メリオダスside
魔獣退治より翌朝
スバルは昨日の事で疲れているらしく、まだ寝ている。そしてオレはいつも通り屋根の上で見張りをしていた。
「メリオダス君・・・」
「レムか、どうした?」
「あの・・・呪いの方は大丈夫何ですか?」
「あぁ、お前らおかげで呪いの方は解呪出来たみたいだ。」
「そうですか・・・昨日は、ご迷惑をおかけしてすみませんでした!」
レムは昨日暴走して危害を加えようとした事を謝ってきてくれた。
「気にすんな!俺もスバルも無事だし、ラムだってかなり疲弊していたが命に別状はねぇんだから。それにお前はオレのために魔獣退治をしてくれたんだろ?謝ることなんてねぇよ。」
「ですが・・・それでは・・・」
罪悪感は無くならない、か・・・・
「姉様ならもっと上手く立ち回れました。レムは非力で、鬼族の落ちこぼれで、だから姉様には届かない。レムは姉様の代替品、それもずっとずっと劣る出来損ない何です・・・・どうして、レムの方に角が残ってしまったんですか・・・どうして・・・どうして・・・!」
「・・・・・・」
「あっ・・・ごめんなさい!おかしな事を言ってしまいました、忘れて下さい。」
涙を流したレムは服の袖で拭いた。拭き終わるのを見てオレは話しをした。
「レム、ラムはお前よりも家事や料理が劣るってスバルが言ってたぜ、おまけに仕事はサボるし口は悪いしで・・・」
「ち・・・違うんです!本当の姉様は・・・角があればそんな評価には・・・!」
「けど実際にラムに角はねぇ、いや、あろうがなかろうがレムにはあってラムに無いものがある、だろ?」
「・・・・・・・・」
レムは驚いた表情でこちらを見ているがすぐに暗い顔に戻った。
「でも・・・やっぱり姉様ならもっと上手く・・・」
「かもしれねぇが、助けてくれたのはレムだ。正直、オレとラムだけだったらウルガルムを殲滅するのは厳しかった、さすがに森全体を焼くのは不味いからな。だから、助かった!」
大粒の涙を流しながらレムは話しを聞いてくれた。
「レム、ありがとな!にっしし!」
「はい・・・!」
レムは涙を流しながらも笑顔になってくれた。その後、しばらくはレムと一緒に話しをしていた。かなり話し込んでいたのですっかり昼時になってしまい、何故かオレがラムに叱られる事になった。スバルもラムにたたき起こされて悲鳴を上げながら働いていた。少しはスバルやオレを労わってやってくれと願うぜ・・・
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