(祝・一周年)転生したらエボルトに乗っ取られて勝手に色々されてた件   作:スカーレット@エボルト憑依中

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杏:天ッ才物理学者の息子、石動龍兎こと仮面ライダーエボルは、前回……
…駄目だ、今回だけは…終わらせよ。
……さてさてどうなる、第99話。


体の検査!……万事、休す。

「……」

 

あれから時間は経って、現在は夜真っ只中。

今は龍兎くんの身体、臓器の全てに異常が起こっていないかを簪ちゃん、織斑先生、山田先生、そして篠ノ之博士と一緒に確認している途中。

 

「…全部、異常は無く健康そのもの…」

 

でも、実際の結果は全て異常無し。

龍兎くんの言葉、名乗った名前は今まで聞いていた龍兎くんの話し方や名前とは明らかに違う。

じゃあ、龍兎くん…もとい、惣一くんの身に何が起こったのか。

それが分からない。

龍兎くんの咄嗟の判断のお陰で、生徒での怪我人は誰一人いなかった。

 

龍兎くんを、除いて。

 

「…エボルトの反応が完全にロスト、りゅーくんの状態は数年前のそのもの…いったい、何が…」

 

篠ノ之博士はブツブツと呟きながら、空中投影ディスプレイを異常な速度で操作している。

 

「…あのー、これいつまで横になってたら良いんですか?

少し眠くなってきたんですけど…」

 

検査の大型スキャン装置の中に入った龍兎くんの声が聞こえる。

どこか他人行儀な喋り方が、心の焦りを募らせる。

 

「もう少しかかりそうですから、寝ていても大丈夫ですよ。検査が終わったら起こしますから。」

 

山田先生が優しく答えるが、龍兎くんは一瞬だけ表情を変える。

その表情は、憎いといったような顔だった。

 

「……そうですか、じゃあ、お願いします。」

 

その言葉だけ残して、龍兎くんは両目を瞑った。

 

「…さて、私も作業を続け……えっ…?」

 

検査に集中しようとディスプレイに目を向けると、信じられない項目がそこには表示されていた。

 

「お姉ちゃん、どうかしたの?」

 

「えっ?…ああ、いや、何でもない。続けましょう。」

 

簪ちゃんの声で我に返り、またディスプレイを操作し始める。

 

 

龍兎くんのIS適正は、資料ではCだった筈。

でもそれにしては今までの戦いに納得がいかない。

まるで、龍兎くんの専用機がISではないかのようだった。

 

そして、今さっき私が見てしまったものは。

 

「…IS適正…無し。」

 

龍兎くんの身体は、ISには乗れないという真実が記入されていた。

 

 

 

 

 

「………」

 

りゅーくんの身体について私がディスプレイを操作しつつ調べていると、いくつかの気になる点があった。

 

まず一つは、身体の状態、身長等がりゅーくんとは全く異なる事。

 

もう一つは、ハザードレベルが3.0にリセットされている事。

 

最後の一つ。

それは———————

 

「——————りゅーくんは、ゲーム病にかかってる。それも、十五年間。」

 

数年前のりゅーくんには、『私が力を持つ事になった』件でかなりお世話になった。

バグスターウィルスの存在も教えてくれたし。

けど、りゅーくんのゲーム病の事なんか一つも聞いたことがなかった。

 

となるとりゅーくんの身体にはバグスターが潜んでいる筈で、あの男に何かをされた他に、もう一つ何らかの原因があってバグスターウィルスが活性化してしまった、と考えた方がいいだろう。

 

纏めると、今のりゅーくんはエボルに変身する事は不可能、ライダーシステムも数年前のりゅーくんは知らない為まともに扱えない、しかもバグスターウィルスに感染しているから下手に動かす事もできない。

少しずつハザードレベルを上げる特訓をしようにも、時間がかかってしまう。

 

「……万事休す、って奴かな…」

 

いくら死ぬ事の無い機能が入ったレベルXでも、あのエボルにはまともにダメージを与える事も難しいかもしれない。

詰みの状況に私は立っていると気付く。

 

「…最悪…」

 

他の誰にも見えないように、小さく頭を抱え込んだ。

 

 

 

 

 

「……」

 

寮の部屋内、私はお兄ちゃんの帰りを待っていた。

状況の説明をしてから、至急お兄ちゃんを検査するという事で寮に。

机に並べられているお兄ちゃんの変身アイテムの待機状態、ビルドフォン等の一つ一つをただ見ている。

検査の為にお兄ちゃんの持ち物を全て取っておいて、ここに並べている。

 

ふと、私は黒いガラケーを取り出す。

 

「…ゼロワン。」

 

私はガラケーを開き、そのガラケーの名前を呟く。

 

『…なんだ?』

 

やけに渋い声を出すガラケーに、私は問い掛ける。

 

「…今のお兄ちゃんに関する情報、盗み出せる?」

 

『…さぁな…やってみるか?』

 

「お願い。」

 

『…分かった。』

 

ガラケー…ゼロワンがその一言だけ呟くと、自立変形し手足が生える。

ゼロワンは私のスマホに向けて両手を伸ばし、全世界へのネットワークハッキングを開始した。

 

 

ふと、私は待機状態の変身アイテムに視線を向ける。

その中に一つだけ、見慣れないものがあった。

 

「…懐中時計…?」

 

その時計はいくつもの歯車が付いていて、静かな部屋に無機質な音を響かせて時間を進めていた。




次の話からはもう少し話を動かしたい…(物語の展開を早くしすぎて何故か遅く感じている図)

これからの更新について

  • 特訓回を本編に入れる
  • 特訓回を番外編にして修学旅行編を更新
  • なんでもいいから更新しろ♡
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