(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件 作:スカーレット@エボルト憑依中
エボルト:気を付けろよ、どうなるか分からないぞ。
龍兎:分かってるよ。
……さて、変わらずいつものやりますか!
龍兎&エボルト:さてさてどうなる第98話!
〔…フフフフ…ハッハッハッハ!!!ついにフェーズ4に到達したか!良いだろう、相手をしてやる!〕
エボルはどこか嬉しそうな、または楽しそうな声を出して右腕を振るう。
【…ハッ!】
俺はその拳を左腕で受け止め、右腕の拳をエボルの腹に振るう。
拳が腹に当たると紫のオーラが弾け、火花を散らしながらエボルは大きくよろける。
〔ぐお、っ…いいパンチだ…!流石は俺から成長性を奪っただけはある!〕
まだまだ余裕気なエボルの胸アーマーを両腕で掴み、力を込めて地面に押し倒す。
マスクとマスクがぶつかり合うような位置で、小さい声で俺は呟く。
【…俺達の人生が仕組まれた物だと…?…ふざけんな。
俺達は俺達の人生を生きてる…!俺達の今までがお前が仕組んだ、偽物の日々だなんて言わせねぇ!!】
胸アーマーを掴む力を強めながら、息をするのも忘れる程に叫ぶ。
エボルは退屈そうにため息をして、話し始める。
〔偽物さ。現にお前は人工人間、今も俺の思いのままにシナリオを進めている。第一、そうしたのはどこのどいつだ?ネビュラガスを作り出してその俺達の日々とやらを簡単に壊したのは誰だ?〕
【ッ…!!】
〔記憶が無いから、なんて言い訳が通らない事はお前が一番知ってる筈だ。
お前は嫌な事から目を逸らし続けているだけだ、お前は楽しい事しか見てない自分勝手なガキなんだよ!!〕
『スチームブレイク!コブラ…!』
振り下ろしかけた拳が止まり、腹に突きつけられたトランスチームガンのエネルギーが込められた銃弾をまともに食らってしまう。
【ッ…!!!???】
声にならない声を発し、直接当てられた銃弾の威力にもがき苦しむ。
「お兄ちゃん!!」
【来る、な…!!】
杏が走り寄ってくるが、今の状態で出せる最大限の声で静止する。
ピタリと止まった杏は俺を心配そうな目で見ながら、悔しそうに俯く。
〔…フン……学園に入ってきてからもお前というこの世界に存在してはならないイレギュラーのせいで何人の人間が死んだ?
その中には親が死んでお前を憎む奴らも大勢いるだろう。
そいつらは笑う事のできない人生を歩んでいるかもしれないのに、お前はどうだ?
まるで死んだ人間を忘れたように学園での日々を楽しもうとしているだろ。
そんなクソガキが、正義のヒーローだのムードメーカーだのと語って良い訳ないよなぁ?〕
【…ッ……】
〔……言葉も返せないか。
つくづく人間の心は簡単に折れやすい。自分の勝手な理論を押し付け、少し反論してやるとすぐにその理論は折れる。
本当に…つまらない。〕
地面にひれ伏す俺にトランスチームガンの銃口をゆっくりと向け、赤いエネルギーを銃口に集めていく。
【……お前の、言う通りだ…俺は弱くて、自分勝手な、クソガキさ…偽物の…ヒーローと、呼ばれるに相応しい存在だろう…
……それでも、俺は……大切な人達を、目の前で消えそうな命を、大切な妹と交わした約束を……守る為に…
俺が憧れたヒーローを、これ以上誰も死なせない為に…皆を、笑顔にする為に…
俺は、俺の全ての罪を背負って、戦う…!!
どんなに蔑まれようと、どんなに憎まれようと…それでも…皆を笑顔にする為なら、偽物のヒーローでも…何にでもなってやる…!!】
刹那、全身が紫に光りトランスチームガンを吹き飛ばす。
〔…ッ…〕
【……】
ゆっくりと起き上がる。
身体が軽い。さっきとは比べ物にならないほどに力がみなぎる。
マスク内のディスプレイを確認すると、ハザードレベルが6.0に到達している事を表していた。
【…反撃の時間だ…エボルト…!!】
腕に赤いエネルギーを纏わせ、エボルを睨み付ける。
当のエボルは、俯いていた。
【…ッ…?】
様子がおかしい。
そう気付いた頃には、もう遅かった。
【ッ…!?グァァァァッ!?】
突如、俺の身体を電撃が襲い膝立ちになってしまう。
衝撃で痺れ、身体の動きが制限される。
〔…クククク…ハーッハッハッハッハ!!!待ってたぞ、お前のハザードレベルが6.0に到達するのを!これでようやく、お前達を吸収できる!!〕
エボルは笑い声を上げながら、エボルトリガーを抜いて見覚えのあるボトルとコブラエボルボトルを入れ替えレバーを回す。
『ダークネス!ライダーシステム!ダークエボリューション!Are you ready?
エボルダークネス!!
アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!』
【……ッ!!】
あの姿。
俺は、あのフォームの能力を知っている。
間違いなく、奴に渡ってはいけない能力を。
そして、奴はレバーを再度回す。
音楽が、俺の運命を伝えるかのように鳴り響く。
『Ready Go!』
ふと、ベルトを巻き付けてグレートクローズドラゴンを手に持つ杏に視線を送り、ゆっくりと首を降る。
「っ…!!」
正直、ここまで来たらグレートクローズハザードでもまともに戦えるか分からなくなる。
そうなると、杏と束に託すしかないだろう。
今の犠牲は、俺だけだ。
刹那、俺の頭をエボルが掴む。
右足に込められたどす黒いオーラを見るのと、俺の腹に蹴りを入れられるのは同時だった。
『エボルダークネスフィニッシュ!!!』
エネルギーを流し込まれている。
そのエネルギーは、俺の思考や身体の動きを止めさせる。
ダークネスエボルボトルの能力は、必殺技を当てた対象をダークネスエボルボトルまたは変身者に吸収させられる。
だから、俺は———————————[何勘違いしてるんだよ。]
突如、エボルトの声が俺に話し掛ける。
何だよ、もう無理だろ。
[…俺は、お前と過ごしてきたこの日々が大好きだ。
こんな奴のせいで、お前の人生を、夢を終わらせてたまるか。]
…何、言ってるんだ?
[……ハハ。
……チャオ。]
エボルトのその声を聞いた瞬間、大爆発が起こる。
そこで俺の意識は、途切れた。
「…っ…お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!!」
爆発が起こり、煙が立ち込む中地面に倒れたお兄ちゃんに走り寄って揺する。
【…俺の偽物め、余計な真似を…まぁいい、感情は取り戻した。
今回は戻ってやるが、次は覚悟しておくんだな。】
エボルトの声をしたそいつは、ワープホールのようなものに入って消えていった。
「龍兎!?何があった!?」
爆発の音を聞き付けたのか、専用機持ちの全員が戻ってくる。
丁度いい、お兄ちゃんを運ぶのに手伝ってもらおう。
「皆さん!今すぐお兄ちゃんを!!」
「分かった、今は龍兎を運ぶから後で話を聞かせてくれ!」
織斑さんがISを纏ったままお兄ちゃんを担いだ、その瞬間。
「…ん……ここ、は…?」
お兄ちゃんが、目を覚ました。
「っ…龍兎、大丈夫なのか…!?」
「…やだなぁ、そろそろ慣れてくださいよ。いくらここでの名前が龍兎だからって、ずっとそれで呼ばれると……ってあれ?なんですかこれ?ロボット…?」
お兄ちゃんが発したのは、いつも通りの言葉じゃなく、敬語が主体の話し方。
「……っ…!?」
鳥肌が立つ。
私は、この話し方を……知っている。
「…龍兎、お前…」
この、お兄ちゃんは。
「…だから、やめてくださいってば。
僕には、ちゃんと『桐丈 惣一』って名前があるんですから。」
昔の、お兄ちゃんだ。
遂に登場、過去の龍兎。
これからの更新について
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特訓回を本編に入れる
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特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
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なんでもいいから更新しろ♡