(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件   作:スカーレット@エボルト憑依中

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龍VS、幻の夢。……フェーズ、3。

〖……〗

 

私は驚く様子も無く、ただバグヴァイザーの銃口を向けるだけ。

見た事も無い姿なだけあって、緊張に襲われる。

 

【…ふぅ…初のフェーズ2だ。楽しませてくれよ?】

 

『ビートクローザー!』

 

エボルドライバーから伸びた透明なパイプがビートクローザーへと姿を変える。

 

ビートクローザーを手に持ったりゅーくんは私に向けて歩き始める。

 

『……』

 

何も言わずにビームを連射する。

全く効く様子はなく、淡々と歩いている。

 

流石に分が悪い。

そう思った私はバグヴァイザーをグリップから引き抜き、逆方向に差し込んだ。

 

『ギュ・イーン!』

 

バグヴァイザーに付いているチェーンソーの刃が回り始め、夜中の更地に音を響かせる。

 

【……!】

 

ビートクローザーが当たる距離まで近付いたりゅーくんがビートクローザーを振り、私はバグヴァイザーの刃をそれに当てる。

 

刃を削るような音が鳴りつつ、火花を散らす。

 

【…ほう…威力は高めなのか!】

 

つばぜり合いのような状態から動き、ビートクローザーを振り回し始める。

 

私はそれを避けつつ、バグヴァイザーを振るうがお互いの刃にぶつかり合うだけ。

 

〖ッ…エボルトはどうした…!〗

 

キックを避けながら、私はりゅーくんへと話しかける。

この状況なら普通はエボルトが出てくる筈。

なのに出てこない辺り、何かがおかしい。

 

【ああ?…ハッ、エボルトとの戦いをご所望か?だが残念、エボルトには大人しくしてもらってるよ。少々手荒だがな。】

 

胸に手を当てて笑うりゅーくんの声は、どこか悲しそうだった。

 

りゅーくんとエボルトに何があったのかは分からない。

だけど、救おうとする事は少なくともできる筈。

 

〖…なら、桐丈 杏共々救うとしよう。〗

 

ベルト横に装着されたアイテムのキメワザスロットホルダーから黄緑色のガシャットを取り出し、ボタンを押す。

 

『シャカリキスポーツ!』

 

背後に出現したパネルから自転車が飛び出す。

私はゲーマドライバーのレバーを閉じ、起動したガシャットをスロット2に装填させてレバーを開く。

 

『ガッチョーン!』『ガシャット!』

 

〖グレード3。〗

 

『ガッチャーン!レベルアップ!!』

 

私の目の前に変身時と同じようにパネルが出現し、私に迫ってくる。

ただ違うのは、緑色のパネルが増えている事だろうか。

 

『マイティジャンプ!マイティキック!マイティ~!アクショォ~ンッ!X!!』

 

『アガッチャ!

シャカリキシャカリキ!バッドバッド!

シャカっとリキっと!

シャカリキスポーツ!』

 

出現していた自転車が回転しながら空中に浮き、私のアーマーとして姿を変える。

自転車を被ったような奇抜な見た目になり、レベルアップを完了した。

 

【へぇ…持ってたんだな、シャカリキスポーツ。】

 

りゅーくんは少し感心したような声を出し、ビートクローザーを構える。

 

【だが、所詮はレベル3。エボルに勝てると思っているのか?】

 

なんだかりゅーくん、やけに分かりやすいフラグ立ててる。

巣で突っ込みそうになったけど、冷静に返すとしよう。

 

〖随分と分かりやすいフラグを立てるな。そのフラグ、回収させるとしようじゃないか。〗

 

アーマーから自転車のタイヤのような物を引き抜き、構える。

 

エボルトもあの女も、救ってあげよう。

 

〖……!〗

 

両手に持ったタイヤを投げると、タイヤが自由自在に動き始めりゅーくんのアーマーやスーツへと何度も当たっていく。

 

【ッ、グ…!】

 

ビートクローザーを振り回して抵抗するが、意識を持っているように動き続けるタイヤには当たらない。

 

〖随分と余裕が無いな。どうした?〗

 

『チュ・ドーン!』

 

バグヴァイザーの向きを変えてグリップに差し、ビームを撃っていく。

 

【ッ…!調子に乗るな…!】

 

そう呟いたりゅーくんはその場に残像を残し高速移動を始めると、辺りに飛び交うタイヤは私を守るように近付いた。

 

『スペシャルチューン!ヒッパレー!ヒッパレー!!』

 

背後から音声が聞こえ振り向く。

龍のオーラを纏ったビートクローザーが私に迫っていた。

 

『ミリオンスラッシュ!』

 

〖ッ!?〗

 

咄嗟に両腕で防御の体制を作りタイヤを防御に回すが、虚しく直撃してしまう。

 

〖ッ、グ…!〗

 

多少の威力に抑えたつもりだが、ライフが残り1を告げている。

エボルに変身しているのもあるのかデータと比べ物にならない威力だ。

流石にレベル3でエボルに立ち向かうのは少々無理があったか。

 

【…ふぅ…終わりだな。中々楽しませてもらったよ。】

 

そう言ってりゅーくんは近付いてくる。

終わらせるつもりなのだろう。

 

〖…いいや、まだ終わらない。〗

 

私はゲーマドライバーを腰から取り、別のバックルを腰に当てる。

 

【…ん…?】

 

次にバグヴァイザーをグリップから外し、腰のバックルに装置する。

 

『ガッチョーン!』

 

【…まさか、お前…】

 

完成したガシャットを取り、ボタンを押す。

 

『デンジャラスゾンビ…!』

 

背後にディスプレイが現れるのを確認すると、右腕を横に真っ直ぐ伸ばして手を裏向ける。

 

〖グレード10。〗

 

小さく呟くと、ベルトと化したバグヴァイザーことバグルドライバーにデンジャラスゾンビガシャットを差し込み赤いボタンを押す。

 

『ガシャット!』

 

『バグルアップ!』

 

目の前にディスプレイが黒い煙を発しながら現れる。

ディスプレイにはゾンビが踊っているようなアニメーションが映し出されている。

 

『デンジャー!デンジャー!』『ジェノサイド!』

 

黒い煙は私を包み、手を伸ばした私がディスプレイに穴を開け飛び出すように姿を見せる。

 

『デス・ザ・クライシス!デンジャラスゾンビ…!!』

『Woooooo!!!』

 

【……!!】

 

白と黒の素体に不気味な目と0のライフゲージ。

 

死んでいるのに生きている、その姿はまさにゾンビ。

 

今回は少しやる事が違うが、お見せしよう。

レベル10の力を。

 

【…面倒なのが出てきたな…ガシャットごと破壊してやる…!】

 

そう呟きながらレバーを回し始める。

 

この時を待っていた。

 

少々気は乗らないが、まずはあの女を救ってあげるとしよう。

 

両手でバグルドライバーのAボタンとBボタンを同時に押し、りゅーくんへと抱きつく。

 

【ッ、何を…!】

 

〖全く、世話が焼ける。交代だ、桐丈 杏。〗

 

引き離そうとするりゅーくんの背中をしっかり掴み、Bボタンを再度押す。

 

『クリティカルデッド…!』

 

地面から黒いゾンビの幻影何体も現れ、私とりゅーくんの身体に纏わり付いていく。

ゾンビの幻影は一斉爆発を始めた時、何故か私は笑っていた。

希望を託したとは言わないし、気持ち悪いから思いもしない。

けど、後を託せる気がした。

一度だけ、激励の言葉でもかけてやるとしよう。

 

 

後は頼んだよ、クローズ。

 

 

【ッ…!!】

 

 

 

 

 

『……ん、ぅ…?』

 

やけに暑い。

私はお兄ちゃんと戦って、それから…

 

【起きたか。】

 

『ッ…!?』

 

目の前の見た事がないエボルはつまらなさそうな声を出し、私を見つめている。

 

【まさかゲンムがお前を助ける為に入れ替わるように吸収されるとはなぁ。まあ、結果オーライか。】

 

ベルト横に付いているフルボトルホルダーから赤いボトルを取り出し、投げてはキャッチを続けている。

 

『…ゲンムが…?』

 

ゲンムと言えば、あの女。

見たくもないアイツが、私を助ける為に。

 

その事実が、その証拠が私の心を確かに突き動かす。

 

気に入らない。

自称天才の癖して、不器用な手を使って。

 

『…はぁ…最悪。』

 

少し笑いながら、近くに落ちていたフルボトルデスサイザーを拾う。

 

ラビット!ライダーシステム!エボリューション

Are you ready?』

 

お兄ちゃんは青いボトルを赤いボトルと入れ替え、レバーを回す。

 

【……】

 

エボルトの声の問いには答えず、ハーフボディに挟まれる。

 

ラビット!

ラビット!

エボルラビット!!

 

フッハッハッハッハッハッハ!

 

【…フェーズ3、完了。】

 

勝てるか分からない。

けど、やるだけやってみよう。

 

今の時間は5時半。

朝を迎える頃、兎と死神は対峙する。




登場、レベル10。
続けて登場、フェーズ3。
となると、黒い死神は。

これからの更新について

  • 特訓回を本編に入れる
  • 特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
  • なんでもいいから更新しろ♡
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