ジークフリートとして生きる   作:鉄血

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悪乗りして書いた。まぁ気に入ってくれたらありがたいです。


転生と彼女との出会い

俺はある日に死んだ。

昔からの幼馴染みが海で溺れていたから助けに行ってソイツを助けた後、自分が溺れて死ぬなんてどんなマヌケだよと思ったぐらいに馬鹿な事をした。

 

そしてその後、神と名乗る男が現れた。

何でも、人を助けたという理由で転生というものをさせてくれるらしい。

俺としてはどっちでもよかった。

ただ、人々を助けられたら何でもいいと思った。

だが、そんな神は俺を転生させた。

魔剣バルムンクで、邪竜ファブニールを打ち倒し、背中以外不死身の肉体を手に入れ、そして最後には弱点である背中を貫かれて死んだジークフリートに。

 

◇◇◇

 

オレの夢は一体何だったのだろう。

前世の記憶はもう殆ど覚えていないが、此処がfate世界だったというのは覚えている。

邪竜ファブニールを打ち倒した後、オレはあのジークフリートのように成り果てた。

人々の願いを叶える願望器に。

"正義の味方になりたかった"という夢が今のオレの体の本来の持ち主の夢だった。

オレはその夢を叶えようとした。

彼の様には出来ないだろうが、それでも人々の願いを叶える事が出来るのなら・・・と。

そしてオレは背中を友人に貫かれて死んだ。

こうなる運命は避けられないのは分かっていた事だが、それでも国の為に死ねと言われたならオレはそれを受け入れるしかない。

この後に聖杯戦争に呼ばれるだろう。その時に自分の夢は一体なんだったのか答えが出ると考えて。

 

◇◇◇

 

あの後、オレは聖杯大戦に呼ばれた。

マスターにオレの叶えたい事は何かと言われたが、オレは無いと答えた。

そして聖杯大戦でオレは戦った。

始めはカルナと。

成る程コレは英雄だ。彼ほど最強の名に相応しい英雄はいないだろうと実感できる程に彼は強かった。

また、彼との再戦するときは此方が本気でも勝てるのは不可能に近いだろう。だが、それでもオレはマスターに必ず勝つと言ったからには勝たなければならない。

また再戦の日まで。

そしてある夜にホムンクルスと一緒にライダーが逃げたので追うことになった。

マスターからはライダーを生かしておけと言う命令から

ライダーは殺せない。

だが、彼はどうだ?ホムンクルスである彼を見逃すか否か。オレ自身の意思であれば見逃してあげたいと思うが、マスターの命ならばやるしかない。

その時、ライダーがオレに言った。

 

"君が本当にしたいことは何だ!!"と。

 

そう言われてオレは気が付いた。前世のオレは確か人を助けて死んだ。ならオレも人を助けなければならない。

コレは本心であり、オレ自身が出来る事でもあるのだから。

そしてオレは死にかけのホムンクルスに自分の心臓を渡した。自分勝手だとは思うが、それでもオレは彼を救いたい。それだけは間違いのない本心だ。

最後に自分の夢に気づかせてくれた、ライダーに"ありがとう"と感謝し、オレは聖杯大戦から脱落した。

そして座に帰ると思った矢先にオレはオレを転生させた神にまたであった。

 

◇◇◇

 

「お前はジークフリートとして生き何かを得たか?」

 

神はオレを見ながらそう言った。

そしてオレは言った。

 

「ああ、オレは前世では持ち得なかったものをジークフリートとして生き、オレは持てるようになった」

 

「それは一体なんだ?」

 

神はそう答えると、オレはすぐに言い返した。

 

「オレは、悲しんでいる人々を助けたい。オレ自身の力では出来ることはそう多くはないが、それでも多くの人々の願いを叶え、幸せでいられるのであればオレはそれを叶えられるサーヴァントでありたい。それがオレの願いだ」

 

神はオレの願いを聞くとゆっくりと眼を開けてオレを見た。

そして・・・

 

「なら、お前にはある世界に行って貰う。召喚という形にはなるが、自分が言った事を忘れずその夢を叶えるがいい」

 

「ありがとう。貴方には感謝の言葉しかない」

 

「よせ、そういうのは慣れていない。ほらさっさと行け。お前を呼んでいる者がいるぞ」

 

「では、オレは此処で行くとしよう。私を転生させてくれた神よ。感謝する」

 

そう言ってオレは光の中に歩いて行った。

一人そこにたたずんでいた神はジークフリートとして転生した、一人の青年をみながら聞こえない声で言った。

 

「息子には何もしてやれなかったからな・・・これくらいはしてやらなければな・・・」

 

 

◇◇◇

 

 

そしてオレは召喚された。周りには何もない空間だけであった。

 

「此処は・・・一体?」

 

「誰だ」

 

後ろから可憐な、しかし疲れているような声が聞こえた。

オレはその言葉を聞き、すぐに体を前に向けた。

いかんせん、背中が弱点であるオレにとっては後ろに立たれるのはかなり不利になるからだ。

 

「動くな」

 

そう言われてオレは動きを止めた。

そうしなければオレの首は彼女の持つ幅広の大剣で跳ばされる事になっていただろう。

 

「もう一度聞く。誰だ」

 

その少女を見た瞬間オレは彼女が一体誰なのか分かった。

というか、世界観が違う。

彼女の名は・・・

 

夜刀神十香

 

いわば前世で軽くしか見ていないデート・ア・ライブのヒロインである。

 

◇◇◇

 

変な男が来た。

私が思ったのはその一言だ。

背中に剣を背負い、胸の辺りがピカピカ光っている髪の長い変な男だ。

私はその男に少し興味がでた。

あのメカメカ団とはまた違う不思議な奴だからだ。

なぜ、ここにいるのか知りたい。それを聞くため私はその男に話かけた。

 

◇◇◇

 

さて、どうしたものか・・・

オレはそう思いながら彼女を見た。

今の彼女を見て思った事は彼女はまだ主人公に会っていない事だ。

なぜ、分かるかというとそれは彼女の出すオーラだ。

疲れた表情で諦めたような顔を見てもまだ彼に会ってないとすぐに分かる。

そんな彼女にどうしたらいいのかオレは分からない。

すると彼女の方から話かけてきた。

 

「貴様は一体誰だ?何処から来た」

 

彼女から話かけるのは珍しいと思いつつ、オレは答えた。

 

「オレは、ジークフリート。呼び辛いのであればジークでいい。あなたのサーヴァントだ。何処から来たと言われてもオレはあなたに召喚されただけだ」

 

そう彼女はオレのマスターだ。

彼女から魔力が繋がっているのが確認してある。

そして何より彼女の左手にオレの令呪があるからだ。

 

「サーヴァント?それは一体なんだ?」

 

彼女が不思議そうにオレを見てくる。

そしてオレは彼女にサーヴァントはどういった者か簡単に説明した。

 

「サーヴァントと言うのは一種の使い魔と思ってくれればいい。簡単に言うとマスターを守る幽霊みたいな物だ」

 

すると彼女はオレを見て言った。

 

「ますたーとは一体なんだ?私の事なのか?」

 

「ああ、マスターの左手にあるアザがマスターである証だ。これを令呪と言う」

 

「れいじゅ?」

 

彼女はそう言って左手を見た。

 

「ああ、いわばマスターがオレに使える絶対命令権と思ってくれたらいい。三回まで使えるが、最後の一回を使ってしまうとオレが消滅してしまうことになる。なので二回までしか使えないと思ってくれたらいい」

 

オレが説明し終わると彼女はオレを見た。

そしてこう言った。

 

「ならば、貴様は私の敵ではないのだな?」

 

「ああ、マスターの敵ではないと言えるだろう」

 

「本当に敵ではないのだな?」

 

「ああ、ならこの剣に誓ってもいい」

 

「本当に本当に敵ではないのだな?」

 

「ああ、オレはマスターの味方だ。嘘をついたりはしない」

 

「・・・誰がそんな言葉に騙されるかばーかばーか」

 

「・・・・騙しているつもりはないのだが?」

 

「だが、まぁ私を殺さないのであれば私と一緒にいてもいいぞ」

 

「大丈夫だ。マスターにそんな事はしない。オレはマスターを守るサーヴァントだから安心するといい」

 

すると彼女は何が気に入らないのか、オレに言った。

 

「マスターと呼ばれるのは何かムズムズする。私に名前をつけろ」

 

まさかの名前をつけろときたか。

そうなるとオレは五河士道の役割を奪ってしまう事になる。だが、それで良いのだろうか?

だが、不機嫌そうに此方をみる彼女に名前をつけないと逆に信用されないだろう。なら主人公には悪いが此処で名前をつけさせて貰おう。

 

「マスターの名前は夜刀神十香でいいだろうか?いかんせんオレは名前をつけた事が殆どなくてな、すまない気に入らないのであれば考え直そう」

 

「ふん、まぁ構わん。それでトーカとはどう書くのだ?」

 

オレはその答えに地面に十香と書いた。

 

「ほう・・・これでいいのか?」

 

オレが書いた隣に十香と下手くそな字がそこに書いてあった。

 

「ああ、それでいい」

 

「そうか」

 

しばらく自分の書いた字とオレの書いた字を見つめてうなずいた。

 

「ジークフリート」

 

「どうしたマスター?」

 

「十香だ」

 

「?」

 

オレはマスターである十香の言葉が分からなかったので首を傾げた。

 

「十香。私の名だ。素敵だろう?」

 

成る程、名前を呼んで欲しかったのかとオレは思いながら言った。

 

「ああ、マスター・・・いや十香。ああ素敵な名前だ」

 

それがジークフリートになったオレと彼女の初めての出会いだ。

 

 




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