(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件 作:スカーレット@エボルト憑依中
「……」
キーボードを叩く音が私の部屋に響く。
延々と続けられている私の作業は、気が付けば2日も経っていた。
今は朝の2時25分。
睡眠無しで続けてるから流石にちょっとだけ眠たい。
「ん〜…もう少し…!」
周りに散らかしてある栄養ドリンク(束さんお手製)の束に一つ追加しつつ、キーボード叩いていく。
そして気持ちのいい感じでエンターキーを押す。
「どうだ!」
少し待ってみるも、反応は無い。
「あれ〜…?今度こそ完璧な筈なのに〜…」
『ガッシューン…』
バグヴァイザーから真っ白なガシャットを取り出してみると、真っ白なガシャットに絵柄が浮かんできた。
つまり、表されるのは完成の意味。
長い戦いがようやく終わったのだ。
「あー!!完成した!!」
「へっ!?」
完成に喜んでいると、近くで寝ていたくーちゃんがびっくりして起きた。
ド〇キとかで売ってるおもしろアイマスクを付けて寝てた姿はどうにもシュール。
「ああ、大声出してごめんね。見て見てくーちゃん!ようやく完成したんだよ〜!」
抱きついてアイマスクを取り、完成したガシャットを見せる。
「ついに完成したのですね…おめでとうございます。」
その場に立って、完成したガシャットを一緒に見る。
「ありがと〜!と、いうことではいチーズ!」
素早く出した端末で自撮り。
なんかこの図自撮りするみたいだったから、つい。
「じゃ、早速りゅーくんの元へ…ごー!」
そう言いながら私の作った装置『リュークンイルトコロトベルヤーツ』を起動させる。
移動に必要な時間はわずか1秒。一瞬で移動を始めたのであった。
「…あ…私のアイマスク…」
「とうちゃーく!さてさて、りゅーくんは……」
すぐさま移動された私はりゅーくんを探し始めるが、すぐに見つかった。
それも、予想外の状態で。
『ゥ…ッ…!!ァァァ!!』
【…ッ…ク…!!】
私が見たのは、真っ黒なブラックホールフォームになっているりゅーくんとあの女がエネルギーを溜めた拳をぶつけ合っている光景だった。
【中々やるなぁ…だが、まだまだだ!!】
そして、ぶつかり合ったエネルギーは衝撃で爆発し――。
死神のような見た目をしている、クローズハザード。
能力は通常のハザードと同じく暴走するリスクはあるものの、武器の大鎌であるフルボトルデスサイザーは対象の魂を吸え、その上エンプティボトルにその魂を入れ攻撃に使えるという代物。
上手くやれれば、更に破壊の為に使えるだろう。
その為には、目の前の敵を排除するしかない。
【……!】
走りながら、クローズハザードに向けて何発も撃っていく。
ダークネスブラスターこと真っ黒なトランスチームガンは、通常の物とは比べられない程に威力が上がっている。
『…ッ……!!』
銃弾を受けるクローズハザードは一発一発に怯みながら、俺へと走り続ける。
そして、振り上げられた大鎌が俺の身体を斬るーーかと、思われたが。
『ダーク…ネス…ブレー…ド…!』
真っ黒のスチームブレードの剣先が、巨大な刃を止めた。
『ッ…!?』
【驚いたか?】
ダークネスブレードでフルボトルデスサイザーを弾き返し、クローズハザードの頭を掴みつつ肩と首の間にダークネスブレードの刃を置く。
【……!】
少しワンテンポを置き、一気に刃を引く。
火花を散らしダメージを受けるクローズハザードの未だに掴んでいる頭を、放り投げる。
『…ッ、ァァ…!!』
苦しげな声を出しているクローズハザード。
【どうした?まだまだこんなもんじゃないだろ?】
『ダーク…ネス…ロー…ザー…!』『ダー…クネ…ス…ク…ラッ…シャ…ー…!』
右手に真っ黒なビートクローザー、左手に同じく真っ黒なドリルクラッシャーを持ちクローズハザードに向かって歩いていく。
『…ッ…!こう、なったら…!』
クローズハザードは少し呟くと、真っ黒になり姿を消す。
【…ん…?】
周りを見渡すが、何もいない。
逃げたか。
【…つまらない……ッ…?】
休憩を再開しようと歩き出すと、背中に斬り付けられたような感覚が襲う。
【…そういう事か…だが、無駄だ!】
恐らく、ハザードの能力で高速移動しているのだろう。
少々厄介な所は通常のハザードのオーバーフロー状態よりも速い所だ。
エボルに変身していなければ最悪やられていただろう。
ダークネスローザーにヴィランボトルを差し込み、グリップエンドを一回引っ張る。
『スペ…シャル…チュー…ン…!ヒッ…パ…レー…!』
エネルギーを溜めたダークネスローザーを横に振り、エネルギー刃を周りへ飛ばす。
『スマ…ッ…シュ…ス…ラッ…シュ…!』
真っ黒のエネルギー刃は辺りを飛び交い、対象を斬り裂いた。
『ァァ…ッ…!!』
背後から声が聞こえる。
ゆっくりと振り向き、両手に持った武器を投げる。
【限界か?なら、武器無しといこうじゃないか。】
レバーを回し始めると、クローズハザードもレバーを回し始める。
二つの待機音が鳴り響き、またお互いに走り出す。
『『Ready Go!!』』
『ハザードフィニッシュ!』『ドラゴニックフィニッシュ!』
クローズハザードは紫色のエネルギーを纏った拳を。
『エボルダークネスフィニッシュ!!』
俺は真っ黒なエネルギーを纏った拳を。
拳を互いにぶつけ合わせると、衝撃でエネルギーが爆発し始める。
俺はこの時、マスクの下で笑みを浮かべていた。
〖…ッ…〗
衝撃に耐える為、ゲンムに変身したが爆発が起こっている間は何も見えなかった。
ようやく煙が晴れていく。
そして煙が晴れた先には、りゅーくんが立っていた。
〖……〗
だけど、いつもとは雰囲気が違う上にあの女がいない。
何かがおかしい。
そう思った私は、りゅーくんを静かに見ている。
「…ふぅ…ようやくか。」
りゅーくんはポケットから青いボトルを取り出す。
「…杏を吸収してやっと手に入るとはな…『ドラゴンエボルボトル』。」
りゅーくんの口からは信じられないような言葉が発された。
あの女を吸収し、ボトルを生み出した。
その言葉を頭に浮かべると、ある物がエボルシステムのデータに表示されていたのを思い出す。
「さてさて、エボルの強化アイテムとか作る為にはーっと。……ん?何々…?」
エボルのデータを見ていると、一つの項目に重要機密情報と表示されていたデータを開いてしまう。
そのデータには、こう示されていた。
エボル変身時、対象に一定数のダメージを与えエボルシステム01を起動させると対象を吸収する事が出来る。
その際、吸収した対象と適合率が高いボトルの成分をエボルボトル化させ生み出すことが可能。
{Lock}エボルシステム02
{Lock}エボルシステム03
{Lock}エボルシステム04
{Lock}エボルシステム05
あの時見ていたデータが本当だとすると、あの女が一番適合するのはドラゴンの成分で生み出したのはドラゴンエボルボトル。
吸収した相手を元に戻す方法は表示されていなかった。
となると、変身者のみがそれを自由に選択することが出来ると考えられる。
まずはりゅーくんを正気に戻さなければいけない。
そう思った私は、バグヴァイザーを取り出しりゅーくんに向けて射撃を始めた。
「……」
りゅーくんはビームを軽く避け、私を見る。
「…ゲンムか。そろそろ休憩がしたかった頃だが…まあいい。」
『エボルドライバー!』
りゅーくんはドラゴンエボルボトルとライダーシステムエボルボトルのキャップを正面に合わせ、装填していく。
『ドラゴン!ライダーシステム!エボリューション!』
りゅーくんがレバーを回し始めると、
スナップライドビルダーのような物が現れていつものようにハーフボディが出来上がっていく。
ただ違うのは、前のハーフボディが青のもやのようなものに、後ろのハーフボディが紫のもやのようなものに隠れてシルエットだけが見えている。
『Are you ready?』
りゅーくんの背後に黄色の透明な輪が二つ、前に一つ現れ、両腕を顔の近くで交差させる。
「変身。」
両腕を前に広げると、ハーフボディに挟まれて黄色の輪が回り始める。
『ドラゴン!』
そして電撃が走り黄色の輪が弾け飛ぶ。
『ドラゴン!』
青と紫の光が辺りに散らばり、その姿を現す。
『エボルドラゴン!』
その姿はデータで見たエボルより装甲は少なめで、複眼はクローズと同じようになっている。
その姿はまさに、桐丈杏を吸収し変身した姿と言えるだろう。
『フッハッハッハッハッハッハ!』
変身を終えたりゅーくんは手首を掴み、宣言する。
【フェーズ2、完了。】
遂に登場、エボルドラゴン。
察しのいい方なら、次はどうなるか分かるかと思います。
これからの更新について
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特訓回を本編に入れる
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特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
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なんでもいいから更新しろ♡