄ちゃんが消えてから二日。

全国の至る所にある女性権利団体の活動所、ISに関わる研究所が次々と襲われる事件が多発していた。

今朝のニュースで数十件。

死者は約十数人で、殆どが怪我人。

だけど、その怪我人は全員精神病院に入っているらしい。

 

きっと、お兄ちゃんが関わっているに違いない。

そう考えた私はすぐに行動に移った。

 

お兄ちゃんの持っているセブンやこっそり仕込んでおいた発信機から発される居場所がジャックにより見えなくなっているのを私の愛用している物にハッキングしてもらい見えるようにした。

 

幸い日本から離れていない為、移動のみに時間がかかってしまい現在の時刻は丁度午前2時。

 

お兄ちゃんの居場所が表示されている所に着いたが、ISの研究所や女性権利団体のアジト的な物にしては異常なまでに小さく感じる。

一軒家サイズではあるものの、近くに建物も無い。

更地に近いその場所は、静かに不気味さが漂う。

 

「…ねぇ、本当にここで合ってるの?『ゼロワン』。」

 

『間違いない。ここにいる。』

 

ポケットの黒い携帯を開くと、携帯から声が聞こえる。

このゼロワンの入手経路は……今はそれどころじゃないか。

 

「…これ以上被害が増える前に、止めないと。」

 

ビルドドライバーを腰に巻き付け、クローズドラゴンと共に建物のドアを開けた瞬間、建物が急に崩れ始めた。

 

「っ!?」

 

クローズドラゴンとハザードトリガーを手に取り、変身の準備をする。

 

崩れた衝撃で起こった煙が晴れていくと、見た事のある姿が見えた。

 

その右手が掴んでいるのは気絶しているのか力の無い人間の頭。

 

私に気付いた途端、その手を離した。

離された人間はその場に倒れる。

 

「…お兄ちゃん。」

 

「……杏か。9時間前にビルドドライバーの変身者保護機能で暴走から解放されてさっきまで寝ていた所だったんだが。」

 

二日間も暴走を続けていて、保護機能でしか止められなかったらしい。

あの駄兎は何をしているのか。

 

「……でも、ちょうどいい。」

 

お兄ちゃんが左手に持っていたスタークに変身する為のボトルが黒いオーラに包まれ、姿を変えていく。

 

「何故か無性にお前を殺したくてたまらなくなってきたんだ。」

 

『エボルドライバー!』

 

いつの間にかエボルに変身する為のボトルに近い物に変わっていたボトルのキャップを合わせ、装填していく。

 

『ダークネス!ライダーシステム!』

 

『ダークエボリューション!』

 

お兄ちゃんかレバーを回し始めると、ノイズが走り濁ったような音声が鳴り響く。

 

『Are you ready?』

 

お兄ちゃんが黒いもやのような物に包まれていく。

 

「…変…身…」

 

そう呟いた瞬間、お兄ちゃんの身体は黒いもやに完全に包まれ出現した機械も動き出す。

 

『ダークネス!』

 

真っ黒なハーフボディに挟まれると、三つの黒い円が縦横無尽に回る。

 

『ダークネス!』

 

電気を走らせて、円が周りに吹き飛んでいく。

 

『エ……ボ………ル………ダークネス!』

『アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!』

 

ノイズ走りの音声とエボルトの声での狂った笑いのような音声が流れ、もやが消えていき姿が見え始める。

 

見た事の無い姿が、禍々しい黒いオーラを発している。

 

「…やるしかない、か…!」

 

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!Are you ready?』

 

「変身!」

 

『オーバーフロー!』『Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON!Yeah!』『ヤベーイ!』

 

『フルボトルデスサイザー…!』

 

『手加減無しで行くからね…!』

 

『ダー…ク…ネス…ブ…ラス……ター…!』

 

【……】

 

私は大鎌を構え、お兄ちゃんは真っ黒なトランスチームガンの銃口を私に向ける。

そして同時に相手に向かって走り出した。




サブタイトル考えるので1番時間かかってます(小声)

これからの更新について

  • 特訓回を本編に入れる
  • 特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
  • なんでもいいから更新しろ♡
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