スバルside
屋敷に来て二回目の死亡、前回死んだ時は謎の体調不良と死ぬ瞬間、聞こえた鎖のような音・・・一体あれはなんの音だったんだ、あの鎖の音の正体が分かれば対策が立てられるんだが、とにかく今回は情報収集だな。
「俺を客としてこの屋敷で食っちゃ寝放題させてくれ!」
とりあえず情報収集と言っても何をするかだよな。メリオダスは前回と同じく傭兵として雇ってもらって話もした。
「相手を衰弱死させる魔法か・・・相手の魔力次第で出来そうだが、オレは出来ねぇな。」
「そっか・・・ありがとな、メリオダス。」
メリオダスとの会話を終えて次の人を探したがレムは話す隙がないしラムも素っ気ない。となると・・・
「よっ!」
「またノックもせずに入って来て、無礼極まりない奴かしら。吹き飛ばされないうちにとっとと出て行くのよ。」
ベアトリスは掌にマナを集中させて俺を吹き飛ばす素振りを見せた。
「ちょちょちょ、たんま、待ってくれ。聞きたい事があるんだ。」
ベアトリスは黙って手を引き聞く体制をとった。
「相手を衰弱させて眠ったように殺す魔法とかあるのか?」
俺はベアトリスに謎の体調不良の正体を聞いた、あれは魔法ではなく呪いだった。マナを吸われて衰弱死する呪いらしい。そしてこの屋敷には呪術師はいない上にマナドレインが出来るのはベアトリスとパックだけ。という事は犯人はこの屋敷に忍び込んだ鎖使いが俺に呪いを掛けた、それか呪術師と鎖使いは別の可能性もある。
夕方になり、ラムがお茶を持って来てくれた。俺はラムに『泣いた赤鬼』の話しをして、ラムは辛辣な感想を述べた。そしてラムに『嫉妬の魔女』の話しを聞こうとしたがラムはそれを拒み、出ていってしまった。
「怖い魔女、この名前を呼ぶ事すら恐ろしい、誰もが彼女をこう呼んだ、嫉妬の魔女と・・・」
三日後、俺は屋敷を出ることにした。玄関ではベアトリス以外の住人が見送ってくれた。ロズワールに口止め料事お土産を貰い、エミリアは完全に母親目線、メリオダスに激励を貰いメイド二人にも礼を言って屋敷を出た。
「・・・・・・この辺だな。」
俺は屋敷を出て行く振りをして屋敷が見える位置まで来た。これも犯人を見つけ出すためだ。そしてナイフを取り出して何時でも動けるように準備した。ナイフをこんな使い方をして怒られるだろうなと思い、空を見上げた。
「やっぱ死にたくねぇな・・・死なせたくねぇな・・・」
覚悟は決まった筈なのにそんな事を思っている自分がいる。
しばらく時間が経ちすっかり夕方になってしまった。レムが買い出しに行かなかった事を疑問に思っていたら突然鉄球が飛んで来た。
「緊急脱出!!」
俺は崖から降りて逃げた、だが逃げた先はとても登れそうにない崖を前に立ち尽くした。そして俺はついに鎖使いの正体を見た。
「嘘だろ?・・・・・・レム?」
その後、俺はレムに『魔女の瘴気』が出ている事を指摘され、魔女教と呼ばれる集団の仲間と勘違いされた。何が何だか分からなくなった俺は足をやられ、仰向けで倒れながらレムに今までの苦労を泣きながら吐き出し無様に喚き散らした。レムは聞いていられなかったのか俺の喉を潰し、止めを刺した。
ナツキ・スバル 屋敷に来て三回目の死亡
スバルside out
スバルがレムに殺される少し前
メリオダスside
オレはいつも通り屋敷の屋根の上で辺りを監視していた。辺りはすっかり薄暗いオレンジ色に染まっていた。
「スバルの奴、あんな所で何をしてんだ?」
オレはスバルがあんな所にいる事を疑問に思っているとレムがお茶を持って来てくれたようだ。
「メリオダス君、どうかしたんですか?」
「あぁ、あそこの崖の上でスバルが何かしるからちょっと気になってな。」
「そうですか・・・」
レムはそのままハシゴを降りてどこかへ行った。気がかりなのがレムの表情がいつもよりも暗く殺気立っていたように見えた。
数分後スバルが居た場所から大きな音が聞こえた。オレはすぐに向かったが・・・もう何もかもが遅く、レムがスバルを手に掛けている場面に出会してしまった。
「レム・・・」
「これでいいんです・・・」
スバルとは三日間の付き合いだったが嫌いじゃなかった、だから少し残念だった。
メリオダスside out