Re:魔神と始める異世界生活《旧》   作:銀の巨人

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第30話

「・・・」

 

スバルはレムとメリオダスに宿に置き去りにされてから一日掛けてアーラム村まで帰ってきた。しかしアーラム村を見て回ると普段の活気さは無く、あるのは死体の山と血の海だけだった。

 

そしてロズワール邸に目をやると煙が立ち上がっていた。それを見てスバルは急いで屋敷に向かった。

 

「・・・レム?」

 

屋敷に着くと数名の黒装束の人が炎に焼かれたような死体、更にはレムが持っていたモーニングスターも転がっており所々血がこびり付いていた。そしてその先には背中にナイフが刺さったレムが仰向けで死んでいた。

 

「あ・・ああ・・・」

 

ふと周りを見ると小さな小屋があった。地面には血の道筋が出来ていてその小屋を指していた。小屋の扉を開けると扉にもたれかかって死んでいたラムと目をくり抜かれたペトラがスバルの足下に倒れ込んできた。その光景を見たスバル思わず嘔吐してしまった。

 

「違う・・・違う!俺はこんな・・・」

 

漸く立ち上がったスバルはふらふらとした足取りで屋敷の玄関まで入った。だが屋敷に入った瞬間、肌に突き刺さる様な殺気、そして禍々しい雰囲気がスバルにも分かる程色濃く出ていた。どうやらこのドス黒いオーラは二階へと続いていて、スバルはそれを辿って足を進めた。

 

「こ、ここで、何が・・・」

 

行き着いた場所は少し広めの空間だった。そこでスバルが見たものは隅っこで気絶しているホーク、その近くで敵と思わしき女性の上半身、残りの半身も無造作に置かれてあった。そして・・・

 

「・・・メリ・・オダス・・・?」

 

「・・・」

 

血塗れのエリザベスを抱えて膝を着き俯いているメリオダスだった。どうやら禍々しい雰囲気も殺気もメリオダスが放っていたようだ。しかしエリザベスはまだ微かに息をしていることにスバルは気づき手を伸ばした瞬間

 

「っ!!!・・・うあああっ!!!!」

 

スバルの右手が消失していた。そのショックで思わず尻もちをつき、右手の切り口から血が大量に流れていた。

 

「・・触るな・・・オレの女に、気安く触るな・・・!」

 

メリオダスはエリザベスを強く抱きかかえスバルを睨みつけた。そしてスバルは確信した、もし次二人に近づいたら確実に殺される事を。なのでスバルは二人を置いてエミリアを探し出した。

 

だがエミリアは見つける事が出来ず無意識のまま扉のドアノブに手を掛けた。そこは妙に肌寒く広い一本道だった。その先にはまた扉があり、それを開けようとしたら突然手に激痛が走った。スバルはドアノブに目を向けると自分の指が凍りつきへばりついていた。それに驚いたスバルは周りを見てみると、先程焼け死んでいた黒装束の連中が全身氷漬けになっていた。そして聞き覚えのある声が耳をかすめた。

 

「もう遅すぎたんだよ・・・」

 

その声と同時にスバルの身体は凍りつき砕け散り絶命してしまった。

 

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