見滝原2018 作:ゆうき
まず、
次に・・・・・・一つ、最悪なお知らせがある。
先月27日の冗談で言ってたことが
実は本当のことだったことが……判明した。」
「えっ・・・まさか?」
「そうだ、そのまさかだ。」
「グリーフシードが・・・元はソウルジェムだった
・・・だと……」
「ああ。しかもソウルジェムは(人間の)魂だそうだ。」
「だから、"ソウル"ジェムか・・・
なぜ分かった?………………ッまさか!
魔法少女の誰かが
・・・・・・魔女という名の……
・・・・・・・・・怪物・・・に………嘘だろ・・・」
「こんな・・・こんな……嘘だッ!!」
「・・・だからこそ、だ。だからこそ………………
………………俺たちが救うんだ!!
出来るか出来ないかではない!!
やれるかやれないかでもない!!
絶対に!
救 っ て み せ る ! !
安心しろ、このときのために助っ人を呼んでいる。
コードネーム
コードネーム別名は"キングジョーk」
「そんなことはどうでもいいよ!早く行こう!」
「……ああ!
いくぞ、
「
「
高架下にて
「
「ああ。」
「それにしても……」
「ん?どうした
「……付いていくしか出来ないとは……困ったもんだな……」
「誰かにストーカーだと思われたら終わりですからね……」
「
「ほむらちゃんも、手伝ってくれないかな?」
「アイツはそういうタマじゃないよ」
「タマってなあに?」
「「「・・・」」」
「友達じゃないの?」
「おだんご・・・」
「違うね。
まあ利害の一致っていうか。お互い一人じゃ倒せない奴と戦うためにつるんでるだけさ。
あと何日かしたら、この街にワルプルギスの夜が来る」
「
「だんご・・・」
「ワルプルギス?」
「どうした
「超弩級の大物魔女だ」
「みたらし団子・・・」
「アタシもアイツも、たぶん一人じゃ倒せない。だから共同戦線っていうか、まあ要するにそういう仲なのさ」
工事用のフェンスの前で立ち止まる杏子
「ここだな」
「また工事現場か・・・」
「
フェンスを突破し、なかに侵入する一行。
「おだんご食いたい・・・」
「おだんご自重してくれ。」
「じゃあ、あんこ食いたい」
「今度はそれかい。」
工事用の足場で組まれた階段を登り、工事用通路を通っていく
「ホントにさやかちゃんかな?他の魔女だったりしないかな?」
「魔力のパターンが昨日と一緒だ。間違いなくアイツだよ」
途中で立ち止まり、その後、杏子は魔法少女に変身した
「あ、」
「変身した。」
「これが、魔法少女?生で見るのは初めてだよ。」
「そういえば……
「さて、改めて訊くけど、本当に覚悟はいいんだね?」
「何かもう、慣れっこだし」
「うん、だいぶ日常から離れちゃってるね。」
「私、いつも後ろから付いてくばっかりで。
役に立ったこと一度もないけど。
でもお願い、連れて行って」
「ホント変な奴だな、アンタ」
「変・・・ヘン・・・へん・・・?」
杏子が空間に切り込みを入れる
「「!」突入するぞ!」
異空間・魔女結界内
狭い廊下を杏子・まどかが先に、少し後ろに
「そういえば、自分から入っていったのは初めてだ。」
「そういえば
「ねぇ、杏子ちゃん」
「ん?」
「誰かにばっかり戦わせて、自分で何もしない私って、やっぱり、卑怯なのかな」
「何でアンタが魔法少女になるわけさ?」
「何でって…」
立ち止まる杏子。まどかの方に振り向く
「ナメんなよ。この仕事はね、誰にだって務まるもんじゃない」
「でも」
「毎日美味いもん食って、幸せ家族に囲まれて、そんな何不自由ない暮らしをしてる奴がさ、ただの気まぐれで魔法少女になろうとするんなら、そんなの、あたしが許さない。いの一番にぶっ潰してやるさ」
「せめて"未然に防止"にして欲しいな……」
「まあ、それは理想だね。」
「命を危険に晒すってのはな、そうするしか他に仕方ない奴だけがやることさ。そうじゃない奴が首を突っ込むのはただのお遊びだ。おふざけだ」
この発言を聞いたとたんに仲澤が頭を抱える動作をする
「こちらにまで突き刺さるような発言だ……」
「うん……」
「そうなのかな」
「
「
「アンタだっていつかは、否が応でも命懸けで戦わなきゃならない時が来るかもしれない。その時になって考えればいいんだよ」
「うん」
「恐らく、俺たちが今やっている行動は例外なんじゃないかな。」
「どうなんだろうね……」
そして、一行は また廊下を進みだす。
廊下の先にある扉を開ける杏子とまどか
その後ろから付いていく
「っと、扉をくぐるぞ。そろそろ警戒した方がいい。」
「「「了解。」」」
「杏子ちゃんはどうして…あっ」
全員が扉をくぐった辺りで、いきなり扉が音をたてて閉まってしまう!
「気づかれた、来るぞ!」
壁が後ろに動き出す。もしかしたら床が前に動いているのかもしれない。
「!」
「なんだこれ!?なんかのアトラクションかよ?!」
「おらワクワクすっぞ!」
「バカ
そして、たどり着いた先はコンサートホールのような場所で、その中央付近に魔女がいた。
「ほら着いたみたいだぞ二人とも。」
「いいな、打ち合わせ通りに」
「う…うん
さやかちゃん。私だよ。まどかだよ。ね、聞こえる?私の声がわかる?」
魔女の背後から車輪のようなものが飛び出てくる
「「!」」
「怯むな。呼び続けろ」
障壁のようなものでまどかに攻撃が届かないようにする
「「「「!」」しまった、分断された?!」何らかの方法で攻撃が届かないようにするとは予想していたけれど、これは想定外だ。」
「さやかちゃん。やめて。お願い、思い出して。こんなこと、さやかちゃんだって嫌だったはずだよ。さやかちゃん、正義の味方になるんでしょ?ねえお願い、元のさやかちゃんに戻って!」
「
「流れ弾の処理中! 意外と重い!
あああと
「聞き分けがねぇにも、程があるぜ、さやか!」
「明後日の方向に弾き飛ばしてやらぁ!」
大量の車輪が杏子に襲いかかり、障壁も破壊される
「杏子ちゃん!?」
障壁を張り直す杏子
「大丈夫、この程度、屁でもねぇ。アンタは呼び続けろ、さやかを」
「まずい、向こうの体力の消耗が事前想定以上に激しいようだ!
「大丈夫だ、問題ない。」
「やめてくれ全くこんなときにフラグ発言なんて・・・」
「やめて!もうやめて!さやかちゃん!私たちに気づいて!」
杏子、大量の車輪による攻撃に振り回されていく
「ハッ、いつぞやのお返しかい?そういえばアタシたち、最初は殺し合う仲だったっけね。
生温いって、あの時アタシがもっとぶちのめしても、アンタは立ち上がってきたじゃんかよ。
怒ってんだろ?何もかも許せないんだろ?
わかるよ…それで気が済んだら目ェ覚ましなよ、なぁ」
車輪をぶつけられ、障壁に叩きつけられる杏子。
叩きつけられた直後に障壁が破壊される。
杏子に駆け寄るまどか
だが、その隙にまどかが魔女に掴まれてしまう。
「「?「「!」」!」」
「さやかちゃん…おねがいだから…」
「さやかっ!!」
まどかを掴んでいる魔女の手を切り裂く杏子
「アンタ、信じてるって言ってたじゃないか!この力で、人を幸せにできるって」
すると、魔女が床を切り裂いた!
「「「「床が!!」」」」
そこにいた全員が落ちていく
「頼むよ神様、こんな人生だったんだ。せめて一度ぐらい、幸せな夢を見させて」
なんとかドッスン着地する
着地した杏子。そして、
まどかを抱き抱えて着地したほむら
その少しあとに杏子の槍が落ちてくる
「杏子」
「ほむら、か。」
槍が蒼い炎に包まれて消える
「! なぜこんな危険な場所で武器を消したし?」
杏子、少しふらつきながら立ち上がってほむらに声をかける
「…よう」
「貴女……」
「その子を頼む。アタシのバカに付き合わせちまった」
そして、杏子は障壁を別れるように展開する
「あ……」
また巻き込まれて分断されてしまった
「「「「!!」しまった!」」また分断されてしまった……!」
「足手まといを連れたまま戦わない主義だろ?いいんだよ、それが正解さ。
ただ一つだけ、守りたいものを最後まで守り通せばいい」
「
「ハハハ、何だかなぁ。アタシだって今までずっとそうしてきたはずだったのに」
杏子は、結んでいた髪をほどく。
その際に
障壁に背を向け、魔女の方向を向き、
しゃがみこんで祈るようなポーズをとる
「!」「まずい!」「あれは死亡フラグだ!」
「行きな。コイツはアタシが引き受ける」
杏子の背後、障壁との間に大きな槍が何本も地面から飛び出してきた!
「死亡フラグ!?なんだそれは!?」
ほむらは、まどかを安全なところに避難させるべく、
魔女の結界を脱出する
「
杏子の下から一際 大きな槍が、乗っかるように魔女の方を向いて出てきた!
「心配すんなよさやか。一人ぼっちは…寂しいもんな。いいよ、一緒にいてやるよ。さやか」
杏子のソウルジェムを付けた状態で
宙を舞ってた
その時!
パシッ
「諦めるのはまだ早いぜ!」
「なっ!?」
そう、仲澤が隠れていた場所から飛び出して
いつの間にか手に持ってた大剣で
おまけに、さらっと杏子のソウルジェムをキャッチしている。
「ここまでやっても待っても戻らなかったんだ、覚悟はいいな!行くぞ!」
そう言ったとたん、仲澤の姿が消えたかと思うと、
一瞬で魔女は斬りつけられ、瞬く間に倒される
速すぎて反応できない
そうこうしてるうちに結界が消え去った
結界が消え去る辺りでフリーズから復帰した杏子は、
グリーフシードを丁度キャッチしたタイミングの仲澤に声をかける
「あんたらが
「イレギュラー?なんのことだ?むしろこっちが聞きたい。
でもその前に、さやかの体を持ってきて欲しい」
「何をする気だい?」
「希望と絶望が差し引きゼロ
どのみち
仲澤が そう言うと、杏子は少し考えたのちに
「分かった、乗ってやるよ。付いてきな」と
言って、歩き出した。
ということで、仲澤たちも付いていくことにした
一方、ほむらは
「杏子……」
杏子が死んだと思い込んでる様子だった
夜・23:45
「ここだよ」
案内された場所は
あるホテルの一室だった
「お邪魔します」
中に入ると、
奥の方にあるベッドにさやかが横になってる
「んで、どうするんだい?」
「まずはさやかにグリーフシードを握らせる。
そして当麻、このグリーフシードとさやかの手を
当麻が言われた通りに右手で触れる。
「駄目だったか・・・」
すると・・・
「ん、ん……」
「さやか?」
さやかが目を覚ました!
「ん?」
「さやか!」
喜びのあまり、飛び付く杏子
「うわぁ!?」
「よかった~」
正に感動の再会となっているところを見守る仲澤達であった