ジークフリートとして生きる   作:鉄血

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キャラ崩壊である。


ジークフリートの夢

夢を見ている。

コレは私の夢ではない。

だって、ジークフリートがそこにいるのだから。

 

◇◇◇

 

「ここは、どこだ?」

 

私は見知らぬ街を見て言った。

いつも私が出る場所とは違う。

石畳の道に石造りの建物、そしてジークと一緒に呼んだ"えほん"とかいう本にかかれていた、城がそこにあった。

 

「ジーク?何処だ?何処にいる?」

 

彼がいない。

それだけで私は不安でいっぱいになっていく。

すると前の人だかりから、彼を呼ぶ声がした。

 

『ジークフリート様、山に住み着いた盗賊を退治して下さい』

 

『ああ、任せておけ』

 

彼が周りにいる人達の願いを叶えていく。

私はそれだけで胸が苦しくなった。

何故だか分からない。

だが、それがヒトの生き方ではない。それはただ願いを叶えるだけの・・・。

そこまで思った時、まるでシーンがカットされたかのように変わった。

そこにいたのは何時ものようにジークフリートに群がる人だかりと返り血を浴びて血だらけになり歩いていくジークフリートの姿があった。

するとまた、その人だかりから願いを求める人達の声が聞こえてきた。

 

『ジークフリート様、恋人を殺したあの憎き男を罰して下さい!!』

 

『ジークフリート様』『ジークフリート様』

 

私はその言葉を聞くだけで耳を塞ぎたくなる。

 

やめろ

 

彼は人々の求める願いをただただ叶えていく。

 

やめてくれ

 

ただ機械的に求められたら何度でも

 

見たくない

 

そして彼の言葉が聞こえた。

 

『願いに悪も善もない。オレは彼らの願いを叶える願望器。ただ、それだけでいい』

 

その言葉を聞いた瞬間、私は目から熱いナニカがあふれでた。

否定したかった。

彼は一人だった私を助けてくれた人だったから。

私みたいな嫌われ者の元に来てくれた人だから。

だから・・・そんな事を言わないでくれ。

 

また景色が変わった。今度は建物の中らしい。

そしてそこにはジークフリートと一人の男がいた。

その男がジークフリートに向けて口を開いた。

 

『ジークフリート。この国はお前の死を望んでいる』

 

『ああ、オレの死によってこの戦いが止まる事を祈ろう』

 

私はその言葉を聞いて、全身が固まった。

死ぬ?ジークが?こんな事の為に?

 

そしてまた風景が変わった。

今度は森の中だ。

すぐそばに泉がある。

そしてその前でうつ伏せになって倒れているのは・・・

 

「ジーク?」

 

バルムンクを背中に刺されて生き絶えているジークフリートの姿があった。

 

自分の相棒であるジークフリートが死んでいる。

それを見て私は。

 

「あ、ああ、あああ」

 

ただ見ているしかなかった。

そしてジークフリートの声がまた聞こえた。

 

『そういえば、オレの願いは・・・オレが求めていたのは何だったのだろう?』

 

私の意識はそこで途切れた。

 

「マスター!!大丈夫かマスター!!」

 

私が目を覚ますとそこにはジークがいた。

 

「良かった。ずいぶんうなされていたのでな。一体何事かと心配し、マスターどうかしたか?」

 

私はジークの心配を無視して彼の胸に顔を埋めた。

 

「ジークの夢を見ていた」

 

「生前のオレの夢か?」

 

「ああ・・・」

 

「見てもつまらない人生だろう」

 

「・・・あんな生き方で良かったのか・・・?」

 

「オレにはあんな生き方しか出来なかった。それだけだ」

 

泣きじゃくる私を慰めながら彼はそう言った。

 

「もう離れないからな。何があっても離さないから」

 

だからジークも離れないでくれ 

 

全く、困ったマスターだ。

オレはサーヴァント。彼女は精霊。

彼女の魔力がなくなればオレは現界できなくなるというのに。

ならば今いられる時間を大切にするべきだと起きたらマスターに伝えておこう。

オレはそう決心した。




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